情報流出と盗品と。
2007年2月7日
結果的に言えば、今回のPlanar Chaosでは情報流出し放題でしたね。
某"怨恨妖精"を訴訟に追い込み、ホンキ具合を示して望んだTime Spiralの時には、プレリ当日になっても信頼度が高い完全なスポイラーが完成しないというホンキ情報統制ぶりを示してましたが、まあ結局1回限りだったようで。いや、別にWoC社の情報統制のシステムを馬鹿にしているわけではないんです。むしろ漏れるほうが、自然っちゃー自然なんです。
ニンゲンに自己顕示欲がある限り「みんなが知りたい」のに「自分しか知らない」情報であれば必ず漏れ出すんです。一番漏れ出す可能性が高いのはもちろんテスターとWoC社の職員と工場からですが、そのほかの例としても私が確実にソースを知っている限りでアーティストと翻訳者からの流出というのがありました。あ、ちなみに「誰?」と聞かれても流石に答えられませんので悪しからず。ただひとつ言えるのは、その内の1人は(物的証拠が不十分なので)いまだに仕事は続けているものの、もう1人は即座に職を失ってます。
さて。
流出のモトと考えられる例を上で5つほどあげましたが、このうちの2つ「WoC社の職員」と「工場」からは、情報以外のモノも多数流出してます。ま、「流出」と言うとなんかのミスであるようにも聞こえますが、ぶっちゃけた話が盗難です。まあコイツらが色々盗み、おかげでいろいろ出回るんです。
たとえば「アンカットシート」。
カードを印刷した紙が、カードの形にカットされていない状態で出回っているというものですが、こんなんどっからどうみても工場流出です。ロット番号やら○○番号(さすがに伏せました)まで書いてますし。これさえ見ればカードのソート情報も一発でわかるのでなかなか面白いものなのですが、やはり流出モノは流出モノ。正規のルートで流せるものじゃないんです。
ただこれが、その流出量があまりに多い(特にアリーナカードとフォールンエンパイア以前のセット)ため、今では結構普通に買えちゃいます。もとは限りなく盗品に近いものなのですが、それでも「善意の第三者」の原則が働く為、それを譲り受けた人物が販売することを取り締まることは難しいんです。またぶっちゃけた話として、アンカットシートはかなり観賞用としての需要が高いため、大手のショップなどでも積極的に買い取る……といったことはしないまでも「持ち込まれたら断らない」という程度には喜んで買い取ってくれます。
…ま、みなさんはもう当然わかってると思いますが、アンカットシートにはその流出元を特定するのに十分すぎる情報が含まれちゃってる"ハズ"なので、ここ数年ほどでは新しいセットのシートは全くと言って良いほど出回りません。
「善か悪」かで言ったら「悪」ではありますが、昔の規制がゆるゆるだった時代の遺品として楽しむのでしたら、アンカットシートはそう悪いものでもないかもしれません。眺めているとホント楽しいですよ。第四版とか、けっこう無茶苦茶なソートになってますし。
次に「正式リリース前の製品」。
わかりやすい例だと、正式配布前のプロモカードなど。
WoC社がいちばんピリピリしてるものの1つです。せっかくその発表なども含めて大事に温めていた商品なのに、それをすっぱ抜く形で盗まれたらそりゃ頭にきますわな。
この「正式配布前」に流出したものは大変多いのですが、有名なものでは各ジャッジフォイルがあります。ただここで問題となるのは、これらが最初にオークションに登場した時、これが本当に「ごく限られた人数に配布されたもの」なのか、それとも流出なのかというのが大変判断がつきにくいということです。珍しいプロモがあると思って飛びついたら、実は知らずに盗品の売買に関わってたということにもなりかねません。
過去に某オークションに出品されてたFoilのDisenchant(まだジャッジフォイルとして配布される前)が実は内部からの盗品であったということが判明し、出品者の某大手ショップがオークションを取り消して、カードをWoC社に無償で返却したという事件もありました。ま、本来なら返却の義務はないハズなのでこれは非常に珍しいケースと言えるでしょう。噂では「まだ高レベルジャッジにしか配布されて無い、発行枚数が激少ないとても希少なカード!」だったんですが、そもそも噂自体が大ウソだったようです。ここまでくると、カードをちょろまかした内部人間やりおる、といった感じです。
最後に「テスト・プリント」。
これは厳密に言うと内部資料にもあたるものなので、流出モノの中でも一番タチが悪いものかもしれません。
有名な「City of Traitors」がこれにあたります。某wikiから来てくれてるみんな見てるカナ〜?
(リンク元解析を見てみたら、実に3割くらいのアクセスが某wikiでございましたので無理やり入れてみました。この辺のあざとさが世渡りのコツです。たぶん。)
ちなみに世間ではこの流出モノのCity of Traitorsは「背景色が5種類」の5枚と思われがちですが、実は5枚以上存在します。私が知っている限りで「背景色5種類」が2セット、印刷の明るさが変えてあるものが3〜4種類(枠もフォイル)、枠外に+1とか−1とか意味不明の調整番号が入っているのが3〜4種類(枠の色は黒)となかなかに多彩です。また当時のフォイルカードにはあった「DCIの星」が有るバージョンと無いバージョンがあって、試行錯誤ぶりが伺えます。
他に有名なテストプリント流出モノではテストプレイカード(今日の日記トップの写真のものは、アルファのテストカードと"言われている物")などがあります。正直言って、見ててとてもわくわくします。楽しいです。でもWoCとしては激怒でしょうね、こういう流出は。
ま、他にもテスト物の流出はいくつかあるのですが、そのうちのいくつかは「その存在を知ってる」という人間自体がそもそも「内部の人間」と「それを盗んだ犯人」、そして「そのカードを購入したコレクター」+「こっそりちゃっかり見せてもらった私(零)を含むディーラー&コレクター数人」というくらいに狭い&ヤバいお話となってしまうため、まことにお話しにくいものとなっております。少なくとも、文書として記録に残っちゃうBlogには書けないホドに。
なにかの間違いで、リアルで「コイツ、零じゃね?」と云う人物に会われた方はそれとなく聞いてみると良いです。たぶん「そんなヤツ知らないけど、流出物のウワサなら知ってる」と言って話してくれると思います。話すだけなら無問題ですので。
ま、ディーラー稼業は人の興味を引いてナンボ、他の人が知らない話をしてナンボです。
お話聞くだけでもディーラーはみんな喜びますよ。
トーナメント会場でディーラーを見かけたら、気軽に気軽に雑談してあげてください。
みんなヒマなんさ。特に試合中。
某"怨恨妖精"を訴訟に追い込み、ホンキ具合を示して望んだTime Spiralの時には、プレリ当日になっても信頼度が高い完全なスポイラーが完成しないというホンキ情報統制ぶりを示してましたが、まあ結局1回限りだったようで。いや、別にWoC社の情報統制のシステムを馬鹿にしているわけではないんです。むしろ漏れるほうが、自然っちゃー自然なんです。
ニンゲンに自己顕示欲がある限り「みんなが知りたい」のに「自分しか知らない」情報であれば必ず漏れ出すんです。一番漏れ出す可能性が高いのはもちろんテスターとWoC社の職員と工場からですが、そのほかの例としても私が確実にソースを知っている限りでアーティストと翻訳者からの流出というのがありました。あ、ちなみに「誰?」と聞かれても流石に答えられませんので悪しからず。ただひとつ言えるのは、その内の1人は(物的証拠が不十分なので)いまだに仕事は続けているものの、もう1人は即座に職を失ってます。
さて。
流出のモトと考えられる例を上で5つほどあげましたが、このうちの2つ「WoC社の職員」と「工場」からは、情報以外のモノも多数流出してます。ま、「流出」と言うとなんかのミスであるようにも聞こえますが、ぶっちゃけた話が盗難です。まあコイツらが色々盗み、おかげでいろいろ出回るんです。
たとえば「アンカットシート」。
カードを印刷した紙が、カードの形にカットされていない状態で出回っているというものですが、こんなんどっからどうみても工場流出です。ロット番号やら○○番号(さすがに伏せました)まで書いてますし。これさえ見ればカードのソート情報も一発でわかるのでなかなか面白いものなのですが、やはり流出モノは流出モノ。正規のルートで流せるものじゃないんです。
ただこれが、その流出量があまりに多い(特にアリーナカードとフォールンエンパイア以前のセット)ため、今では結構普通に買えちゃいます。もとは限りなく盗品に近いものなのですが、それでも「善意の第三者」の原則が働く為、それを譲り受けた人物が販売することを取り締まることは難しいんです。またぶっちゃけた話として、アンカットシートはかなり観賞用としての需要が高いため、大手のショップなどでも積極的に買い取る……といったことはしないまでも「持ち込まれたら断らない」という程度には喜んで買い取ってくれます。
…ま、みなさんはもう当然わかってると思いますが、アンカットシートにはその流出元を特定するのに十分すぎる情報が含まれちゃってる"ハズ"なので、ここ数年ほどでは新しいセットのシートは全くと言って良いほど出回りません。
「善か悪」かで言ったら「悪」ではありますが、昔の規制がゆるゆるだった時代の遺品として楽しむのでしたら、アンカットシートはそう悪いものでもないかもしれません。眺めているとホント楽しいですよ。第四版とか、けっこう無茶苦茶なソートになってますし。
次に「正式リリース前の製品」。
わかりやすい例だと、正式配布前のプロモカードなど。
WoC社がいちばんピリピリしてるものの1つです。せっかくその発表なども含めて大事に温めていた商品なのに、それをすっぱ抜く形で盗まれたらそりゃ頭にきますわな。
この「正式配布前」に流出したものは大変多いのですが、有名なものでは各ジャッジフォイルがあります。ただここで問題となるのは、これらが最初にオークションに登場した時、これが本当に「ごく限られた人数に配布されたもの」なのか、それとも流出なのかというのが大変判断がつきにくいということです。珍しいプロモがあると思って飛びついたら、実は知らずに盗品の売買に関わってたということにもなりかねません。
過去に某オークションに出品されてたFoilのDisenchant(まだジャッジフォイルとして配布される前)が実は内部からの盗品であったということが判明し、出品者の某大手ショップがオークションを取り消して、カードをWoC社に無償で返却したという事件もありました。ま、本来なら返却の義務はないハズなのでこれは非常に珍しいケースと言えるでしょう。噂では「まだ高レベルジャッジにしか配布されて無い、発行枚数が激少ないとても希少なカード!」だったんですが、そもそも噂自体が大ウソだったようです。ここまでくると、カードをちょろまかした内部人間やりおる、といった感じです。
最後に「テスト・プリント」。
これは厳密に言うと内部資料にもあたるものなので、流出モノの中でも一番タチが悪いものかもしれません。
有名な「City of Traitors」がこれにあたります。某wikiから来てくれてるみんな見てるカナ〜?
(リンク元解析を見てみたら、実に3割くらいのアクセスが某wikiでございましたので無理やり入れてみました。この辺のあざとさが世渡りのコツです。たぶん。)
ちなみに世間ではこの流出モノのCity of Traitorsは「背景色が5種類」の5枚と思われがちですが、実は5枚以上存在します。私が知っている限りで「背景色5種類」が2セット、印刷の明るさが変えてあるものが3〜4種類(枠もフォイル)、枠外に+1とか−1とか意味不明の調整番号が入っているのが3〜4種類(枠の色は黒)となかなかに多彩です。また当時のフォイルカードにはあった「DCIの星」が有るバージョンと無いバージョンがあって、試行錯誤ぶりが伺えます。
他に有名なテストプリント流出モノではテストプレイカード(今日の日記トップの写真のものは、アルファのテストカードと"言われている物")などがあります。正直言って、見ててとてもわくわくします。楽しいです。でもWoCとしては激怒でしょうね、こういう流出は。
ま、他にもテスト物の流出はいくつかあるのですが、そのうちのいくつかは「その存在を知ってる」という人間自体がそもそも「内部の人間」と「それを盗んだ犯人」、そして「そのカードを購入したコレクター」+「こっそりちゃっかり見せてもらった私(零)を含むディーラー&コレクター数人」というくらいに狭い&ヤバいお話となってしまうため、まことにお話しにくいものとなっております。少なくとも、文書として記録に残っちゃうBlogには書けないホドに。
なにかの間違いで、リアルで「コイツ、零じゃね?」と云う人物に会われた方はそれとなく聞いてみると良いです。たぶん「そんなヤツ知らないけど、流出物のウワサなら知ってる」と言って話してくれると思います。話すだけなら無問題ですので。
ま、ディーラー稼業は人の興味を引いてナンボ、他の人が知らない話をしてナンボです。
お話聞くだけでもディーラーはみんな喜びますよ。
トーナメント会場でディーラーを見かけたら、気軽に気軽に雑談してあげてください。
みんなヒマなんさ。特に試合中。
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