誤報だったり、嘘だったり。
長年マジックをやってますと「マジカヨ!」と叫びたくなるような状況に出くわすことも何度か。公式(もしくはそれに順ずるもの)で正式に発表されたはずなのに、実はウソですー、とか。本当に「嘘」だったり、たまには「間違い」だったりもするんですが、それを公式がやっちゃいますと実に破壊力甚大。困ったモンです。

今回は、そういった「誤報」系のお話です。

まずは今回のBlogトップ画像にもある「梅澤の十手」禁止事件
日記を書き終えた後に写真紛失。来週までにバックアップからサルベージしてきます orz
(画像のサルベージ完了。でも情報の信憑性に問題アリです。詳しくはコメント欄にてー)


ま、こりゃ有名ですね。エイプリルフールネタです。
でもそれが、Wizards社の公式サイトに堂々と載っちゃったもんだから、中には「これ……実はマジなんじゃないの?」と勘違いしちゃった人も出たとか出ないとか。そもそもエイプリルフールで嘘をつくなんて、日本では小学生くらいしかしませんしね。アメリカは起業ぐるみでこういうオバカをやるとこもあり、私としては大好きです。

ちなみにコレは2005年のエイプリルフールのスクリーンショット(ちょっとまって下さいねー。ハードディスク交換したら、移すの忘れてました)ですが、この時期はあの弱っちい神河ブロック様がスタンダードで頑張ってたときですので、この梅澤の十手さんはたいそう大人気でありました。クリーチャーデッキには必須とも言えたので、この「禁止速報」にはある程度の説得力があると期待されたのもまた事実です。実際、真っ赤なウソでしたが。

なおこの前年の2004年には、エイプリルフールの日に「冗談エキスパンションの続編としてUnhingedってのを発売しちゃうぞーwww」って感じの記事がWizards社の公式サイトに載り、そのあまりのテキトーさ加減と、あまりのウソっぽさで誰も信じないでいたところ、実はソレを逆手にとったマジ記事で、本当に発売されちゃったという逆エイプリルフールもありました。
Unhingedがキチンと発売された今では理解しにくいかもしれませんが、当時「Ungluedの続編がでるぞ!」ってのは低レベルのギャグにしか聞こえなかったんですよ。トーナメントで使用できないというUngluedの売れ行きは、発売当初はそこそこだったものの、1〜2年後にはボックスあたり3000を切るほどの投売り状態でしたし、文字通りの意味で同社の黒歴史と化してましたから。更にいうと、同社はその数年後に「Unglued 2」の発売を企画し、誰にも期待されないままに発売中止とした黒歴史もあります。ホント、よく発売したもんだ。アンヒンジド。

次に紹介するのは「熱狂のイフリート」禁止事件

ミラージュに収録されていた「熱狂のイフリート」さん。あぁ、Planar Chaosに似たような能力をもったスリヴァーが収録されてますね。あれの原型です。
3マナでパワー2の飛行クリーチャー。しかも除去を打つと50%の確率で逃げやがるという、実に困ったこのクリーチャーは、あろうことかプロツアーレベルの大会までもコイフリップの運で決めるほどにまで使われてたんです。実に困った野郎だ。

当時はまたインターネットがそれほど普及しておらず、一般のプレイヤーがルールの変更やらのアナウンスを得るのは転倒配布の冊子(日本だと「デック・エキスプレス」って名前だったかな?)、もしくは当時WoC社が発売していた雑誌「Duelist」からでした。

で、そのDuelistに「○月○日からの新たな禁止カード」として、この熱狂のイフリート君が載っちゃったものだから大騒ぎ。マジカヨ、マジカヨな騒ぎでした。
Duelistは英語のみの記事だったので、購読者はそれなりにコアなプレイヤー。で、この熱狂君・禁止の速報を聞いたプレイヤーたちは、こぞって熱狂君をトレードに大放出。みんなが知る前に出しちゃえ、ってことです。もう出しまくり。

そしたらコレが大誤報。
ひっそりとお詫びと訂正がアナウンスされ、前記の出しまくった早漏プレイヤーのみなさんは、再び熱狂君を集めるのにタイヘン苦労したとか。あーあ、ってなもんです。

いまだに、どーしてこのレベルの記事が誤報となったのは仔細はわからないのですが、それ以後プレイヤーは、WoC社のアナウンスをとりあえる疑ってかかるようになりました。なんか大きな発表をしても、とりあえず静観。どーせ何か訂正するかもしれないし。

そしてこのとりあえず静観の姿勢は、数年後の「Urza’s Legacy」の発売直後のMemory Jarを「追加」で禁止リスト事件のときに役立つこととなります。どう考えてもヤバいカードなのに、禁止リスト更新の発表を見たらナント入って無い!? ……そこで「急いで集め始めた」プレイヤーと、「とりえあず静観」のプレイヤーの明暗は、いまのみなさまならご存知だと思います。

禁止リスト発表の二日後に、Memory Jarは「追加」として禁止リストに加わりました。
南無。

ちょっと長くなったので、以下次号。
「アイスエイジ復活」のお話などであります。

コメント

nophoto
ニックネーム無し
2007年2月22日22:05

うろ覚えですがアライアンスの発売前に、アライアンスには6色目の色があるとか「30分の間〜をする」みたいな感じのカードがあるという情報がありました。
たしかデッキエクスプレスだったと思うのですが、なにぶん10年前のことなので記憶がおぼろげになってます。

nophoto
TTT
2007年2月23日4:41

>「梅澤の十手」禁止事件
私も梅澤の十手がスタンダードで禁止された旨の記事のスクリーンショットを見たことがありますが、それはコラージュ画像であって、Wizards社の公式サイトに掲載されたものではなかったと記憶しています。

また、MTG.comの2005年のエイプリルフール記事は「プレミアムサービス開始」云々だったので、スクリーンショットが公式サイトに掲載されたものだったとしても、少なくとも2005年のネタではないようです。

なお、エイプリルフールネタとは別に、梅澤の十手は2006年3月末ごろにTribal WarsというMagic Onlineのレギュレーションで禁止になっており、そのアナウンス記事の"Umezawa’s Jitte","banned"という文字だけを見たプレイヤーが、スタンダードで禁止になったと誤解した、という事件はありました。

零
2007年3月2日4:56

データのサルベージ完了。画像をアップしました。

>アライアンス
それは初耳です。もしデッキエクスプレスにのっていたのなら大変な大誤報ですねw
まだデッキエキスプレスを持ってるひとなんていないかなー?

>TTTさん
いま画像確認してみました。
この画像自体は海外の某サイトから拾ってきたものなのですが・・・言われて見ると、たしかにコラ臭いですね。
当時その某サイトに書いてありました情報では「WoCのサイトにアップされたのだが、あまりにも行き過ぎたジョークだったので短時間で削除」とのことだったんですが、画像が日本語(ミクシーとかありますし〜)ということを含めて考えても、

 1)どっかの外人が、日本人が作ったコラをみて勘違い
 2)そもそも、そのサイトの情報が4月バカ

のどっちかであった可能性は高いです。

これは騙されたのは私のほうかもしれません。うはー。

nophoto
名無し
2007年3月2日16:27

えー、細かいことですが
>数年後の「Urza’s Destiny」の発売直後
《記憶の壺/Memory Jar》はUrza’s Legacyのはずです(^^;

nophoto
ニックネーム無し
2007年3月2日17:07

画像を拝見いたしました。

…Limitedで禁止になってませんか?

零
2007年3月3日4:26

>Legacy
おっと、これは恥ずかしい!
修正修正っと。

>Limited
……まぁでも確かにLimitedでの十手は禁止にしたくなるほどの反則っぷりでしたしねー。
ま、エイプリルフール記事ですので笑ってごまかしましょう〜w

tarebear
tarebear
2007年3月3日16:59

少し話はずれますがWoCかどこかのエイプリルフールネタで、
期間限定でLegendsなどの絶版パックが再販される!
というのがあったのを思い出しました。
どこだったか覚えてる方いらっしゃいませんか?

#ええ、当時間に受けて恥かきました。

零
2007年3月22日3:10

あー、そんなのもあったような気がします。
今年もそろそろ4月。なにが起きるか楽しみですね〜

nophoto
ニックネーム無し
2007年3月23日0:10

>アライアンスには6色目
この記事は海外カードゲーム誌で特集されていたような記憶がありますがアライアンスの時であったかは記憶が曖昧です。《スクライ》か何かだった気がしますが。
零

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索