鑑定機関について(2)
2006年11月14日2週間の御無沙汰です。
そろそろ気の短い人はブックマークの登録を解除してることかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
まあ「興味あるひとだけ読めばいいやー」くらいのノリで書いてる駄文ですが、それでもやはり読者様ってのはありがたいものですね。大事にしないと。
さて。
んじゃ、今回も「おおよそ普通にマジック楽しむ上では必要ないムダ知識」の紹介を。
予告どおり『DNA鑑定』のお話です。
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まず軽く『DNA鑑定とは何ぞや?』というところから。
ま、大層な名前が付いてますが、コレあんまりDNA関係ないんじゃないかなと素直に思います。
「ニセモノと思われるカードのDNA(カードにDNAがあるわけないが)を鑑定し…」とかそういうんじゃ全く無いです。というかですね「ニセモノと思われるものを判断する手段」じゃないんですよ。「本物と認定したカードに複製不可能な印をつけちゃおう」といういささか乱暴な判別方法です。
『DNA鑑定』で依頼をしたカードはグレーディング(スコア付け)はされません。
ただ「本物かニセモノか」のみを、みっちりじっくりがっちりチェックされます。
そのうえで、もし「本物」と鑑定された場合には……カードに印をつけられ、鑑定済みの印とともに返送されてきます。
「えー、印つけられんのかよ。ヤだなそんなの」
…と思った方。握手。正直僕もそう思いました。
カードはできるならそのままの状態で、一切の人為的な痕跡が残ってないものこそが「コレクションのためのカード」だと思うからです。いくらそれが鑑定の証だとはいえ、どうにもココロに収まりがつかないものが残るのは事実かと思うんです。
ただ、その「印」というのは目には見えません。
まったく見えません。絶対に見えない、といっても言いものです。
たった1つの条件下。すなわち「特別製の鑑定用レーザーペンから発せられる特殊光を当てられた場合のみ、反射光が浮かび上がる」という方法を用いない限り見えないインクなのです。
鑑定済みカードには、カード背面のある場所……ま、これくらいは書いちゃっても平気か。裏面右の縁、右下の角から上に3〜4センチのところ……に3〜5ミリほどの幅で特殊インク塗布されています。この特殊インクこそが『DNA鑑定』の肝となる部分で、これは合成DNA(Synthetic DNA)製で特殊なレーザー光にのみ反応します。もしこのインクを偽造するとなると、途方もない組み合わせの中からその特殊レーザー光にのみ反応するただ1つの組み合わせを探さなくてはならず、それは事実上不可能と考えられています(少なくともPSA社の言い分では)。
ようするにこういうことです。
「DNA鑑定済みのカードには、偽造することのできない不可視インクが極少量染み込んでいる」
繰り返しますが、このインクは裸眼では見えません。
しかしそれでも「カードが印刷・製造された過程」以外でのものを故意に不着させているのは事実です。これをコレクターの方がどのように受け止められるのかは人それぞれではないでしょうか。
ただ現実問題として、すでにこのDNA鑑定は静かに広まっています。
海外の大手ディーラー、コレクターなどでDNA鑑定をすでに始めているところは少なくありません。みなさんにはわからないかもしれません。何せ見えないんですから。でも間違いなく、この流れは始まってしまっています。
ようするに、コレクタブルカード(マジックだけではなく、ベースボールカードやトレカなど)の偽造というのはもはやそれほどの手段を用いるほどに増えており、また「特殊インクの塗布」というイレギュラーな方法を用いてでも本物を求めるコレクターも増えているということです。
どうにも納得できない人もいるかと思いますが、これも世の流れとして受け止めるしかないかもしれませんね。
まあ、もしどうしても「そんな特殊インクが付いたカードは嫌だ!!!」という人は、まぁ素直にショップなりディーラーなどに「DNA鑑定済みではないカードはあるかい?」と聞くのが良いかと。英語がわかんなかったら「NO PSA/DNA authentification!!」とでも書けばよかろう。ぶっちゃけDNA鑑定には費用もそこそこかかるので「鑑定していないやつ!」と指定することに嫌な顔はしないでしょう。鑑定済みしか在庫がないと言われたらその時に悩めばよいのです。
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うっわ、気付いたらこんなに長くなっちゃった。
「カード鑑定」の話は全3回の予定だったけど、まとめ切れなかったので1回延長。
「カード鑑定」についてのまとめは次回。
たぶん、すぐ。
そろそろ気の短い人はブックマークの登録を解除してることかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
まあ「興味あるひとだけ読めばいいやー」くらいのノリで書いてる駄文ですが、それでもやはり読者様ってのはありがたいものですね。大事にしないと。
さて。
んじゃ、今回も「おおよそ普通にマジック楽しむ上では必要ないムダ知識」の紹介を。
予告どおり『DNA鑑定』のお話です。
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まず軽く『DNA鑑定とは何ぞや?』というところから。
ま、大層な名前が付いてますが、コレあんまりDNA関係ないんじゃないかなと素直に思います。
「ニセモノと思われるカードのDNA(カードにDNAがあるわけないが)を鑑定し…」とかそういうんじゃ全く無いです。というかですね「ニセモノと思われるものを判断する手段」じゃないんですよ。「本物と認定したカードに複製不可能な印をつけちゃおう」といういささか乱暴な判別方法です。
『DNA鑑定』で依頼をしたカードはグレーディング(スコア付け)はされません。
ただ「本物かニセモノか」のみを、みっちりじっくりがっちりチェックされます。
そのうえで、もし「本物」と鑑定された場合には……カードに印をつけられ、鑑定済みの印とともに返送されてきます。
「えー、印つけられんのかよ。ヤだなそんなの」
…と思った方。握手。正直僕もそう思いました。
カードはできるならそのままの状態で、一切の人為的な痕跡が残ってないものこそが「コレクションのためのカード」だと思うからです。いくらそれが鑑定の証だとはいえ、どうにもココロに収まりがつかないものが残るのは事実かと思うんです。
ただ、その「印」というのは目には見えません。
まったく見えません。絶対に見えない、といっても言いものです。
たった1つの条件下。すなわち「特別製の鑑定用レーザーペンから発せられる特殊光を当てられた場合のみ、反射光が浮かび上がる」という方法を用いない限り見えないインクなのです。
鑑定済みカードには、カード背面のある場所……ま、これくらいは書いちゃっても平気か。裏面右の縁、右下の角から上に3〜4センチのところ……に3〜5ミリほどの幅で特殊インク塗布されています。この特殊インクこそが『DNA鑑定』の肝となる部分で、これは合成DNA(Synthetic DNA)製で特殊なレーザー光にのみ反応します。もしこのインクを偽造するとなると、途方もない組み合わせの中からその特殊レーザー光にのみ反応するただ1つの組み合わせを探さなくてはならず、それは事実上不可能と考えられています(少なくともPSA社の言い分では)。
ようするにこういうことです。
「DNA鑑定済みのカードには、偽造することのできない不可視インクが極少量染み込んでいる」
繰り返しますが、このインクは裸眼では見えません。
しかしそれでも「カードが印刷・製造された過程」以外でのものを故意に不着させているのは事実です。これをコレクターの方がどのように受け止められるのかは人それぞれではないでしょうか。
ただ現実問題として、すでにこのDNA鑑定は静かに広まっています。
海外の大手ディーラー、コレクターなどでDNA鑑定をすでに始めているところは少なくありません。みなさんにはわからないかもしれません。何せ見えないんですから。でも間違いなく、この流れは始まってしまっています。
ようするに、コレクタブルカード(マジックだけではなく、ベースボールカードやトレカなど)の偽造というのはもはやそれほどの手段を用いるほどに増えており、また「特殊インクの塗布」というイレギュラーな方法を用いてでも本物を求めるコレクターも増えているということです。
どうにも納得できない人もいるかと思いますが、これも世の流れとして受け止めるしかないかもしれませんね。
まあ、もしどうしても「そんな特殊インクが付いたカードは嫌だ!!!」という人は、まぁ素直にショップなりディーラーなどに「DNA鑑定済みではないカードはあるかい?」と聞くのが良いかと。英語がわかんなかったら「NO PSA/DNA authentification!!」とでも書けばよかろう。ぶっちゃけDNA鑑定には費用もそこそこかかるので「鑑定していないやつ!」と指定することに嫌な顔はしないでしょう。鑑定済みしか在庫がないと言われたらその時に悩めばよいのです。
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うっわ、気付いたらこんなに長くなっちゃった。
「カード鑑定」の話は全3回の予定だったけど、まとめ切れなかったので1回延長。
「カード鑑定」についてのまとめは次回。
たぶん、すぐ。
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