さて。
長々と放置を続けておりました当blogですが、正直もうそんなに書くネタもございませんし、ここはすっぱりと終了宣言をすることにいたします。中途半端なまんまで年を越すのは、あまりに忍びない。
そんなわけで、このサイトは2007/12/31をもって更新終了といたします。またどーしても書きたいようなネタが出たときには、どこかでこっそりと新規に書き始めることと思います。
最後なので、極度にヤバめの話などをすべてぶっちゃけてしまおうかとも思いましたが、まぁ、せっかくの新年の空気をわざわざ汚す必要もないでしょう。某(あとから何か言われるのも面倒なので自粛)には、たいへん思うところが多く(例:グランプリ会場で一個人に対して「あのひとは頭がおかしい」などの発言は、自分の立場考えたらマズかろう、とか、「ここだけの話」が多すぎやしませんか、とか)、blogの更新中は、いっそ刺し違えるのを覚悟で知ってる限りのすべてをぶちまけたくなる衝動にもかられましたが、そのへんを話し始めますと、某有名プレイヤー数名の悪行(ゲーム内外いろいろと。トーナメント偽造レポートくらいなら笑えますが、人の命が関わっちゃいけないと思います)やら、某店主がサスペンドくらって店がつぶれちゃったショップの顛末(そーいえば、他にも3〜4件ほど、酒の肴になりそーな潰れ方をしたショップの話がありますね。店主に犯罪者多すぎます、この業界)とか、某首が飛んじゃったジャッジの話なども話したくもなりますし、そーするとただの悪口blogになりさがりそうなので、この場はひとまず収めておくことにいたします。
まぁ、そーいう「書くと訴えられそう」系のネタだけはまだまだ豊富にありますので、どーしてもそーいう話に興味がある方は、リアルで私・零っぽいひとを探すといいと思います。たまーに、トーナメント会場をふらふらしてますので。あぁ、あと「責任はすべて取るから、話を聞かせろ!」って方は、メールでも飛ばしてみると、気が向いたらお返事するかもしれません。
では、最後に1つだけ、小さな爆弾を。
モーニングタイドの次に発売予定となってる「Shadowmoor」の内容が漏れ始めているようです。ウソがホントが知りませんケドね。(噂です・妄想です・自己責任です、の3キーワードは必須ですね)
「過去に一度もこーいうカードが存在しなかったわけではないけど、まさか部族→職業の流れをついでコレが来るとは!」といったアレが、メインのテーマになっちゃってるようです。ShadowmoorブロックはLorwynブロックの、事実上の「続き」となるようですね。
Shadowmoorの「?」テーマと、ローウィンの「部族」テーマ&モーニングタイドの「職業」テーマを組み合わせると、なかなかに楽しいことになるかもしれません。
…まぁ、私が言うことじゃないですが、関係者の皆様はもうちょっと情報漏洩に気をつけたほうがいいと思いますよ。
ではでは皆様、良いお年を。
2008年は、マジック界からくそばかなチーターと、どあほうな偽造屋と、マジック界の中でしか威張り散らせない中途半端なチンピラプレイヤーと、地元から搾取するだけのまぬけディーラーが少しでも減りますことを、心よりお祈り申し上げます。
了。
長々と放置を続けておりました当blogですが、正直もうそんなに書くネタもございませんし、ここはすっぱりと終了宣言をすることにいたします。中途半端なまんまで年を越すのは、あまりに忍びない。
そんなわけで、このサイトは2007/12/31をもって更新終了といたします。またどーしても書きたいようなネタが出たときには、どこかでこっそりと新規に書き始めることと思います。
最後なので、極度にヤバめの話などをすべてぶっちゃけてしまおうかとも思いましたが、まぁ、せっかくの新年の空気をわざわざ汚す必要もないでしょう。某(あとから何か言われるのも面倒なので自粛)には、たいへん思うところが多く(例:グランプリ会場で一個人に対して「あのひとは頭がおかしい」などの発言は、自分の立場考えたらマズかろう、とか、「ここだけの話」が多すぎやしませんか、とか)、blogの更新中は、いっそ刺し違えるのを覚悟で知ってる限りのすべてをぶちまけたくなる衝動にもかられましたが、そのへんを話し始めますと、某有名プレイヤー数名の悪行(ゲーム内外いろいろと。トーナメント偽造レポートくらいなら笑えますが、人の命が関わっちゃいけないと思います)やら、某店主がサスペンドくらって店がつぶれちゃったショップの顛末(そーいえば、他にも3〜4件ほど、酒の肴になりそーな潰れ方をしたショップの話がありますね。店主に犯罪者多すぎます、この業界)とか、某首が飛んじゃったジャッジの話なども話したくもなりますし、そーするとただの悪口blogになりさがりそうなので、この場はひとまず収めておくことにいたします。
まぁ、そーいう「書くと訴えられそう」系のネタだけはまだまだ豊富にありますので、どーしてもそーいう話に興味がある方は、リアルで私・零っぽいひとを探すといいと思います。たまーに、トーナメント会場をふらふらしてますので。あぁ、あと「責任はすべて取るから、話を聞かせろ!」って方は、メールでも飛ばしてみると、気が向いたらお返事するかもしれません。
では、最後に1つだけ、小さな爆弾を。
モーニングタイドの次に発売予定となってる「Shadowmoor」の内容が漏れ始めているようです。ウソがホントが知りませんケドね。(噂です・妄想です・自己責任です、の3キーワードは必須ですね)
「過去に一度もこーいうカードが存在しなかったわけではないけど、まさか部族→職業の流れをついでコレが来るとは!」といったアレが、メインのテーマになっちゃってるようです。ShadowmoorブロックはLorwynブロックの、事実上の「続き」となるようですね。
Shadowmoorの「?」テーマと、ローウィンの「部族」テーマ&モーニングタイドの「職業」テーマを組み合わせると、なかなかに楽しいことになるかもしれません。
…まぁ、私が言うことじゃないですが、関係者の皆様はもうちょっと情報漏洩に気をつけたほうがいいと思いますよ。
ではでは皆様、良いお年を。
2008年は、マジック界からくそばかなチーターと、どあほうな偽造屋と、マジック界の中でしか威張り散らせない中途半端なチンピラプレイヤーと、地元から搾取するだけのまぬけディーラーが少しでも減りますことを、心よりお祈り申し上げます。
了。
流通を管理するということ。
2007年11月8日ちょっと気を抜くと、すぐにサボるblogです。
当初は、「某カリフォルニア大火災のせいで、一部流通が止まっちゃってタイヘーン」って感じで書き出そうとしたのですが、とっくの昔にそんな話題過ぎ去ってますし。
あ、でも、流通が止まってタイヘーンは事実だった模様。
某遊戯王を海外展開しているUpperDeck社なんて、所在地がカリフォルニアなので、モロにその影響受けてましたよ。新製品の出荷が、軒並み遅れまくり。
---------------------------------------------------------------
さて。
わたしの手元に、1枚の紙があります。
「Wizards of the Coast社製品についての同意書」と書いてあります。
なかなかキツめの書類のようです。
(この書類の出所がバレるとなかなかにタイヘンなことになりかねないので、以下の文章では語句や表現法をビミョーに変えております。というか、もともと英語の書類なので、テキトーな意訳が入ってると思ってください)
「○○社」は、この書類を発行した問屋の名前が入ります。
「△△」には、この書類にサインをするディーラー、もしくは小売店の名前が入ります。
ようするにコレは、問屋と小売店の間で交わされる契約書、ですね。
いきなり核心。
これによって、ネット販売を行うショップへの卸・転売・流通のすべてが禁止されます。2番目の項目が少々わかりづらいかもしれませんが、ようするに禁止されているショップからの「代理購入」の禁止となります。「不特定多数に販売してないから問屋じゃないモン」って言い訳禁止ってことですね。
めちゃめちゃわかりにくいですが、ようするにこの契約を交わすには、まず「販売所」の登録が必要となるのです。で、その登録された販売所で、少なくとも購入量の半分以上は直販しろ、と。
この契約書は小売店だけではなく、問屋相手にも使われているものです。
「○○社」は、全米ではかなり大手の問屋となるため、この問屋から買って、地方の小売店に卸す問屋も多いのですが、最低50%以上は「登録された販売所」で売ることが義務付けられてます。
ナニを禁止しているかというと、「丸ごと横流しすんなよ?」ってことですね。
Wizards社の商品は人気があるため、新商品の発売後には常に品不足な感じになります。そーすると、自分らの割り当て分だけでは満足できない「中規模の問屋」や「大規模な小売店」が、地方の問屋からごっそり買い占めるということも十分に起こりえるワケです。
ただし、100%禁止するわけにも行かない。今の時代、商品を通販で買うのは当たり前になっていますし、特にアメリカでは都市部に出るまでに車で30分〜1時間というところに住んでいる人もザラにいます。荷物の郵送を全部禁止することはあまりにも非現実的。なので、「せめて半数」なのでしょう。
ちなみにこの「50%以上」というのは、Wizards社も、「Wizards社と契約している小売店」にほぼ同じ通達を出しています。
---------------------------------------------------------------
さて、どっから出てきたかわからない紙切れの話はこのへんで。
最近の動向を見ればわかると思いますが、Wizards社がネットショップを嫌っているのは周知の事実です。2次元バーコードで流通監視したり、問屋に「販売禁止ショップのリスト」を告知したりと、なかなかに徹底しています。
ネットショップは、基本的に安いです。
では、なぜ安いかというと、それは経費が少ないから。当然すぎますね。
実店舗をもつショップは維持費(テナント代、光熱費、店員の給料)がかかるので、店を維持するためには、それなりの「儲け」を出さないといけません。ネットショップにもスタッフはおりますが、それでも「営業時間中、ずっとレジの前にたつ」スタッフは必要ないですし、そもそも維持費がケタ違いに安いです。実店舗のショップでは、その立地が売り上げに大きく影響しますが、ネットショップの場合は辺鄙な場所に倉庫1つでコトが足ります。小規模なショップなら、自宅の押入れで十分だったりもするほど。
そんな理由もあって、ネットショップはそこらへんの一般小売店よりも安いんです。で、それは当然、店舗を持つショップには面白くない。
そもそも店舗は、地域にマジックを広めるために様々な努力をしているのです。デュエルスペースを提供したり、トーナメントの案内をしたりと。しかしプレイヤーのほうからすれば、そんな事情はともかく「安いパック」が欲しい。で、「ネットでパックを買い、地元の店でプレイする」というスタイルが生まれ、結果として儲けがでない店はマジックの取り扱いをやめ、地元のプレイスペースが減るといった現象が多発することになるのです。「安売りする店が無ければいいのに」とWizards社が思うのは、もっともなことですね。さんざんプレイヤーからブーイングを受けながらも、同社が決してマジックオンラインでパックの値下げをしない理由も、このへんから推測できるかと思います。
そして、Wizards社がネットショップを嫌う理由はもう一つ。
それは「ワールドワイドに発送をする」こと。Wizards社は世界各国に代理店(日本ならタカラトミー)を立て、その代理店に一定地域における独占的な販売権を与えると共に、その地域における宣伝やイベントを行わせています。日本では都道府県選手権、高校生選手権、グランプリなどの主催は、Wizards社の直轄ではなく、タカラトミーが行っています。マジックの販売戦略上、大変重要。
しかしそれが「並行輸入品の方が安いから、正規代理店からのパックは買わない」となると……代理店としては「販売権ってナニ?」って話になるでしょう。
(ま、このへんのサジ加減を間違えると「独占禁止法」とかに違反するんですね。同商品で2度もやるなよ、HJ)
現在、Wizards社のオフィシャルな小売店になるためには、なかなかにしっかりとした「審査」があります。Wizards社は、その新たな小売店がネットショップではないか、もしくは実際には存在しないダミーではないか、ということを常に疑っています。
登録には、実際に営業している店舗の写真が必要となったり、またその規模も事前にしっかりチェックされたりもします。また、もしその小売店の注文数が、明らかにその店舗に似つかわしくない(「ホントにこの店で購入量の50%を直売できるの?」ってことですね)となると……監査が入って、あとはまぁ、あんまり面白くないことが起きたりするかもしないかも。
日本で英語版マジックを愛用している方には大変残念なことでしょうが、この取締りは年々厳しくなっているようです。
モーニングタイドのご予約はお早めに。
当初は、「某カリフォルニア大火災のせいで、一部流通が止まっちゃってタイヘーン」って感じで書き出そうとしたのですが、とっくの昔にそんな話題過ぎ去ってますし。
あ、でも、流通が止まってタイヘーンは事実だった模様。
某遊戯王を海外展開しているUpperDeck社なんて、所在地がカリフォルニアなので、モロにその影響受けてましたよ。新製品の出荷が、軒並み遅れまくり。
---------------------------------------------------------------
さて。
わたしの手元に、1枚の紙があります。
「Wizards of the Coast社製品についての同意書」と書いてあります。
なかなかキツめの書類のようです。
(この書類の出所がバレるとなかなかにタイヘンなことになりかねないので、以下の文章では語句や表現法をビミョーに変えております。というか、もともと英語の書類なので、テキトーな意訳が入ってると思ってください)
この書類は、○○社(以下、弊社)と、○○社と提携する各社と、△△(以下、ディーラー)の同意書である。
「○○社」は、この書類を発行した問屋の名前が入ります。
「△△」には、この書類にサインをするディーラー、もしくは小売店の名前が入ります。
ようするにコレは、問屋と小売店の間で交わされる契約書、ですね。
1)ディーラーは、以下の者に商品を販売してはならない。
・2次問屋
・小売店への販売を行う者(特定小売店、不特定小売店のいずれも不可)
・通信販売、もしくはインターネットで販売業を行う者
・その他、一般消費者以外への販売を行うすべての者
いきなり核心。
これによって、ネット販売を行うショップへの卸・転売・流通のすべてが禁止されます。2番目の項目が少々わかりづらいかもしれませんが、ようするに禁止されているショップからの「代理購入」の禁止となります。「不特定多数に販売してないから問屋じゃないモン」って言い訳禁止ってことですね。
2)ディーラーは、購入商品の50%以上を、登録された販売所にて一般消費者もしくは小売業に販売しなければならない。
めちゃめちゃわかりにくいですが、ようするにこの契約を交わすには、まず「販売所」の登録が必要となるのです。で、その登録された販売所で、少なくとも購入量の半分以上は直販しろ、と。
この契約書は小売店だけではなく、問屋相手にも使われているものです。
「○○社」は、全米ではかなり大手の問屋となるため、この問屋から買って、地方の小売店に卸す問屋も多いのですが、最低50%以上は「登録された販売所」で売ることが義務付けられてます。
ナニを禁止しているかというと、「丸ごと横流しすんなよ?」ってことですね。
Wizards社の商品は人気があるため、新商品の発売後には常に品不足な感じになります。そーすると、自分らの割り当て分だけでは満足できない「中規模の問屋」や「大規模な小売店」が、地方の問屋からごっそり買い占めるということも十分に起こりえるワケです。
ただし、100%禁止するわけにも行かない。今の時代、商品を通販で買うのは当たり前になっていますし、特にアメリカでは都市部に出るまでに車で30分〜1時間というところに住んでいる人もザラにいます。荷物の郵送を全部禁止することはあまりにも非現実的。なので、「せめて半数」なのでしょう。
ちなみにこの「50%以上」というのは、Wizards社も、「Wizards社と契約している小売店」にほぼ同じ通達を出しています。
---------------------------------------------------------------
さて、どっから出てきたかわからない紙切れの話はこのへんで。
最近の動向を見ればわかると思いますが、Wizards社がネットショップを嫌っているのは周知の事実です。2次元バーコードで流通監視したり、問屋に「販売禁止ショップのリスト」を告知したりと、なかなかに徹底しています。
ネットショップは、基本的に安いです。
では、なぜ安いかというと、それは経費が少ないから。当然すぎますね。
実店舗をもつショップは維持費(テナント代、光熱費、店員の給料)がかかるので、店を維持するためには、それなりの「儲け」を出さないといけません。ネットショップにもスタッフはおりますが、それでも「営業時間中、ずっとレジの前にたつ」スタッフは必要ないですし、そもそも維持費がケタ違いに安いです。実店舗のショップでは、その立地が売り上げに大きく影響しますが、ネットショップの場合は辺鄙な場所に倉庫1つでコトが足ります。小規模なショップなら、自宅の押入れで十分だったりもするほど。
そんな理由もあって、ネットショップはそこらへんの一般小売店よりも安いんです。で、それは当然、店舗を持つショップには面白くない。
そもそも店舗は、地域にマジックを広めるために様々な努力をしているのです。デュエルスペースを提供したり、トーナメントの案内をしたりと。しかしプレイヤーのほうからすれば、そんな事情はともかく「安いパック」が欲しい。で、「ネットでパックを買い、地元の店でプレイする」というスタイルが生まれ、結果として儲けがでない店はマジックの取り扱いをやめ、地元のプレイスペースが減るといった現象が多発することになるのです。「安売りする店が無ければいいのに」とWizards社が思うのは、もっともなことですね。さんざんプレイヤーからブーイングを受けながらも、同社が決してマジックオンラインでパックの値下げをしない理由も、このへんから推測できるかと思います。
そして、Wizards社がネットショップを嫌う理由はもう一つ。
それは「ワールドワイドに発送をする」こと。Wizards社は世界各国に代理店(日本ならタカラトミー)を立て、その代理店に一定地域における独占的な販売権を与えると共に、その地域における宣伝やイベントを行わせています。日本では都道府県選手権、高校生選手権、グランプリなどの主催は、Wizards社の直轄ではなく、タカラトミーが行っています。マジックの販売戦略上、大変重要。
しかしそれが「並行輸入品の方が安いから、正規代理店からのパックは買わない」となると……代理店としては「販売権ってナニ?」って話になるでしょう。
(ま、このへんのサジ加減を間違えると「独占禁止法」とかに違反するんですね。同商品で2度もやるなよ、HJ)
現在、Wizards社のオフィシャルな小売店になるためには、なかなかにしっかりとした「審査」があります。Wizards社は、その新たな小売店がネットショップではないか、もしくは実際には存在しないダミーではないか、ということを常に疑っています。
登録には、実際に営業している店舗の写真が必要となったり、またその規模も事前にしっかりチェックされたりもします。また、もしその小売店の注文数が、明らかにその店舗に似つかわしくない(「ホントにこの店で購入量の50%を直売できるの?」ってことですね)となると……監査が入って、あとはまぁ、あんまり面白くないことが起きたりするかもしないかも。
日本で英語版マジックを愛用している方には大変残念なことでしょうが、この取締りは年々厳しくなっているようです。
モーニングタイドのご予約はお早めに。
ローウィンを輸入しましょう
2007年10月9日コメント (8)まだ見てくれている人だけ、コンニチハ。
某国でドライブ旅行などをし、家に帰ったら急に気が抜けました。
ぜんぜん予定通りに事が進まず、気付いたら飛行機の時間が3時間前に迫っているときに、まだアクセル踏んでる始末。しかも半徹夜状態で。
で、1週間ぶりに仕事に戻り、貯まった仕事をぐってりと処理し、今更Liar Gameにはまってコミック&ドラマを見通し、気付いたら数ヶ月もblog放置となってました。
ローウィン発売前の時期で、ぐってりスポイラー祭りの時期だったのもあるかもですが。
ま、所詮は自分のサボり癖への言い訳に過ぎません。微反省。
猛烈に反省したいところですが、まー自分に無理なペースで書いてもしょうがないので、とりあえず今後はものすごくテキトウなペースで書くことにしましょう。週1で書くほどネタが残ってないのも事実ですしね。
…あと、某巨大哺乳類なショップの顛末がなかなかにアレすぎて、アレ以上面白いネタがなかったとも言います。いやまぁ、どっちがアレなのかはともかく、シングルを取り扱わないショップってちゃんと儲けが出せるのかのほうが心配になったりはしました。経営も大変そうなのに、店員があれじゃなあ…。あと、議論から逃げちゃったら、やっぱり「あー、あっちがアレなのか」と思われても、仕方ないと思うの。
渋谷の某店長ばっくれなエビショップといい、某「イカサマしない」宣言だしてるヤツの名簿になんでサマ師がいるんだよショップといい、ネットショップの某日本語プレリに英語カード持ち込んでサスペンドな金髪店といい、マジックのショップ運営には楽しい話がてんこ盛りですね。
----------------------------------------------------------------------
さて。
ローウィンの英語版ボックスがいろいろと話題になっているようですね。
まぁ、ぶっちゃけると「ナニを今更」と言った感じですが。
Wizards社が流通管理のための2次元バーコードを全パックに付け始めたのは2004年5月(Fifth Dawn)からですし、出荷および流通規制&違反者への制裁もとっくの昔に始まっています。まあ、ここ1年ほどでソレが更に厳しくなったのは事実でしょうし、また今までは「少しくらいなら大丈夫だろう」と、少量なら海外発送していたショップが、本当に出荷停止になることを知り、ピタリと発送を止めたのも一因かもですが。
整理しておかなくてはならないのは、発送が不可能とされているのは2次元バーコードが付いている製品だけということです。シングルカードの発送は全く問題ないですし、極端な話をすれば「バーコード」だけを切り取ってしまえば、それを追跡する手段はなくなるということ。ま、ショップの側には、そこまでリスクを払って海外発送をしてやる義理はないでしょうが、普段からよく利用していて仲がいいショップになら、頼んでみるのも手かも知れません。ファットパックくらいなら入手できるかもしれませんよ(パックは剥かれちゃうと思いますので、よほど互いに信頼できるショップじゃないとトラブりそうですが)。
しかし、どうも世間では「もう、英語版が入手できなくなる…」と悲観ムードなようですが、そんなこと全然ないです。確かに、今までのルートが使えなくなるのでコストは上がるでしょうが、まだまだ海外から日本へボックスを輸入する方法はたくさんあります。
■海外オークション
発送が禁止されているのは、Wizards社と契約を結んでる問屋・小売店だけなので、一般個人はまったく無問題。eBayなどに代表されるオークションで、海外発送が可能(発送のオプションがWorldwideとなっているもの)なら、問題なく送ってくれるでしょう。そりゃ、1ボックスだけなんて買ったら送料で大赤字でしょうが、オークションに出品してるようなヤツはたいてい複数ボックスもってますから、10ボックスくらいまとめて購入すれば、けっこうお安くなりますよ。余ったらヤフオクででも売ればいいですし。
ま、問題としては、オークションで出てるボックスが、そもそも安くないってとこですね。
送料うんぬん以前の問題。
なので、オークションは下策中の下策。他のオプションが全滅したときだけ考えるのが良さそう。
■代理人
アメリカに住んでいる知人が居れば、代理購入を頼むのもアリです。
単純すぎて、テクニックでもなんでもないですが、単純だからこそWizards社も防ぎようがない。個人から個人へ「プレゼント」などで贈る商品を規制することなんてできませんから。
ただコレは、ショップのほうにはバレないようにやらないといけません。
というのは、知人を介入させようが何しようが、結局送られてくるボックスの出所はそのショップ。もし、なんからの形で出所を追跡されたら、出荷停止になるのはそのショップ&そのショップに商品を卸していた問屋です。「アメリカにいる知人を経由して買いたいので、別のアドレスに送ってください」なんて言おうものなら、速攻でゴメンナサイされます。
なお、(やるひとは居ないでしょうが)発送先に、いわゆる「フォワーダー(荷物の発送を受け持つ業者)」を指定すると、かなりオモシロイことになってしまうので、ご注意を。ヘタすると、悪質な客とされて、二度と注文を受け付けてもらえなくなるかもしれません。
■米軍基地
有名な話ですが、日本国内に在する米軍基地は「日本」として扱われません。
よって、米軍基地内に知り合いが居れば、そりゃもう簡単にボックスの輸入が可能です。米軍基地周辺のショップなら、やってるところ結構多いかもですよ?
で、これは、Wizards社のルールにも引っかかりませんので、ショップとしてもウェルカム大歓迎のはずです。というのも、米軍の基地に荷物を送る場合、住所は基地の住所ではなく「APO」や「FPO」といった、特殊住所となるからです。
APOはAir Force Post Office(空軍郵便局)、FPOはFleet Post Office(米国海軍郵便局)。
それぞれの軍に属する人は軍務で「移動」がありえるため、荷物を送るときは「APOの何番」といった形での発送となり、その荷物は一度「軍」の郵便局に配達され、その後は「軍」がそれぞれの基地に発送します。そのため、通常より少々時間がかかる場合もありますが、それぞれの軍郵便局の所在地はアメリカ国内ですし、そもそも住所に「Japan」とか入ることもありませんので、ショップとしても発送を拒む理由がありません(ショップによってはAPO/FPOへの発送自体を拒否しているところもありますが。手続きがメンドイらしいっす)
■シングル
…まぁ、上記の方法はどれも特殊な方法なので「どれもできねー」という人もいるでしょう。
そういう人は素直にシングル買いをオススメ。
今回のLorwynに関して言えば、アメリカではボックス余り状態です。
いままで日本を含む海外へ発送をしていた分が溜まってるので、当然と言った所。
ショップの中には、普段よりもボックス開封数を増やすところもあるようで、そういったところはシングル価格も普段よりもかなり安く(と言っても、発売1週間前の今では、人気カードはもう値上がりし切ってますがね)なっています。
で、ここからは私の予想の範疇となりますが、それらの「普段より多くのボックス」を開封するショップは、コモン&アンコモンに関してはかなり余らせる結果となるでしょう。ショップに「1ボックス分すべてのコモン&アンコモンを¥2000〜3000程度で買いたい」と交渉すれば、かなりよい答えが返ってくるのは間違いないと思います。そのくらいの値段なら、海外からの送料が高めだというのを差し引いても、十分にお得でしょうし。
海外からボックスを輸入するかわりにコモン&アンコモンはまとめ買い、レアはシングル買いというのが、今回のLorwynでの賢い買い方となると思います。
----------------------------------------------------------------------
日本ではそこそこの人気をもって迎えられた、前年度の「タイムスパイラル」ブロックですが、世界的にみるとかなり散々な売り上げだったようです。Wizardsも「あれは失敗だった」というほど。個人的には大好きなんですけどね。
おかげで、どのショップでも前年度の売り上げはかなり悲惨なものだったようです。
ルール違反をした場合のペナルティにしても「マジックが出荷停止になるより、D&D(同じWizardsの製品)のブックやミニチュアが入らなくなるほうが痛い」なんていう皮肉も聞こえるほどでした。Lorwynの評判は今のところ上々なようなので、ちょびっとだけ期待しておこうかな。
…とりあえず、まだこんなテキトウblogをチェックしていてくれた読者様に格別の感謝をしつつ、また今後もテキトウな文を書き綴ることに致します m(_ _)m
某国でドライブ旅行などをし、家に帰ったら急に気が抜けました。
ぜんぜん予定通りに事が進まず、気付いたら飛行機の時間が3時間前に迫っているときに、まだアクセル踏んでる始末。しかも半徹夜状態で。
で、1週間ぶりに仕事に戻り、貯まった仕事をぐってりと処理し、今更Liar Gameにはまってコミック&ドラマを見通し、気付いたら数ヶ月もblog放置となってました。
ローウィン発売前の時期で、ぐってりスポイラー祭りの時期だったのもあるかもですが。
ま、所詮は自分のサボり癖への言い訳に過ぎません。微反省。
猛烈に反省したいところですが、まー自分に無理なペースで書いてもしょうがないので、とりあえず今後はものすごくテキトウなペースで書くことにしましょう。週1で書くほどネタが残ってないのも事実ですしね。
…あと、某巨大哺乳類なショップの顛末がなかなかにアレすぎて、アレ以上面白いネタがなかったとも言います。いやまぁ、どっちがアレなのかはともかく、シングルを取り扱わないショップってちゃんと儲けが出せるのかのほうが心配になったりはしました。経営も大変そうなのに、店員があれじゃなあ…。あと、議論から逃げちゃったら、やっぱり「あー、あっちがアレなのか」と思われても、仕方ないと思うの。
渋谷の某店長ばっくれなエビショップといい、某「イカサマしない」宣言だしてるヤツの名簿になんでサマ師がいるんだよショップといい、ネットショップの某日本語プレリに英語カード持ち込んでサスペンドな金髪店といい、マジックのショップ運営には楽しい話がてんこ盛りですね。
----------------------------------------------------------------------
さて。
ローウィンの英語版ボックスがいろいろと話題になっているようですね。
まぁ、ぶっちゃけると「ナニを今更」と言った感じですが。
Wizards社が流通管理のための2次元バーコードを全パックに付け始めたのは2004年5月(Fifth Dawn)からですし、出荷および流通規制&違反者への制裁もとっくの昔に始まっています。まあ、ここ1年ほどでソレが更に厳しくなったのは事実でしょうし、また今までは「少しくらいなら大丈夫だろう」と、少量なら海外発送していたショップが、本当に出荷停止になることを知り、ピタリと発送を止めたのも一因かもですが。
整理しておかなくてはならないのは、発送が不可能とされているのは2次元バーコードが付いている製品だけということです。シングルカードの発送は全く問題ないですし、極端な話をすれば「バーコード」だけを切り取ってしまえば、それを追跡する手段はなくなるということ。ま、ショップの側には、そこまでリスクを払って海外発送をしてやる義理はないでしょうが、普段からよく利用していて仲がいいショップになら、頼んでみるのも手かも知れません。ファットパックくらいなら入手できるかもしれませんよ(パックは剥かれちゃうと思いますので、よほど互いに信頼できるショップじゃないとトラブりそうですが)。
しかし、どうも世間では「もう、英語版が入手できなくなる…」と悲観ムードなようですが、そんなこと全然ないです。確かに、今までのルートが使えなくなるのでコストは上がるでしょうが、まだまだ海外から日本へボックスを輸入する方法はたくさんあります。
■海外オークション
発送が禁止されているのは、Wizards社と契約を結んでる問屋・小売店だけなので、一般個人はまったく無問題。eBayなどに代表されるオークションで、海外発送が可能(発送のオプションがWorldwideとなっているもの)なら、問題なく送ってくれるでしょう。そりゃ、1ボックスだけなんて買ったら送料で大赤字でしょうが、オークションに出品してるようなヤツはたいてい複数ボックスもってますから、10ボックスくらいまとめて購入すれば、けっこうお安くなりますよ。余ったらヤフオクででも売ればいいですし。
ま、問題としては、オークションで出てるボックスが、そもそも安くないってとこですね。
送料うんぬん以前の問題。
なので、オークションは下策中の下策。他のオプションが全滅したときだけ考えるのが良さそう。
■代理人
アメリカに住んでいる知人が居れば、代理購入を頼むのもアリです。
単純すぎて、テクニックでもなんでもないですが、単純だからこそWizards社も防ぎようがない。個人から個人へ「プレゼント」などで贈る商品を規制することなんてできませんから。
ただコレは、ショップのほうにはバレないようにやらないといけません。
というのは、知人を介入させようが何しようが、結局送られてくるボックスの出所はそのショップ。もし、なんからの形で出所を追跡されたら、出荷停止になるのはそのショップ&そのショップに商品を卸していた問屋です。「アメリカにいる知人を経由して買いたいので、別のアドレスに送ってください」なんて言おうものなら、速攻でゴメンナサイされます。
なお、(やるひとは居ないでしょうが)発送先に、いわゆる「フォワーダー(荷物の発送を受け持つ業者)」を指定すると、かなりオモシロイことになってしまうので、ご注意を。ヘタすると、悪質な客とされて、二度と注文を受け付けてもらえなくなるかもしれません。
■米軍基地
有名な話ですが、日本国内に在する米軍基地は「日本」として扱われません。
よって、米軍基地内に知り合いが居れば、そりゃもう簡単にボックスの輸入が可能です。米軍基地周辺のショップなら、やってるところ結構多いかもですよ?
で、これは、Wizards社のルールにも引っかかりませんので、ショップとしてもウェルカム大歓迎のはずです。というのも、米軍の基地に荷物を送る場合、住所は基地の住所ではなく「APO」や「FPO」といった、特殊住所となるからです。
APOはAir Force Post Office(空軍郵便局)、FPOはFleet Post Office(米国海軍郵便局)。
それぞれの軍に属する人は軍務で「移動」がありえるため、荷物を送るときは「APOの何番」といった形での発送となり、その荷物は一度「軍」の郵便局に配達され、その後は「軍」がそれぞれの基地に発送します。そのため、通常より少々時間がかかる場合もありますが、それぞれの軍郵便局の所在地はアメリカ国内ですし、そもそも住所に「Japan」とか入ることもありませんので、ショップとしても発送を拒む理由がありません(ショップによってはAPO/FPOへの発送自体を拒否しているところもありますが。手続きがメンドイらしいっす)
■シングル
…まぁ、上記の方法はどれも特殊な方法なので「どれもできねー」という人もいるでしょう。
そういう人は素直にシングル買いをオススメ。
今回のLorwynに関して言えば、アメリカではボックス余り状態です。
いままで日本を含む海外へ発送をしていた分が溜まってるので、当然と言った所。
ショップの中には、普段よりもボックス開封数を増やすところもあるようで、そういったところはシングル価格も普段よりもかなり安く(と言っても、発売1週間前の今では、人気カードはもう値上がりし切ってますがね)なっています。
で、ここからは私の予想の範疇となりますが、それらの「普段より多くのボックス」を開封するショップは、コモン&アンコモンに関してはかなり余らせる結果となるでしょう。ショップに「1ボックス分すべてのコモン&アンコモンを¥2000〜3000程度で買いたい」と交渉すれば、かなりよい答えが返ってくるのは間違いないと思います。そのくらいの値段なら、海外からの送料が高めだというのを差し引いても、十分にお得でしょうし。
海外からボックスを輸入するかわりにコモン&アンコモンはまとめ買い、レアはシングル買いというのが、今回のLorwynでの賢い買い方となると思います。
----------------------------------------------------------------------
日本ではそこそこの人気をもって迎えられた、前年度の「タイムスパイラル」ブロックですが、世界的にみるとかなり散々な売り上げだったようです。Wizardsも「あれは失敗だった」というほど。個人的には大好きなんですけどね。
おかげで、どのショップでも前年度の売り上げはかなり悲惨なものだったようです。
ルール違反をした場合のペナルティにしても「マジックが出荷停止になるより、D&D(同じWizardsの製品)のブックやミニチュアが入らなくなるほうが痛い」なんていう皮肉も聞こえるほどでした。Lorwynの評判は今のところ上々なようなので、ちょびっとだけ期待しておこうかな。
…とりあえず、まだこんなテキトウblogをチェックしていてくれた読者様に格別の感謝をしつつ、また今後もテキトウな文を書き綴ることに致します m(_ _)m
ネット取引と詐欺などなど
2007年8月13日コメント (3)来週から、少々オヤスミいたします。
パソコンがない環境になってしまうため、いたしかたなく。早ければ2週間くらいで戻ります。
さて今回は、ちょっとアレなお話でもいたします。
インターネット取引での詐欺の歴史。
■ネット取引と詐欺はじめ
インターネット普及の黎明期。
世界中の様々なデッキの情報が一堂に集まる「Magic DOJO」と、様々なニュース&ゴシップがどっぷり集まる「MTG NEWS」は、世界中のプレイヤーとコレクターが集まる拠点でした。
で、そーすると「ネットでトレードをしよう!」というアイデアも、当然のように沸いてきます。
それまで「トレード」と言えば、知り合いとするか、地元ショップでの仲間とするくらい。頑張ってる人でも、近くの町で行われるトーナメントでトレードするくらい。当然、それぞれのカードの価値には、多分に「地元メタ」が含まれております。
…世界中とつながっているインターネットでは、じつに美味しいトレードができたのです。
自分の地域で「ゴミ」と扱われているカードが、「神」に変わるなんて良くある話。わたしも当時はよく、日本語版のエラーカードで、絶版レアの大物一本釣りなどを嗜んでいたものです。じつに美味しい。
しかし、そういう取引が行われ始めると、当然「詐欺」も横行します。
相手の素性もわからないBBS。そこでのやり取りだけでカードを送りあうので、そりゃもう不安MAXです。美味しい取引に見合うだけのハイリスクがやっぱりあったんです。いいことばかりじゃないですね。
その頃の「詐欺から自衛手段」として一般的だった方法は「ref」と呼ばれるリストでした。
「ref」とは、それまでに自分が取引をした、取引相手のメールアドレスをリスト化したもの。新しい相手と取引をするときには、「お前のrefを送ってくれ」と確認し合い、refが少ないほうが先送り、もしくはrefが多いほうが取引を主導して方法を決める、といった具合です。
もちろん、相手が送ってきた「ref」が真実とは限らないので、確認するのは当然。その確認方法とは、refリストの中からランダムに選んだ数人に「○○というヤツと取引するんだけど、こいつ信用できる?」とメールをするんです。いわば、見知らぬ他人に保証人になってもらうようなもの。私も何回かそういった取引をし、そして何回もその問い合わせメール(過去に取引した相手のrefに加えられたんでしょうなあ)も受け取ったものでした。
……1回、めんどくさかったので確認を怠ったら、見事に詐欺られたのも、今じゃいい思い出&教訓。
なんで、てきとーにやったときに限って地雷踏むんでしょうね orz
■現在の詐欺状況
話はいきなり飛んで、現在の詐欺のはなし。
いまや、ネットでの詐欺話なんてそこら中にあり、人々の警戒心も高まっているので草々に詐欺はできないように感じますが……そんなことは全然なく、やっぱりそこら中で被害者が続出してるのが現実。手口もどんどん新しくなっていますし、既存の「対策法」を詐欺に応用するようなモノまでありますから、まぁネット取引が存在する以上、詐欺はなくならないと言ってもいいと思います。
その中で、私が最近(と言っても、ここ2年くらいの間の話ですが)秀逸だな、と思った詐欺の手口を。
ターゲットは主に外国人、商品は「外国で人気がでそうなカード」、主戦場はeBayです。誰もが知ってるネットオークション。eBayはどちらかというと「詐欺が少ない」イメージのある、セキュリティの高めなフィールドなのですが、この詐欺はその隙間をついたようなもの。
eBayの「安心感」の基は、評価システムと保証サービス。とくに支払いをPayPalにした場合、万が一相手が商品を送らなかった場合、PayPalの方でも支払いをキャンセルできるので更に安心というわけです。
詐欺の手口はとても単純。
商品が落札されたら「なんでもいいから、とりあえず送っちゃう」んです。落札されたカードじゃなくてもいいから、とりあえずなんか送っちゃう。それも保険付きの便で。
じつはPayPalの保証規定は、かなり「代金受取人」のほうに有利といえる内容になっています。というか、あまり安易に返金をしないんです。この辺が「疑わしきは、カード所持者の利益に」とも言えるクレジットカードの保証規定とは大きく違います。PayPalは「相手が荷物を送らなかった」場合には比較的容易に返金に応じてくれますが、「荷物は送ってきたが、内容が購入したものと違った」となると……それは「当事者同士の話し合いで」となってしまいます。
もちろん全てが全てそうなるとは限りませんが、相手がしっかりと荷物を送り、その証拠(保険付きの便で発送してるので、追跡番号付きの発送の控えがある)まであるとなると、どちらの言い分も鵜呑みにはできなくなります。そのため、保証を受けるためにはどのへんが注文したものと違うかということをきちんと説明しなくてはならないのですが、これは英語に堪能ではない外国人にはタイヘン難しいところ。「PayPalがダメならeBayのほうに」と思っても、そちらでも条件は同じ。相手はトレーディングカードの素人ですので、素人にもわかるように英語で説明をするのは、じつに骨の折れる作業になります。
しかも、送ってきたカードが明らかに別物ならまだしも「けっこう出来の良いニセモノ」とかだと、事態はさらに泥沼に。ちょっと想像してもらえればわかるでしょうが、この状況、たとえ全てが日本語で交渉&説明できるとしても、かなりダルい状態です。相手はeBay、PayPalといった企業のカスタマーサービス。カードのことはど素人。そんなの相手に「本物のカードよりも印刷の状態が薄く〜〜」とか説明するの、私でもヤです。実にダルい。
そんなワケで、この種の詐欺は、少なくとも2年前には存在が確認できてるのですが、いまだに結構現役なようです。
なくならない理由の1つに、この詐欺の方法を逆にした「逆詐欺」が可能というのもあるようで。
1) 通常通り取引する
2) 「届いたものが違う!」とゴネる
3) オークション会社を巻き込んで、盛大に揉める(←この部分は省略化)
4) 「じゃあ、商品は返すので返金してくれ」と妥協案。
5) 受け取ったカードと、全く別のカード(もしくはニセモノ)を送り返す。
ま、どっちもどっちですね。
たいへんセコい。でも効果的。
はっきり言って、どうしようもないんですよコレ。何度か繰り返せば「評価」がどんどん悪くなりますが、そうなったらまた別のアカウント取ればいいし。
海外との取引をすると、こういう水掛け論的な論争になったときにはどうしても不利になります。オークションで「落札」をするときには、せめて相手の評価ポイントが「1年程度では稼げない量」となっていることを最低条件にするのがいいとおもいます。で、「出品」はしない。相当語学に自信があるなら別ですが。
パソコンがない環境になってしまうため、いたしかたなく。早ければ2週間くらいで戻ります。
さて今回は、ちょっとアレなお話でもいたします。
インターネット取引での詐欺の歴史。
■ネット取引と詐欺はじめ
インターネット普及の黎明期。
世界中の様々なデッキの情報が一堂に集まる「Magic DOJO」と、様々なニュース&ゴシップがどっぷり集まる「MTG NEWS」は、世界中のプレイヤーとコレクターが集まる拠点でした。
で、そーすると「ネットでトレードをしよう!」というアイデアも、当然のように沸いてきます。
それまで「トレード」と言えば、知り合いとするか、地元ショップでの仲間とするくらい。頑張ってる人でも、近くの町で行われるトーナメントでトレードするくらい。当然、それぞれのカードの価値には、多分に「地元メタ」が含まれております。
…世界中とつながっているインターネットでは、じつに美味しいトレードができたのです。
自分の地域で「ゴミ」と扱われているカードが、「神」に変わるなんて良くある話。わたしも当時はよく、日本語版のエラーカードで、絶版レアの大物一本釣りなどを嗜んでいたものです。じつに美味しい。
しかし、そういう取引が行われ始めると、当然「詐欺」も横行します。
相手の素性もわからないBBS。そこでのやり取りだけでカードを送りあうので、そりゃもう不安MAXです。美味しい取引に見合うだけのハイリスクがやっぱりあったんです。いいことばかりじゃないですね。
その頃の「詐欺から自衛手段」として一般的だった方法は「ref」と呼ばれるリストでした。
「ref」とは、それまでに自分が取引をした、取引相手のメールアドレスをリスト化したもの。新しい相手と取引をするときには、「お前のrefを送ってくれ」と確認し合い、refが少ないほうが先送り、もしくはrefが多いほうが取引を主導して方法を決める、といった具合です。
もちろん、相手が送ってきた「ref」が真実とは限らないので、確認するのは当然。その確認方法とは、refリストの中からランダムに選んだ数人に「○○というヤツと取引するんだけど、こいつ信用できる?」とメールをするんです。いわば、見知らぬ他人に保証人になってもらうようなもの。私も何回かそういった取引をし、そして何回もその問い合わせメール(過去に取引した相手のrefに加えられたんでしょうなあ)も受け取ったものでした。
……1回、めんどくさかったので確認を怠ったら、見事に詐欺られたのも、今じゃいい思い出&教訓。
なんで、てきとーにやったときに限って地雷踏むんでしょうね orz
■現在の詐欺状況
話はいきなり飛んで、現在の詐欺のはなし。
いまや、ネットでの詐欺話なんてそこら中にあり、人々の警戒心も高まっているので草々に詐欺はできないように感じますが……そんなことは全然なく、やっぱりそこら中で被害者が続出してるのが現実。手口もどんどん新しくなっていますし、既存の「対策法」を詐欺に応用するようなモノまでありますから、まぁネット取引が存在する以上、詐欺はなくならないと言ってもいいと思います。
その中で、私が最近(と言っても、ここ2年くらいの間の話ですが)秀逸だな、と思った詐欺の手口を。
ターゲットは主に外国人、商品は「外国で人気がでそうなカード」、主戦場はeBayです。誰もが知ってるネットオークション。eBayはどちらかというと「詐欺が少ない」イメージのある、セキュリティの高めなフィールドなのですが、この詐欺はその隙間をついたようなもの。
eBayの「安心感」の基は、評価システムと保証サービス。とくに支払いをPayPalにした場合、万が一相手が商品を送らなかった場合、PayPalの方でも支払いをキャンセルできるので更に安心というわけです。
詐欺の手口はとても単純。
商品が落札されたら「なんでもいいから、とりあえず送っちゃう」んです。落札されたカードじゃなくてもいいから、とりあえずなんか送っちゃう。それも保険付きの便で。
じつはPayPalの保証規定は、かなり「代金受取人」のほうに有利といえる内容になっています。というか、あまり安易に返金をしないんです。この辺が「疑わしきは、カード所持者の利益に」とも言えるクレジットカードの保証規定とは大きく違います。PayPalは「相手が荷物を送らなかった」場合には比較的容易に返金に応じてくれますが、「荷物は送ってきたが、内容が購入したものと違った」となると……それは「当事者同士の話し合いで」となってしまいます。
もちろん全てが全てそうなるとは限りませんが、相手がしっかりと荷物を送り、その証拠(保険付きの便で発送してるので、追跡番号付きの発送の控えがある)まであるとなると、どちらの言い分も鵜呑みにはできなくなります。そのため、保証を受けるためにはどのへんが注文したものと違うかということをきちんと説明しなくてはならないのですが、これは英語に堪能ではない外国人にはタイヘン難しいところ。「PayPalがダメならeBayのほうに」と思っても、そちらでも条件は同じ。相手はトレーディングカードの素人ですので、素人にもわかるように英語で説明をするのは、じつに骨の折れる作業になります。
しかも、送ってきたカードが明らかに別物ならまだしも「けっこう出来の良いニセモノ」とかだと、事態はさらに泥沼に。ちょっと想像してもらえればわかるでしょうが、この状況、たとえ全てが日本語で交渉&説明できるとしても、かなりダルい状態です。相手はeBay、PayPalといった企業のカスタマーサービス。カードのことはど素人。そんなの相手に「本物のカードよりも印刷の状態が薄く〜〜」とか説明するの、私でもヤです。実にダルい。
そんなワケで、この種の詐欺は、少なくとも2年前には存在が確認できてるのですが、いまだに結構現役なようです。
なくならない理由の1つに、この詐欺の方法を逆にした「逆詐欺」が可能というのもあるようで。
1) 通常通り取引する
2) 「届いたものが違う!」とゴネる
3) オークション会社を巻き込んで、盛大に揉める(←この部分は省略化)
4) 「じゃあ、商品は返すので返金してくれ」と妥協案。
5) 受け取ったカードと、全く別のカード(もしくはニセモノ)を送り返す。
ま、どっちもどっちですね。
たいへんセコい。でも効果的。
はっきり言って、どうしようもないんですよコレ。何度か繰り返せば「評価」がどんどん悪くなりますが、そうなったらまた別のアカウント取ればいいし。
海外との取引をすると、こういう水掛け論的な論争になったときにはどうしても不利になります。オークションで「落札」をするときには、せめて相手の評価ポイントが「1年程度では稼げない量」となっていることを最低条件にするのがいいとおもいます。で、「出品」はしない。相当語学に自信があるなら別ですが。
GPのディーラー席のお話・2
2007年8月3日さてさて、前回の続きです。
■廃止に関するうやむや話
ディーラー席の撤廃が参加希望届けを出したディーラーに伝えられた後、ウェブサイトを持つディーラー達は次々に「GP宇都宮、不参加のお知らせ」をサイトに掲載しました。
中には露骨に「閉め出されました」的なニュアンスを漂わせたところもありますが、
当時のGP参加ディーラーは外国人(アメリカ、イギリス、シンガポール、マレーシア)が殆どを占め、日本の「プロのディーラー」はほんの数人しか居なかったのですが、その中の一人であるMNのA氏がサイトに掲載した一文には、じつに秀逸な皮肉と、ディーラーの心情が込められた名文でありました。
実際、この頃すでにディーラーの間では、グランプリの集客率の低下と、際限なく増やされ続けるディーラー席の数、そしてそのバランスが取れてるとは言えない出店料金のため、すでにほとんど儲けが出ないモノと考えられていました。……まぁ、初期の頃の「1日の売り上げ数百万円」といった数字が、異常と言っちゃ異常なんですけどね。
ちなみに、恐らく一番売り上げが立ったのは2000年のGP京都(当時のGP集客人数の最高記録を更新)だったと思います。そのときには、初日の売り上げが150万を越えたディーラーが、少なくとも3〜4店ありました。往復の飛行機代として十数万円、2日間のGP参加のための滞在費としてホテル4〜5日分、そして食費やバイト代などのその他経費を差し引いても……まぁ、1週間くらいつぶして日本くんだりまでくる理由には十分なるでしょう。
…えー、話が反れました。
まぁ、その日本人ディーラーが出したコメントというか声明が、全てを物語っておりました。
「もう、どうでもいい」。ディーラーにそう言わせるだけほど、この当時のGP会場ではトラブル続きだったんです。
毎回のように多発する、盗難事件。
最初こそ、カードバインダーからこっそり高額カードをくすねていく程度だったのが、段々と手口も大胆になり、バインダーを抱えてダッシュで逃げる(GP横浜。パワーナイン10数枚やられたそーです)という、あまりに同情を禁じえない目にあったディーラーもおりました。
GP仙台(2001年)では、遂にディーラーが現場を押さえ、警備員に通報するといった光景もあったのですが……まぁ、その日本人ディーラー(前述のA氏にあらず。自称「ぼくがイエサブの値段を決めている」とのたまう、うさんくさい人物でした)のパーソナリティの問題でもあるのでしょうが、声高々に「はやく、はやくきてーー!!」と叫ぶ姿は、会場のみんなをゲンナリさせるのに十分なエフェクトがありました。ちなみに彼は、某プロプレイヤーのA氏に雇われた店番だったのですが、事後にA氏に誇らしげに「捕まえてやったゼ!」と報告し、A氏に「……ふーん」と返されていたのが、とてもとても印象的でした。
あと他にも。
・「くじびき」と称して、サイコロを用いた「1等があたる確率が、1/7000以下」のクジをやる輩
・なんのカンチガイか知らんが、わざわざ高校の制服を着て店番をしていた女性スタッフ(日本人のアマチュア・ディーラーで、GPの常連だったため、わざわざ着替えてきたのがミエミエ)
・客と喧嘩を始めるディーラー
…など、大変「イタイ」ディーラーが増えたのも、まぁ皆に「もういいや」と思わせる一因となったと推測します。案外コレが、HJがディーラー席の廃止を考えた理由に入っていたとしても、別に全然不思議じゃないです。
■いろいろな後日談
えー。
前回の記事にいただいたコメントにもあったのですが、ディーラー席の廃止に「地元ショップからの苦情」があったというのは、ほぼ事実のようです。
実際地元ショップとしては、その時期にはみんな店には来なくなるし、しかも安い値段でシングルが買えてしまうために前後の売り上げも落ちる……と、GPがあることはじつにウレシクナイ状態であったことは想像に難くありません。ショップの中には、開催期には思い切って店を閉め、アーティストや仕入れ(トレード)目当てで参加するといった経営者も居たほど。
で、地元ショップからの突き上げが功を奏し、めでたく廃止が決まった「一般ディーラー席」。廃止後はHJ社が選んだ「公認」ディーラーがショップをだして、試合当日のシングルカード調達に貢献していましたが……どうしてか、その後のGPで「公認」ディーラーとしてスペースをもったのは、なぜか全国チェーン展開をしているショップばかりであったように思えます。結果として、地元の個人ショップにも参加者にも、あんまりありがたくない結果となってしまったようなのが、個人的にはとても残念。どうもHJ社の運営方針は、小規模な個人ショップにきつかったように思えるのは……なんでなんだろ?
■HJ社の運営うんぬん
ところで、HJ社管理下のプレミアイベント運営についてですが……個人的な感想を述べると「常に打ち合わせ不足」と言ったところでした。当時、HJ社でイベントの責任者でありましたA氏(今回、イニシャルAさん多いなぁ)は……まぁ、紳士的で良い人ではあったのですが……少々物事をはっきりとしないところがあり、また大事なところで前言を翻すこともあったため、「彼の言葉を鵜呑みにして行動するとイタイめにあう」こともあったりなかったり。実際、イベントのテーブル配置や参加の可否などで揉め事になることも多く、そのため土曜&日曜のイベントの際には、必ず金曜日に会場の下見をして、しっかりと確認を取らないと……当日のテーブル取り(抽選で、当たりくじを引いた人から順番に場所取り)でヒドい目にあうこともあり、なかなかギャンブルでした。1番クジを引いたのに、目の前に行列ができてあっぷあっぷしたり、ね。
…ま、ここまでひどいことを書いてますが、個人的にはHJ社の運営スタッフの皆さん(極一部除く)には大変良くしていただき、感謝もしております。が、やはり色々なところで不備が目立ったのも事実で、それらはWizards社が直接主催する「プロツアー」や「世界選手権」で、如実に現れてしまっておりました。
プロツアーの会場だと、盗難被害が少ないんです。
じつに引き締まった、良い空気でした。
さて。
誠にアレながら、8月はちょっとパソコンがない環境にゴーしなくてはならないため、来週の更新のあと、2週ほどお休みする予定。
ま、たいして期待もされてないでしょうが、戻ってきたらまた読んでくれると嬉しく思います。
ではでは。
■廃止に関するうやむや話
ディーラー席の撤廃が参加希望届けを出したディーラーに伝えられた後、ウェブサイトを持つディーラー達は次々に「GP宇都宮、不参加のお知らせ」をサイトに掲載しました。
中には露骨に「閉め出されました」的なニュアンスを漂わせたところもありますが、
当時のGP参加ディーラーは外国人(アメリカ、イギリス、シンガポール、マレーシア)が殆どを占め、日本の「プロのディーラー」はほんの数人しか居なかったのですが、その中の一人であるMNのA氏がサイトに掲載した一文には、じつに秀逸な皮肉と、ディーラーの心情が込められた名文でありました。
実際、この頃すでにディーラーの間では、グランプリの集客率の低下と、際限なく増やされ続けるディーラー席の数、そしてそのバランスが取れてるとは言えない出店料金のため、すでにほとんど儲けが出ないモノと考えられていました。……まぁ、初期の頃の「1日の売り上げ数百万円」といった数字が、異常と言っちゃ異常なんですけどね。
ちなみに、恐らく一番売り上げが立ったのは2000年のGP京都(当時のGP集客人数の最高記録を更新)だったと思います。そのときには、初日の売り上げが150万を越えたディーラーが、少なくとも3〜4店ありました。往復の飛行機代として十数万円、2日間のGP参加のための滞在費としてホテル4〜5日分、そして食費やバイト代などのその他経費を差し引いても……まぁ、1週間くらいつぶして日本くんだりまでくる理由には十分なるでしょう。
…えー、話が反れました。
まぁ、その日本人ディーラーが出したコメントというか声明が、全てを物語っておりました。
「もう、どうでもいい」。ディーラーにそう言わせるだけほど、この当時のGP会場ではトラブル続きだったんです。
毎回のように多発する、盗難事件。
最初こそ、カードバインダーからこっそり高額カードをくすねていく程度だったのが、段々と手口も大胆になり、バインダーを抱えてダッシュで逃げる(GP横浜。パワーナイン10数枚やられたそーです)という、あまりに同情を禁じえない目にあったディーラーもおりました。
GP仙台(2001年)では、遂にディーラーが現場を押さえ、警備員に通報するといった光景もあったのですが……まぁ、その日本人ディーラー(前述のA氏にあらず。自称「ぼくがイエサブの値段を決めている」とのたまう、うさんくさい人物でした)のパーソナリティの問題でもあるのでしょうが、声高々に「はやく、はやくきてーー!!」と叫ぶ姿は、会場のみんなをゲンナリさせるのに十分なエフェクトがありました。ちなみに彼は、某プロプレイヤーのA氏に雇われた店番だったのですが、事後にA氏に誇らしげに「捕まえてやったゼ!」と報告し、A氏に「……ふーん」と返されていたのが、とてもとても印象的でした。
あと他にも。
・「くじびき」と称して、サイコロを用いた「1等があたる確率が、1/7000以下」のクジをやる輩
・なんのカンチガイか知らんが、わざわざ高校の制服を着て店番をしていた女性スタッフ(日本人のアマチュア・ディーラーで、GPの常連だったため、わざわざ着替えてきたのがミエミエ)
・客と喧嘩を始めるディーラー
…など、大変「イタイ」ディーラーが増えたのも、まぁ皆に「もういいや」と思わせる一因となったと推測します。案外コレが、HJがディーラー席の廃止を考えた理由に入っていたとしても、別に全然不思議じゃないです。
■いろいろな後日談
えー。
前回の記事にいただいたコメントにもあったのですが、ディーラー席の廃止に「地元ショップからの苦情」があったというのは、ほぼ事実のようです。
実際地元ショップとしては、その時期にはみんな店には来なくなるし、しかも安い値段でシングルが買えてしまうために前後の売り上げも落ちる……と、GPがあることはじつにウレシクナイ状態であったことは想像に難くありません。ショップの中には、開催期には思い切って店を閉め、アーティストや仕入れ(トレード)目当てで参加するといった経営者も居たほど。
で、地元ショップからの突き上げが功を奏し、めでたく廃止が決まった「一般ディーラー席」。廃止後はHJ社が選んだ「公認」ディーラーがショップをだして、試合当日のシングルカード調達に貢献していましたが……どうしてか、その後のGPで「公認」ディーラーとしてスペースをもったのは、なぜか全国チェーン展開をしているショップばかりであったように思えます。結果として、地元の個人ショップにも参加者にも、あんまりありがたくない結果となってしまったようなのが、個人的にはとても残念。どうもHJ社の運営方針は、小規模な個人ショップにきつかったように思えるのは……なんでなんだろ?
■HJ社の運営うんぬん
ところで、HJ社管理下のプレミアイベント運営についてですが……個人的な感想を述べると「常に打ち合わせ不足」と言ったところでした。当時、HJ社でイベントの責任者でありましたA氏(今回、イニシャルAさん多いなぁ)は……まぁ、紳士的で良い人ではあったのですが……少々物事をはっきりとしないところがあり、また大事なところで前言を翻すこともあったため、「彼の言葉を鵜呑みにして行動するとイタイめにあう」こともあったりなかったり。実際、イベントのテーブル配置や参加の可否などで揉め事になることも多く、そのため土曜&日曜のイベントの際には、必ず金曜日に会場の下見をして、しっかりと確認を取らないと……当日のテーブル取り(抽選で、当たりくじを引いた人から順番に場所取り)でヒドい目にあうこともあり、なかなかギャンブルでした。1番クジを引いたのに、目の前に行列ができてあっぷあっぷしたり、ね。
…ま、ここまでひどいことを書いてますが、個人的にはHJ社の運営スタッフの皆さん(極一部除く)には大変良くしていただき、感謝もしております。が、やはり色々なところで不備が目立ったのも事実で、それらはWizards社が直接主催する「プロツアー」や「世界選手権」で、如実に現れてしまっておりました。
プロツアーの会場だと、盗難被害が少ないんです。
じつに引き締まった、良い空気でした。
さて。
誠にアレながら、8月はちょっとパソコンがない環境にゴーしなくてはならないため、来週の更新のあと、2週ほどお休みする予定。
ま、たいして期待もされてないでしょうが、戻ってきたらまた読んでくれると嬉しく思います。
ではでは。
GPのディーラー席のお話・1
2007年7月24日コメント (2)金曜日。
パソコンの調子が悪かったのでちょこちょこといじっておりましたら、ブラウザに保存されてたクッキー情報が消し飛びました。えーと、具体的に言うとdiarynoteのログイン名とパスが ○| ̄|_
自宅のメールクライアントには当然それらは保存されているのですが、出先からではどーすることもできず、結局先週末は開き直って大変のんびり遊び呆けました。あーあ、せっかくいままで「なんとなく週1」更新できてたのに。
ま、いっか。適当にがんばります。
さて。
マジックの代理店がタカラに代わって早3年が経とうとしていますが、私はこの代理店の変更には諸手をあげての大賛成でした。たしかにHJ社は数々の雑誌媒体も持ち、特にRPGマガジン→ゲームぎゃざでの扱い、またデュエリストジャパン誌などで、日本でのマジックの環境構築に多大な貢献をしたのは事実ではあるのですが……とにかくいろいろと杜撰なところが目立ったのもまた事実でしたので。特にディーラーとして、一般とは違った立場で接する機会を持つと……そりゃもう、ため息がでるほどに「なんなんだこの会社」と思うこともしばしば。とてもあの、世界にも認められるほどのすばらしいクォリティを持つホビー雑誌「HobbyJapan」の発行元とは思えず、なんかもう色々残念で涙涙でした。
今回はそんなHJ社絡みのお話の中でも、皆様にも比較的興味を持ってもらえそうな、プレミアイベント会場の「ディーラーブース」についてのお話をいたします。
■ディーラー席ができるまで
そもそも、1999年に横浜で行われた世界選手権の会場では、まだ有料の一般ディーラー席はありませんでした。会場では、世界各国から(と言っても、ほとんどアメリカからでしたが)集まったディーラーが、好き好きにフリースペースにバインダーを並べ、現金で販売をしておりました。その中には、現在はプレイヤーとしてもアレックス・シュバルツマン氏や、昔の世代のプレイヤーには伝説級の人物であるマーク・ジャスティス氏の姿もありました。
その後、そのディーラー席の人気(ディーラー側からも、プレイヤー側からも)に後押しされる形で、各地で行われるグランプリでもディーラー席が設けられるようになりました。最初に設けられたのがどこであったかは失念しましたが、2000年のグランプリ札幌の時点ではすでにディーラー席が存在しています。99年のグランプリ京都にもディーラー席があったという情報もありますが、残念ながらこちらについては「料金を徴収した正規のディーラー席」だったのかどうかは不明です。
当初のディーラー席の料金は、1テーブル5000円程度だったらしい(スイマセン未確認情報っす。先に謝っちゃう)のですが、それはその後値上がりし、すぐに1テーブルあたり1日3万円(GPは土日の2日間なので、実質6万円)が定額となりました。ちなみに金曜日の準備日は最初は無料or格安だったのですが、すぐにこちらも3万円に値上げされました。…ま、たいていのディーラーは金曜日は無視してましたけどね。
■ディーラー席の廃止
ディーラー席は、02年の9月に行われたグランプリ宇都宮で突如として廃止されました。
廃止の連絡がディーラーに伝えられたのは、なんとグランプリ開催まで一ヶ月を切った時期(ここは資料がありますので正確に申し上げますと、通達があったのは9/24で、GP宇都宮開催は10/12〜13です)で、中にはもうすでに飛行機やホテルの予約をとってしまっていたディーラーもいたと聞きます。それまでの通例として、各ディーラーはGP開催の1ヶ月ほど前までに「希望するテーブル数」を添えて申し込みをしなくてはならなかったのですが、それらの連絡やメールの問い合わせにもまったく返答をせず、GP開催の3週間前になっての突然の一方的に通達を送りつけてきたHJ社の対応は、たいへんその企業姿勢に不信感を抱かせるものであったのと同時に「あー、さすがHJ社だ」と、なんか妙に納得させられたものでした。実際それまでも、申し込みの締め切りには大変「厳しい」のですが、申し込み後の連絡のスピードは大変「ゆるやかな」ものでしたから。
この突然の廃止は、ディーラーはもちろん、プレイヤーにも大変不評となり、(そのせいかどうかは知ったこっちゃありませんが)この後しばらくはグランプリの集客数を大幅減を続けました。当時グランプリは、日本ではまだ流通の少ないフォイルプロモや絶版カードを直接自分の目で見て購入できる貴重な場として、ディーラーブースのみを目当てにGPに訪れる人が少なくなかったのです。
ちなみにGP宇都宮の直前には、当時日本の公式サイトに設置してあったBBSにコレクターやプレイヤーからの苦情が書き込まれ、それがHJ社によって削除されるというイタチゴッコの光景がしばしば見受けられ、ただでさえ混沌としていたHJ・BBSが更にハードなカオスな様相となっておりました。
なお、より正確に事実を伝えますと、じつは一般ディーラー席が「廃止」となったのはこのGP宇都宮ではありません。このときの連絡ではまだ「GP宇都宮では、会場設備の都合上、シングルカードコーナーを設置しない」という、非常に煮え切らない内容となっておりました。各ディーラーに、正式に「廃止する」という連絡が入ったのは、その次のGP広島(2003年1月)の時点となります。ちなみにそのときは「GP広島では、シングルカードコーナーは弊社で設置する。今後も一般募集は行わない」という内容の連絡が送られたようです。
ディラー席廃止の理由についてはいろいろ囁かれてましたが、プレミアイベントでのシングルカードの安売りが、同社のパックの販売数が打撃を与えていたのは恐らく事実でしょう。またその頃同社は、系列店であるカードショップ「ワイバーン」でシングルカードも取り扱っていたので、そちらの売り上げを気にしたのかもしれません。
話はそれますが、私の知る限り、1つの国や地域を任されているマジックの総代理店が、自らの傘下で「シングルカード」の販売をしていたのは、日本だけ(現在タカラトミー傘下ではそれは行われていないので、事実上HJ社のみ)であると思われます。Wizards社が直営していたゲームセンター(過去に世界選手権が行われていた場所)でも、チェーン展開をしていたWizards of the Coastストアでも、自社の資本でシングルカードを取り扱っていたという事実は聞き及びません。
そもそも総代理店は、その地区のパック&ボックスの流通を任されている立場にあるのですから……ま、そこにイヤーな裏事情が潜んでるとは思いたくないものですが、プレイヤーから見て「自分の会社で流通させているパックの中身を販売する」といった行動は、ちょっとイヤな空気を感じさせるものでした。実際の話をすると、HJ社はカードの生産には関わってないので、高額カードだけを「仕入れ」ることは不可能ですし、パックの価格の決定権もなかったので、自社系列に「格安」で卸すこともできなかったハズなのですが……ま、そういった余計な疑いを招く恐れがある行動は慎むべきだったんじゃないかなーとは思います。
ちょっと話が長くなってきたので、この話は次回に続きます。
パソコンの調子が悪かったのでちょこちょこといじっておりましたら、ブラウザに保存されてたクッキー情報が消し飛びました。えーと、具体的に言うとdiarynoteのログイン名とパスが ○| ̄|_
自宅のメールクライアントには当然それらは保存されているのですが、出先からではどーすることもできず、結局先週末は開き直って大変のんびり遊び呆けました。あーあ、せっかくいままで「なんとなく週1」更新できてたのに。
ま、いっか。適当にがんばります。
さて。
マジックの代理店がタカラに代わって早3年が経とうとしていますが、私はこの代理店の変更には諸手をあげての大賛成でした。たしかにHJ社は数々の雑誌媒体も持ち、特にRPGマガジン→ゲームぎゃざでの扱い、またデュエリストジャパン誌などで、日本でのマジックの環境構築に多大な貢献をしたのは事実ではあるのですが……とにかくいろいろと杜撰なところが目立ったのもまた事実でしたので。特にディーラーとして、一般とは違った立場で接する機会を持つと……そりゃもう、ため息がでるほどに「なんなんだこの会社」と思うこともしばしば。とてもあの、世界にも認められるほどのすばらしいクォリティを持つホビー雑誌「HobbyJapan」の発行元とは思えず、なんかもう色々残念で涙涙でした。
今回はそんなHJ社絡みのお話の中でも、皆様にも比較的興味を持ってもらえそうな、プレミアイベント会場の「ディーラーブース」についてのお話をいたします。
■ディーラー席ができるまで
そもそも、1999年に横浜で行われた世界選手権の会場では、まだ有料の一般ディーラー席はありませんでした。会場では、世界各国から(と言っても、ほとんどアメリカからでしたが)集まったディーラーが、好き好きにフリースペースにバインダーを並べ、現金で販売をしておりました。その中には、現在はプレイヤーとしてもアレックス・シュバルツマン氏や、昔の世代のプレイヤーには伝説級の人物であるマーク・ジャスティス氏の姿もありました。
その後、そのディーラー席の人気(ディーラー側からも、プレイヤー側からも)に後押しされる形で、各地で行われるグランプリでもディーラー席が設けられるようになりました。最初に設けられたのがどこであったかは失念しましたが、2000年のグランプリ札幌の時点ではすでにディーラー席が存在しています。99年のグランプリ京都にもディーラー席があったという情報もありますが、残念ながらこちらについては「料金を徴収した正規のディーラー席」だったのかどうかは不明です。
当初のディーラー席の料金は、1テーブル5000円程度だったらしい(スイマセン未確認情報っす。先に謝っちゃう)のですが、それはその後値上がりし、すぐに1テーブルあたり1日3万円(GPは土日の2日間なので、実質6万円)が定額となりました。ちなみに金曜日の準備日は最初は無料or格安だったのですが、すぐにこちらも3万円に値上げされました。…ま、たいていのディーラーは金曜日は無視してましたけどね。
■ディーラー席の廃止
ディーラー席は、02年の9月に行われたグランプリ宇都宮で突如として廃止されました。
廃止の連絡がディーラーに伝えられたのは、なんとグランプリ開催まで一ヶ月を切った時期(ここは資料がありますので正確に申し上げますと、通達があったのは9/24で、GP宇都宮開催は10/12〜13です)で、中にはもうすでに飛行機やホテルの予約をとってしまっていたディーラーもいたと聞きます。それまでの通例として、各ディーラーはGP開催の1ヶ月ほど前までに「希望するテーブル数」を添えて申し込みをしなくてはならなかったのですが、それらの連絡やメールの問い合わせにもまったく返答をせず、GP開催の3週間前になっての突然の一方的に通達を送りつけてきたHJ社の対応は、たいへんその企業姿勢に不信感を抱かせるものであったのと同時に「あー、さすがHJ社だ」と、なんか妙に納得させられたものでした。実際それまでも、申し込みの締め切りには大変「厳しい」のですが、申し込み後の連絡のスピードは大変「ゆるやかな」ものでしたから。
この突然の廃止は、ディーラーはもちろん、プレイヤーにも大変不評となり、(そのせいかどうかは知ったこっちゃありませんが)この後しばらくはグランプリの集客数を大幅減を続けました。当時グランプリは、日本ではまだ流通の少ないフォイルプロモや絶版カードを直接自分の目で見て購入できる貴重な場として、ディーラーブースのみを目当てにGPに訪れる人が少なくなかったのです。
ちなみにGP宇都宮の直前には、当時日本の公式サイトに設置してあったBBSにコレクターやプレイヤーからの苦情が書き込まれ、それがHJ社によって削除されるというイタチゴッコの光景がしばしば見受けられ、ただでさえ混沌としていたHJ・BBSが更にハードなカオスな様相となっておりました。
なお、より正確に事実を伝えますと、じつは一般ディーラー席が「廃止」となったのはこのGP宇都宮ではありません。このときの連絡ではまだ「GP宇都宮では、会場設備の都合上、シングルカードコーナーを設置しない」という、非常に煮え切らない内容となっておりました。各ディーラーに、正式に「廃止する」という連絡が入ったのは、その次のGP広島(2003年1月)の時点となります。ちなみにそのときは「GP広島では、シングルカードコーナーは弊社で設置する。今後も一般募集は行わない」という内容の連絡が送られたようです。
ディラー席廃止の理由についてはいろいろ囁かれてましたが、プレミアイベントでのシングルカードの安売りが、同社のパックの販売数が打撃を与えていたのは恐らく事実でしょう。またその頃同社は、系列店であるカードショップ「ワイバーン」でシングルカードも取り扱っていたので、そちらの売り上げを気にしたのかもしれません。
話はそれますが、私の知る限り、1つの国や地域を任されているマジックの総代理店が、自らの傘下で「シングルカード」の販売をしていたのは、日本だけ(現在タカラトミー傘下ではそれは行われていないので、事実上HJ社のみ)であると思われます。Wizards社が直営していたゲームセンター(過去に世界選手権が行われていた場所)でも、チェーン展開をしていたWizards of the Coastストアでも、自社の資本でシングルカードを取り扱っていたという事実は聞き及びません。
そもそも総代理店は、その地区のパック&ボックスの流通を任されている立場にあるのですから……ま、そこにイヤーな裏事情が潜んでるとは思いたくないものですが、プレイヤーから見て「自分の会社で流通させているパックの中身を販売する」といった行動は、ちょっとイヤな空気を感じさせるものでした。実際の話をすると、HJ社はカードの生産には関わってないので、高額カードだけを「仕入れ」ることは不可能ですし、パックの価格の決定権もなかったので、自社系列に「格安」で卸すこともできなかったハズなのですが……ま、そういった余計な疑いを招く恐れがある行動は慎むべきだったんじゃないかなーとは思います。
ちょっと話が長くなってきたので、この話は次回に続きます。
リプリントポリシーと黒枠
2007年7月13日コメント (8)ちょっとお休みが貰えたので、ちょっと海外な空気を満喫してきました。
先週はその辺の事情もあって早めの更新だったので、結構なご無沙汰と相成りました次第です。
あ、そういえば先週のテキストがちょっとアレな書き方したので、何件か「あれはマズいんじゃない?」というご心配(&一件、警告じみたモノ)を頂きましたが、あれは別に平気です。Wizards社から正規の手段で入手したものですから。流出品でもフライング販売でもありません。Wizardsが「これ、どーぞ」を言ってくれたモノです。もちろんコレを販売したり、オークションに横流ししたりしたら大目玉でしょうが、別に無償での譲渡や開封についてはとやかく言われる問題ではないでしょう。だって貰ったものですし。
ヒントは「通常、プレリリース・トーナメントは発売日の2週間前」と「基本セットにプレリリースは無い」です。
第十版のリリース日が金曜日で、リリース・トーナメントがその翌日土曜日だということを考えれば、大会開催に必要な物資がいつごろ届くのかを考えるのはそれほど難しくないでしょうし、大会開催報酬がなんなのかもそんなに考えなくてもわかるのではないでしょうか。
ま、それでも「絶対通報してやるうッ」と考えている方がおられましたら、是非その連絡のついでに「初心者講習用のセットが、10版の解説書と9版の構築済みというのは、いくらなんでも舐めてるんじゃないっすか?」とWizards様にお伝えいただければ幸いです。絶対に梱包ミスかと思ったら、内容物一覧のとこにも「9th Edition PreCon Deck」なんて書いてて、あんぐりでしたよ。360度どっからみても在庫処分というのは良く無いと思うの。
さて。
ちょっとしばらくは「イカサマ」関係の話を続けていこうと思ってたのですが、ちょびっと事情が変わりまして、しばらく延期することに。あ、別にコレも上からなにか言われたわけではないのですが、まぁ時期的な問題もあって空気読んだだけです。まぁ、そのうちまた書きます。
まぁ、そんなわけでちょっとネタに困ったので、今回もまた十版の話でお茶でも濁します。
皆様すでに知っての通り、第十版は黒枠となってますが、これは実に賛否両論の様子。ま、新しいプレイヤーの皆様にはおおむね好評のようですが、古いプレイヤー、そして特にディーラー間では渋い顔が多いです。……なんて書きますと、当然「古い黒枠のカードの価値が下がるからだろ」と思われると思いますが、じつはポイントはそこじゃないんです。実際、すでにベータの時代から枠の形状すら変わっているワケですし、いまさら基本セットが黒枠になってもベータの価値はビクともしませんから。
ディーラー&一部のプレイヤーがこの「黒枠」を問題視しているのは、ひとえに「Wizardsが自分で作ったルールを破った」からに他なりません。たしかにマジックというゲームは「例外」が多数存在してきたゲームではありますが、今回の「黒枠」というのはその中でもかなり根幹にかかわるルールであったハズなんです。
「黒枠は初版のみ。再販は白枠」というルールがあったからこそ英語版のクロニクルは白枠となった訳ですし、日本語版では事実上の「初版」であったために黒枠となった日本語クロニクルが人気となった理由もそこにあります。また最近の話では、第9版の発売時に新たにロシア語での販売が開始され、その「黒枠」のロシア語版が世界的に人気となったというのもあります。「もしも」の話などしてもどうしようもないことはわかっておりますが、第10版で黒枠となることがわかっていたのなら、ロシア語版があれほど人気とならなかったことは明白です。中にはもちろん「言語」に惹かれた(キリル文字は見た目もユニークですし、ね)方も多いでしょうが、大抵のプレイヤーが興味を示したのは、恐らくもう二度と(あっても数年後)入手機会がないであろう新らしいデザインの、黒枠の基本カードであったことでしょう。実際、海外のオークションで売れていたのも「トーナメントで実用的なカード」と「そのイラストでは黒枠が存在しないカード」が殆どでした。私の知り合いにも、ロシア語第9版でペインランドを揃えていたマニアなお方が居ましたが、第10版が黒枠としって大層ガッカリしておりました。
ところで皆様もご存知でしょうが、Wizards社には「リプリント・ポリシー」というものがあります。
これは過去(メルカディアンマスクス以前)に発売されたカードで、あまりに強い or 弱い or そもそも意味が無いカードなどで構成されているリストで、Wizards社が公式に「このリストにあるカードと、このリストにあるカードと全く同じ機能をもつカードは、二度とセットに含めない」と約束しているものです。
…ま、このリストについての詳しい話は公式サイトでも見てください。公式に書かれていることを、全くそのままお話するのも芸がないし、そもそも書くほうにとっても読むほうにとっても、時間のムダでしょう。
http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/jpinfo/20020808a&;tablesort=2
ちなみにこのリストについてはよく誤解されてますが、これは別に「2度と印刷しないカードリスト」ではありません。このリストにあるカードがジャッジプロモなどで再販されるたびに、東海北陸地方にある某所から「リプリントポリシーうんぬん」という電磁波がビビビと漂いますが、ジャッジプロモは「セット」ではないので、このリプリントポリシーには違反しません。というか、そもそもリプリントポリシーには「フォイル仕様ではないトーナメント使用可能なカードのみに適用される」と書いてたりしますしね。
さらによく誤解されているのは、このリストが「二度とゲームを壊すカードを作らない」ためにあるという解釈です。大ハズレな上に、的外れでもあります。このリストが存在する理由はポリシーの中にはっきりと書かれているように「コレクターを守るため」です。古いカードの価値を守り、それを保証するのが本来の目的です。
で、そろそろ話を主流に戻します。
この「リプリント・ポリシー」ですが、実は一度改定されています。一度はWizards社が「このリストのカードは二度と再販しない。このリストに入っていないカードは、再販の可能性がある」と正式に保証したのにも関わらず、そのリストが後に「変更」されたという事実が、確かに存在しています。私は、これは大変怖いことだと思っています。正式に「保証」されたものが後に「変更」されるのなら、いま現在あるリストについてもまた「変更」される可能性が無いなどと、誰が言い切れるでしょう? 幸いこのリストは、一度の改定後には長らくそのままで、現在でも有効となっておりますが、これがいつまで続くかはわかりません。過去にソレをした実績がありますから。
そして、第十版では「黒枠は初版のカードのみ」というルールが破られました。
これは別に、正式に約束されていたことでは無いにせよ、コレクターに与える影響は決して小さくないと思われます。
コレクタブル・カードとしての側面をもつマジックには、様々な約束と「暗黙の了解」があります。
例えば、現在まで破られていない「暗黙の了解」の1つに、「最初に印刷されたのがレアだったカードは、その後再販されてもアンコモン以下にはならない」というのがあります。アンコモンからコモンへの格下げや、上位のレアリティへの格上げは頻繁に行われますが、最初にレアとして生まれたカードについてはその価値が保証されてきました。
たいへん余計な一言でした。全く持って確認不足。誠に申し訳ないです m(_ _)m
ご指摘いただいた皆様に感謝感謝
悲しいことですが、マジックのカードの「コレクター」は年々減少傾向にあります。
「コレクター」が減ると、ゲームではあまり使われないカードを欲しがる人がいなくなるので、トレードも活発に行われなくなります。皆が強いカードだけを欲しがるのでは、トレードはすぐに行き詰りますから。
マジックの人気を維持するためには、「コレクター」は必須の存在であると思います。
Wizards社がもう少し、コレクターを大事にしてくれることを願ってやみません。
先週はその辺の事情もあって早めの更新だったので、結構なご無沙汰と相成りました次第です。
あ、そういえば先週のテキストがちょっとアレな書き方したので、何件か「あれはマズいんじゃない?」というご心配(&一件、警告じみたモノ)を頂きましたが、あれは別に平気です。Wizards社から正規の手段で入手したものですから。流出品でもフライング販売でもありません。Wizardsが「これ、どーぞ」を言ってくれたモノです。もちろんコレを販売したり、オークションに横流ししたりしたら大目玉でしょうが、別に無償での譲渡や開封についてはとやかく言われる問題ではないでしょう。だって貰ったものですし。
ヒントは「通常、プレリリース・トーナメントは発売日の2週間前」と「基本セットにプレリリースは無い」です。
第十版のリリース日が金曜日で、リリース・トーナメントがその翌日土曜日だということを考えれば、大会開催に必要な物資がいつごろ届くのかを考えるのはそれほど難しくないでしょうし、大会開催報酬がなんなのかもそんなに考えなくてもわかるのではないでしょうか。
ま、それでも「絶対通報してやるうッ」と考えている方がおられましたら、是非その連絡のついでに「初心者講習用のセットが、10版の解説書と9版の構築済みというのは、いくらなんでも舐めてるんじゃないっすか?」とWizards様にお伝えいただければ幸いです。絶対に梱包ミスかと思ったら、内容物一覧のとこにも「9th Edition PreCon Deck」なんて書いてて、あんぐりでしたよ。360度どっからみても在庫処分というのは良く無いと思うの。
さて。
ちょっとしばらくは「イカサマ」関係の話を続けていこうと思ってたのですが、ちょびっと事情が変わりまして、しばらく延期することに。あ、別にコレも上からなにか言われたわけではないのですが、まぁ時期的な問題もあって空気読んだだけです。まぁ、そのうちまた書きます。
まぁ、そんなわけでちょっとネタに困ったので、今回もまた十版の話でお茶でも濁します。
皆様すでに知っての通り、第十版は黒枠となってますが、これは実に賛否両論の様子。ま、新しいプレイヤーの皆様にはおおむね好評のようですが、古いプレイヤー、そして特にディーラー間では渋い顔が多いです。……なんて書きますと、当然「古い黒枠のカードの価値が下がるからだろ」と思われると思いますが、じつはポイントはそこじゃないんです。実際、すでにベータの時代から枠の形状すら変わっているワケですし、いまさら基本セットが黒枠になってもベータの価値はビクともしませんから。
ディーラー&一部のプレイヤーがこの「黒枠」を問題視しているのは、ひとえに「Wizardsが自分で作ったルールを破った」からに他なりません。たしかにマジックというゲームは「例外」が多数存在してきたゲームではありますが、今回の「黒枠」というのはその中でもかなり根幹にかかわるルールであったハズなんです。
「黒枠は初版のみ。再販は白枠」というルールがあったからこそ英語版のクロニクルは白枠となった訳ですし、日本語版では事実上の「初版」であったために黒枠となった日本語クロニクルが人気となった理由もそこにあります。また最近の話では、第9版の発売時に新たにロシア語での販売が開始され、その「黒枠」のロシア語版が世界的に人気となったというのもあります。「もしも」の話などしてもどうしようもないことはわかっておりますが、第10版で黒枠となることがわかっていたのなら、ロシア語版があれほど人気とならなかったことは明白です。中にはもちろん「言語」に惹かれた(キリル文字は見た目もユニークですし、ね)方も多いでしょうが、大抵のプレイヤーが興味を示したのは、恐らくもう二度と(あっても数年後)入手機会がないであろう新らしいデザインの、黒枠の基本カードであったことでしょう。実際、海外のオークションで売れていたのも「トーナメントで実用的なカード」と「そのイラストでは黒枠が存在しないカード」が殆どでした。私の知り合いにも、ロシア語第9版でペインランドを揃えていたマニアなお方が居ましたが、第10版が黒枠としって大層ガッカリしておりました。
ところで皆様もご存知でしょうが、Wizards社には「リプリント・ポリシー」というものがあります。
これは過去(メルカディアンマスクス以前)に発売されたカードで、あまりに強い or 弱い or そもそも意味が無いカードなどで構成されているリストで、Wizards社が公式に「このリストにあるカードと、このリストにあるカードと全く同じ機能をもつカードは、二度とセットに含めない」と約束しているものです。
…ま、このリストについての詳しい話は公式サイトでも見てください。公式に書かれていることを、全くそのままお話するのも芸がないし、そもそも書くほうにとっても読むほうにとっても、時間のムダでしょう。
http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/jpinfo/20020808a&;tablesort=2
ちなみにこのリストについてはよく誤解されてますが、これは別に「2度と印刷しないカードリスト」ではありません。このリストにあるカードがジャッジプロモなどで再販されるたびに、東海北陸地方にある某所から「リプリントポリシーうんぬん」という電磁波がビビビと漂いますが、ジャッジプロモは「セット」ではないので、このリプリントポリシーには違反しません。というか、そもそもリプリントポリシーには「フォイル仕様ではないトーナメント使用可能なカードのみに適用される」と書いてたりしますしね。
さらによく誤解されているのは、このリストが「二度とゲームを壊すカードを作らない」ためにあるという解釈です。大ハズレな上に、的外れでもあります。このリストが存在する理由はポリシーの中にはっきりと書かれているように「コレクターを守るため」です。古いカードの価値を守り、それを保証するのが本来の目的です。
で、そろそろ話を主流に戻します。
この「リプリント・ポリシー」ですが、実は一度改定されています。一度はWizards社が「このリストのカードは二度と再販しない。このリストに入っていないカードは、再販の可能性がある」と正式に保証したのにも関わらず、そのリストが後に「変更」されたという事実が、確かに存在しています。私は、これは大変怖いことだと思っています。正式に「保証」されたものが後に「変更」されるのなら、いま現在あるリストについてもまた「変更」される可能性が無いなどと、誰が言い切れるでしょう? 幸いこのリストは、一度の改定後には長らくそのままで、現在でも有効となっておりますが、これがいつまで続くかはわかりません。過去にソレをした実績がありますから。
そして、第十版では「黒枠は初版のカードのみ」というルールが破られました。
これは別に、正式に約束されていたことでは無いにせよ、コレクターに与える影響は決して小さくないと思われます。
コレクタブル・カードとしての側面をもつマジックには、様々な約束と「暗黙の了解」があります。
たいへん余計な一言でした。全く持って確認不足。誠に申し訳ないです m(_ _)m
ご指摘いただいた皆様に感謝感謝
悲しいことですが、マジックのカードの「コレクター」は年々減少傾向にあります。
「コレクター」が減ると、ゲームではあまり使われないカードを欲しがる人がいなくなるので、トレードも活発に行われなくなります。皆が強いカードだけを欲しがるのでは、トレードはすぐに行き詰りますから。
マジックの人気を維持するためには、「コレクター」は必須の存在であると思います。
Wizards社がもう少し、コレクターを大事にしてくれることを願ってやみません。
めずらしく臨時更新。
最新情報とかそーいうのにはてんで疎い当blogですが、いま世間の話題は10版情報が花盛り。最新の「トーナメント情報」とか「デッキ情報」なんてものは丸っきり扱う気はないのですが、最新の「セット」の話なら比較的ディーラーよりの話とも言えますし、せっかくのお祭りなので乗ってみるのもいいかな、と。
まぁ、なぜかいま手元に第十版のボックスがあるので、とりあえずちょっと剥いてみることにしました。ま、うっかりお偉い方々に見つかってしまうと叱られてしまう可能性もありますので、この先の話はすべて「妄想」ということでご了承を。ま、ホンキでそれらのお偉方が怒る気でしたら、とっくに他の話題で怒られてると思いますけどね。
で、パックを剥く前に思ったのですが、今回はボックスの外箱も、かなり今までと違う感じ。
紙質は、今までのツヤツヤでチープな感じのものではなく、ザラザラとしたシックなものになっており、印刷もかなり落ち着いた色合いになってる様子。ちなみに印刷は Made in U.S.A. でした。ふーん。
ボックスには当然「Booster Packs」の文字があるのですが、その横に「15 Cards and Endless Possibilities」などと書いてあり、ちょっといい感じ。心の中で「今回のパックは16枚入りじゃないのかい?」とか「まさか、基本地形orトークンカードが"無限の可能性"か?」と意地悪くツッコミたい気分も起こりかけますが、ここは軽くスルーいたします。
で、パックを剥いてみた感想ですが……
なんか、ぶっちゃけ、かえって新鮮さが無いなあ。うーん。
TPFのブードラしてる気分です。新デザイン(もう変更されて数年経ちますが)+黒枠だと、もう「基本セット」って感じは皆無です。黒枠になると知ったときにはたいそう喜んだもんですが、実際に手にとって見ると、なんかこう寂しさがあるのもまた事実。
いままで、エキスパンションから基本セットに再録された白枠のカードを見るたび、
「あー、このカードも再録されたんだ。スタンダードでもよく使ったし、やっぱり使いやすい良いカードだったんだなー」
…とか、そういう感傷にひたれたものですが、黒枠だと「ああ、ちょっと前によく見たな」って感じで、なんというか「沢山のカードの中から選ばれて、白枠で復活!」って感じがないのです。ま、このへん自分でもどーでもいい事を言ってる自覚があるので、共感できるヒトだけ勝手に共感していただければ嬉しいです。
ちなみに、最初に開けたパックの中にFuture Sightの「Mass of Ghouls」があったのですが、当然のように通常サイズの枠に収まってました。やたら存在感のあるバニラだったのが、ただの重いバニラになった感じです。ま、なかなか味のあるフレイバーテキストがついたのがせめてもの救い。
まぁ、全体として悪くはない感じです。ドラフトとかしても楽しそう。
ただ、なんというか「基本セット」って感じではないです。感覚としては……あー、そうだ「Time Spiral」のパックに入ってるタイムシフトカードを見たときのような感覚かも。「へー、おまえか」って感じです。
正式発売まであと10日ほど。
良くも悪くも「基本セット」っぽくなく、「今までと違う」セットになっているので、それはそれでなかなか楽しみです。うまくいけば9版と同じがそれ以上の人気にはなりそうかな。8版&7版よりは間違いなく売れるでしょう。
最新情報とかそーいうのにはてんで疎い当blogですが、いま世間の話題は10版情報が花盛り。最新の「トーナメント情報」とか「デッキ情報」なんてものは丸っきり扱う気はないのですが、最新の「セット」の話なら比較的ディーラーよりの話とも言えますし、せっかくのお祭りなので乗ってみるのもいいかな、と。
まぁ、なぜかいま手元に第十版のボックスがあるので、とりあえずちょっと剥いてみることにしました。ま、うっかりお偉い方々に見つかってしまうと叱られてしまう可能性もありますので、この先の話はすべて「妄想」ということでご了承を。ま、ホンキでそれらのお偉方が怒る気でしたら、とっくに他の話題で怒られてると思いますけどね。
で、パックを剥く前に思ったのですが、今回はボックスの外箱も、かなり今までと違う感じ。
紙質は、今までのツヤツヤでチープな感じのものではなく、ザラザラとしたシックなものになっており、印刷もかなり落ち着いた色合いになってる様子。ちなみに印刷は Made in U.S.A. でした。ふーん。
ボックスには当然「Booster Packs」の文字があるのですが、その横に「15 Cards and Endless Possibilities」などと書いてあり、ちょっといい感じ。心の中で「今回のパックは16枚入りじゃないのかい?」とか「まさか、基本地形orトークンカードが"無限の可能性"か?」と意地悪くツッコミたい気分も起こりかけますが、ここは軽くスルーいたします。
で、パックを剥いてみた感想ですが……
なんか、ぶっちゃけ、かえって新鮮さが無いなあ。うーん。
TPFのブードラしてる気分です。新デザイン(もう変更されて数年経ちますが)+黒枠だと、もう「基本セット」って感じは皆無です。黒枠になると知ったときにはたいそう喜んだもんですが、実際に手にとって見ると、なんかこう寂しさがあるのもまた事実。
いままで、エキスパンションから基本セットに再録された白枠のカードを見るたび、
「あー、このカードも再録されたんだ。スタンダードでもよく使ったし、やっぱり使いやすい良いカードだったんだなー」
…とか、そういう感傷にひたれたものですが、黒枠だと「ああ、ちょっと前によく見たな」って感じで、なんというか「沢山のカードの中から選ばれて、白枠で復活!」って感じがないのです。ま、このへん自分でもどーでもいい事を言ってる自覚があるので、共感できるヒトだけ勝手に共感していただければ嬉しいです。
ちなみに、最初に開けたパックの中にFuture Sightの「Mass of Ghouls」があったのですが、当然のように通常サイズの枠に収まってました。やたら存在感のあるバニラだったのが、ただの重いバニラになった感じです。ま、なかなか味のあるフレイバーテキストがついたのがせめてもの救い。
まぁ、全体として悪くはない感じです。ドラフトとかしても楽しそう。
ただ、なんというか「基本セット」って感じではないです。感覚としては……あー、そうだ「Time Spiral」のパックに入ってるタイムシフトカードを見たときのような感覚かも。「へー、おまえか」って感じです。
正式発売まであと10日ほど。
良くも悪くも「基本セット」っぽくなく、「今までと違う」セットになっているので、それはそれでなかなか楽しみです。うまくいけば9版と同じがそれ以上の人気にはなりそうかな。8版&7版よりは間違いなく売れるでしょう。
テクニックの話: その2
2007年6月30日…ま、このblogが、一般的なプレイヤーにはまったく役に立たない趣味blogだという自覚なたっぷりあるのですが、それにしても今回のエントリーほど役に立たないのは今後もあんまり無いんじゃないかなー、と思うほど、今回はどうしようもない内容です。
前回の最初でお話したように、今後しばらくは「一般的なマトモなプレイヤーが努力しているであろう、マトモな知識や技術」以外でマジックの勝率を動かしちゃう方法についてのお話をするつもりです。ま、みなさんの中には「なんだイカサマかよ」と脊髄反射しちゃうヒトもいるかもですが、ちょっとお待ちを。それらの中にはもちろん「イカサマ」と呼ばれるものも含まれますが、そうでないものもたくさんあるんですよ。
たとえばシャッフルの仕方(ヒンズーシャッフル、リフルシャッフルだけを行った場合、物理的な理由により「手札に貯まりやすいカード」が偏ります)、サイコロの振り方(一般的なサイコロで、もっとも出易い目は5です)、コインの投げ方(ポケモンカードゲームではポケモンコインを使いましょう。圧倒的に表が出やすいです)、サイドボード使用時にはスリーブごと交換するべきか(正当に行うのならご自由に。ちょっとでも勝率をあげたいなら「特定のデッキ」では、スリーブの中のカードだけを代えたほうがいい場合も。もちろんその逆もあります)……などなど、これらの注意事項はルールブックには書いてません。
マジックが「物理法則が働く、この世界」のゲームである以上、そこには物理的な要素がかならず関わります。前述の「ヒンズーシャッフル・リフルシャッフルではカードが偏る」の理由は、汗&手の脂です。狙ってやっているかどうかに関わらず、打てるタイミングが限定されているインスタントやソーサリーは手札に貯まっている時間が長いため、シャッフル時に脂や汗のために張り付きやすくなります。ソレを狙ってやれば「イカサマ」と言われるかもしれませんが(事実、カードにツバをつけるという、2つの意味で汚いイカサマも存在します)、くっつきを防止するためにパイルシャッフルをすることはイカサマではないでしょう。
無知であることを「クリーンな自分」として誇りたいのならご自由にですが、少なくとも私は「知っておけることは全て知っておいたほうがいい」と考えるタイプです。それを悪用するかしないかは、その人の人間性次第じゃないかなー。
さて、そろそろ閑話休題。
こんなクソ真面目な話をした後でアレなのですが、今回は「フリップカード」の話です。
……ま、Vintageですら禁止カードになっている「フリップ」系のカードをトーナメントで使用し、なおかつトリックまで使うファンキーな猿がいるとは思えませんが、また今後のトーナメントシーンに妙なリメイクがでないとも限りませんので。智恵を蓄えるのは、どんな場合にも有効な防衛手段です。
で、はっきり言って「カードをフリップする」カードなんていうものは「Chaos Orb」と「Falling Star」の2枚しかないのですが、今回の記事を書く前に念のためにオラクルを調べなおしたところ、なんとこの「Falling Star」のほうの効果が大きく変更されてました。
本来のテキストでは「360度回転」が能力の発動条件でしたが、それが「Turn over(表・裏の方向に一回転)」になってます。これだとChaos Orbと同じ発動条件になってしまい、ちょっと残念。本来のテキストだとChoas Orbは「上から落とす」、Falling Starは「横から手裏剣のように飛ばす」と、カード名のイメージに沿った使い分けだったんだけどなあ。
どーでもいいですが、有名サイトWisdom Guildに載ってるこのChaos OrbとFalling Starの2つの翻訳、間違ってますね。私の知る限り「turn over」には「水平方向へ回転」という意味は無く、むしろ「裏返す(=表と裏が見えるタイミングが存在する)」といった使われ方が普通だと思います。
さて、この2枚のカードについては、前述のとおりVintageフォーマットですら「禁止カード」に指定されてます。現状、マジックの全てのカードの中で、アンティに関するカードでないのにVintageで禁止されているのはこの2枚のみ。このカードたちがどれだけマジックの枠組みから外れたカードであるかというのがわかるかと思います。……ま、どちらのカードも、合計たったの3マナで、場に出ている好きなパーマネントをどれでも破壊できるようなものなので、それも仕方ないでしょうが。
ちなみに、都市伝説の域を出ない話ですが、これらのカードがトーナメントで使用された時期には、あまりにも信じられないような光景がよく見られたとのことです。例を挙げると、
ま、どれもトーナメントの運営に多大な支障をきたします。
禁止カードになったのは、おおむねその辺の理由からでしょう。
あとタイミングの問題も難しそうですね。Chaos Orbの発動前、もしくは発動中に自分のパーマネントを動かすことはOKなのかどうなのか、一度高レベルジャッジにでも聞いてみたいところです。
ちなみにこのChaos Orb。
恐らく前述のWisdom Guildさんの影響もあるのでしょうが、このカードを使うとき「1フィートの高さから、回転を加えつつひらひらと落とす」と思っている人が非常に多いようです。ま、別にそういう使い方をしてもいいのですが、その方法でカードをturn over(表裏方向に一回転)させるとなると、相手のパーマネント郡に狙って投げるのが精一杯でしょう。そんなのは全然脅威ではない、ただのランダム・パーマネント破壊です。
このカードの本来の有効な使い方は「1フィートの高さから、叩き落す」となります。
その方法すら色々ありますが、アルファの時代から現役でマジックをやっていたプレイヤーが推奨する方法としては、まずカードの角を左手の親指と中指でホールドします。その際、親指はカードの左下の角、中指は右上の角を押さえるのがいいでしょう。両方の角を指でピンポイントに支える感じです。カードは机に対して「水平」になるようにしてください。
で、それができたら、そのままそのカードを、破壊したいパーマネントの真上に持って行きます。1フィートは約30センチですので、対象パーマネントの真上に覆いかぶさるような感じで、水平にホールドします。
あとは狙いを定めて、カードの右下の角を、思いっきりデコピンするだけです。上手く弾くことができれば、カードは表方向に半回転してそのままテーブルに、ショットガンのように叩きつけられるでしょう。構えたときが裏面で、テーブルに落ちたときが表面なら「turn over」の条件を満たしてますので、ちょっと練習するだけで無色3マナのソーサリー、もしくは無色2マナ+起動1マナでインスタント速度のパーマネント破壊が可能です。土地を狙えば3〜4枚壊すのも楽勝ですよ。
ま、もはやどこでも使うことのできない技術ですが、昔を懐かしみながらやってみるのも面白いかも知れませんよ。昔のトーナメント会場では、そこかしこでこの「バシィッ!」っという音が飛び交っていたことでしょう。
次回は、もうちょっとイカサマよりの話にでもしようかな?
前回の最初でお話したように、今後しばらくは「一般的なマトモなプレイヤーが努力しているであろう、マトモな知識や技術」以外でマジックの勝率を動かしちゃう方法についてのお話をするつもりです。ま、みなさんの中には「なんだイカサマかよ」と脊髄反射しちゃうヒトもいるかもですが、ちょっとお待ちを。それらの中にはもちろん「イカサマ」と呼ばれるものも含まれますが、そうでないものもたくさんあるんですよ。
たとえばシャッフルの仕方(ヒンズーシャッフル、リフルシャッフルだけを行った場合、物理的な理由により「手札に貯まりやすいカード」が偏ります)、サイコロの振り方(一般的なサイコロで、もっとも出易い目は5です)、コインの投げ方(ポケモンカードゲームではポケモンコインを使いましょう。圧倒的に表が出やすいです)、サイドボード使用時にはスリーブごと交換するべきか(正当に行うのならご自由に。ちょっとでも勝率をあげたいなら「特定のデッキ」では、スリーブの中のカードだけを代えたほうがいい場合も。もちろんその逆もあります)……などなど、これらの注意事項はルールブックには書いてません。
マジックが「物理法則が働く、この世界」のゲームである以上、そこには物理的な要素がかならず関わります。前述の「ヒンズーシャッフル・リフルシャッフルではカードが偏る」の理由は、汗&手の脂です。狙ってやっているかどうかに関わらず、打てるタイミングが限定されているインスタントやソーサリーは手札に貯まっている時間が長いため、シャッフル時に脂や汗のために張り付きやすくなります。ソレを狙ってやれば「イカサマ」と言われるかもしれませんが(事実、カードにツバをつけるという、2つの意味で汚いイカサマも存在します)、くっつきを防止するためにパイルシャッフルをすることはイカサマではないでしょう。
無知であることを「クリーンな自分」として誇りたいのならご自由にですが、少なくとも私は「知っておけることは全て知っておいたほうがいい」と考えるタイプです。それを悪用するかしないかは、その人の人間性次第じゃないかなー。
さて、そろそろ閑話休題。
こんなクソ真面目な話をした後でアレなのですが、今回は「フリップカード」の話です。
……ま、Vintageですら禁止カードになっている「フリップ」系のカードをトーナメントで使用し、なおかつトリックまで使うファンキーな猿がいるとは思えませんが、また今後のトーナメントシーンに妙なリメイクがでないとも限りませんので。智恵を蓄えるのは、どんな場合にも有効な防衛手段です。
で、はっきり言って「カードをフリップする」カードなんていうものは「Chaos Orb」と「Falling Star」の2枚しかないのですが、今回の記事を書く前に念のためにオラクルを調べなおしたところ、なんとこの「Falling Star」のほうの効果が大きく変更されてました。
Flip Falling Star onto the playing area from a height of at least one foot. Falling Star deals 3 damage to each creature it lands on. Tap all creatures dealt damage by Falling Star. If Falling Star doesn’t turn completely over at least once during the flip, it has no effect.
本来のテキストでは「360度回転」が能力の発動条件でしたが、それが「Turn over(表・裏の方向に一回転)」になってます。これだとChaos Orbと同じ発動条件になってしまい、ちょっと残念。本来のテキストだとChoas Orbは「上から落とす」、Falling Starは「横から手裏剣のように飛ばす」と、カード名のイメージに沿った使い分けだったんだけどなあ。
どーでもいいですが、有名サイトWisdom Guildに載ってるこのChaos OrbとFalling Starの2つの翻訳、間違ってますね。私の知る限り「turn over」には「水平方向へ回転」という意味は無く、むしろ「裏返す(=表と裏が見えるタイミングが存在する)」といった使われ方が普通だと思います。
さて、この2枚のカードについては、前述のとおりVintageフォーマットですら「禁止カード」に指定されてます。現状、マジックの全てのカードの中で、アンティに関するカードでないのにVintageで禁止されているのはこの2枚のみ。このカードたちがどれだけマジックの枠組みから外れたカードであるかというのがわかるかと思います。……ま、どちらのカードも、合計たったの3マナで、場に出ている好きなパーマネントをどれでも破壊できるようなものなので、それも仕方ないでしょうが。
ちなみに、都市伝説の域を出ない話ですが、これらのカードがトーナメントで使用された時期には、あまりにも信じられないような光景がよく見られたとのことです。例を挙げると、
・別に「破っちゃダメ」とは書いてないので、カオスオーブを細かくちぎり、それをばら撒いてパーマネントを全破壊(アングルードのChaos Confettiはこのパロディです)
・一度に2つ以上を壊されないようにするため、パーマネント同士をできるだけ離してセット。床は広いな大きいな。
・究極の対策として、トーナメントに「コルクボード」と「ピン」を持ち込み、全てのパーマネントを垂直に配置。
ま、どれもトーナメントの運営に多大な支障をきたします。
禁止カードになったのは、おおむねその辺の理由からでしょう。
あとタイミングの問題も難しそうですね。Chaos Orbの発動前、もしくは発動中に自分のパーマネントを動かすことはOKなのかどうなのか、一度高レベルジャッジにでも聞いてみたいところです。
ちなみにこのChaos Orb。
恐らく前述のWisdom Guildさんの影響もあるのでしょうが、このカードを使うとき「1フィートの高さから、回転を加えつつひらひらと落とす」と思っている人が非常に多いようです。ま、別にそういう使い方をしてもいいのですが、その方法でカードをturn over(表裏方向に一回転)させるとなると、相手のパーマネント郡に狙って投げるのが精一杯でしょう。そんなのは全然脅威ではない、ただのランダム・パーマネント破壊です。
このカードの本来の有効な使い方は「1フィートの高さから、叩き落す」となります。
その方法すら色々ありますが、アルファの時代から現役でマジックをやっていたプレイヤーが推奨する方法としては、まずカードの角を左手の親指と中指でホールドします。その際、親指はカードの左下の角、中指は右上の角を押さえるのがいいでしょう。両方の角を指でピンポイントに支える感じです。カードは机に対して「水平」になるようにしてください。
で、それができたら、そのままそのカードを、破壊したいパーマネントの真上に持って行きます。1フィートは約30センチですので、対象パーマネントの真上に覆いかぶさるような感じで、水平にホールドします。
あとは狙いを定めて、カードの右下の角を、思いっきりデコピンするだけです。上手く弾くことができれば、カードは表方向に半回転してそのままテーブルに、ショットガンのように叩きつけられるでしょう。構えたときが裏面で、テーブルに落ちたときが表面なら「turn over」の条件を満たしてますので、ちょっと練習するだけで無色3マナのソーサリー、もしくは無色2マナ+起動1マナでインスタント速度のパーマネント破壊が可能です。土地を狙えば3〜4枚壊すのも楽勝ですよ。
ま、もはやどこでも使うことのできない技術ですが、昔を懐かしみながらやってみるのも面白いかも知れませんよ。昔のトーナメント会場では、そこかしこでこの「バシィッ!」っという音が飛び交っていたことでしょう。
次回は、もうちょっとイカサマよりの話にでもしようかな?
テクニックの話: その1
2007年6月23日コメント (4)しばらく平和な話題が続きましたので、今週からしばらくはちょっとディープに行きたいと思います。
マジックは、ただ単に強いデッキを使ったからと言って勝てるゲームではありません。
プレイテクニック、デッキ構築テクニック、サイドボーディングはもちろんのこと、ルール&エラッタの熟知、心理戦・駆け引きなども、非常に重要な要素です。
ま、そんなのは強豪プレイヤーの皆様がイヤんなるほど良い記事を書かれてますので、私がいまさら書くコトはないです。ですので、今回からは上記以外の方法で勝率を上げてしまう方法をご紹介します。
まぁ、このへんからキナ臭い匂いを嗅ぎ取っていただければ幸いです。
最近から読み始めて下さいました皆様はじめまして。これが本来のこのblogの「匂い」です。
さて。
いまだにVintage環境ですら「Chaos Orb」と「Falling Star」の2枚が禁止カードになっているように、どうやらマジックというゲームでは、カード以外の部分で勝敗を決めるのを嫌っているようです。しかし、その割には「コインを投げる」などという、明らかにその趣旨とは外れているメカニズムは平然と残ってます。とても不思議。
「Chaos Orb」と「Falling Star」のように、カードを物理的に操作することで効果が増減するものは禁止だが、コイン投げのように「ランダム」に効果が増減するのは良いということでしょうか? たしかに前者は、そのカード操作(具体的に言うと、カードの投げ方)を練習することが可能であり、そこに物理的なテクニックが関わるのは事実ですが、ではコイン投げが本当に「ランダム」かと言えば、そんなことは決してありません。コイン投げも十分に練習が可能であり、そのテクニックと相手のクセ(表or裏の指定や、それを発生するタイミング)を観察することで、コイン投げに勝つタイミングをあげることは十分に可能でしょう。もちろんそれらを駆使しても「常にコイン投げに勝てる!」という状態になることはないでしょうが、それでもほんの僅かにでも勝率をあげるだけでも十分でしょう。すでにソレは「ランダム」ではなく、「自分に有利」になっているのですから。
とりあえず今回は「コインフリップ」のほうからお話いたします。
ご存知のようにコインフリップ(Flip a Coin)は、現在マジックのゲームで使われる、唯一の「物理的な動作」を強いるカード効果となっています。そしてそこは、当然のようにイカサマの温床となります。
日本ではあまり「コインを投げる」と言った動作を日常でしませんので、このコインフリップに慣れていない方は、親指で弾き上げられたコインは大変高速で回転しているイメージがありますが、じつはかなりゆっくり回っています。ある程度の動体視力がある人が落ち着いて見れば、十分に目で見てわかります。特に、表と裏に特徴のあるコイン(よく使われる25セントコインなども、かなり特徴がある部類に入ります)などでは、コインをフリップした人間には、どちらの目が出ているかわかっていてもおかしくありません。
コインフリップの際には、投げたコインは手の甲で受け止めるようにする人が多いですが、これを「投げたコインを空中で、両掌で挟み込むように」して取るひとも稀に見受けられます。
プレイヤーAがコインを投げる
↓
プレイヤーBがコール(表or裏)をする
↓
プレイヤーAは、コインを両掌で受け止める(拝むようなポーズで)
↓
左手、もしくは右手を上にして、それを開く
プレイヤーAに、どの面がでたのかがわかっていれば、当然「自分に有利なほう」で手を開くでしょう。あたり前すぎる話です。ヘタすると、中にはソレを「イカサマ」と認識せず、テクニックなどと思うがきんちょも居る位。じつに始末が悪い。
ちなみに、「じゃあ、手の甲で受け止めるのほうは安心」かというとぜんぜんそんなことは無く、手を開く(上に被せている手をどける)際に手のひらで挟み込むようにすれば、簡単に表裏はひっくり返せます。しかもこの場合、コインに特徴のある凹凸があれば、コインを見なくても表裏が感触で判別できるので、より完璧に操作可能。うーん、なんだかな。
相手プレイヤーが、コインを平面で受け止める形でフリップしていなかった時、もしくは明らかに表裏がわかる印がついてる(凹凸や特徴的な模様など。色がついているなんてもっての他です)ときには、ジャッジを呼んでみてもいいんじゃないかな? こういう時にジャッジに「相手のコイン投げが信じられないので、かわりに投げてください」と頼むのはOKなんでしょうかね? > ジャッジの方々
なお、自分でコインを投げる時に「相手が面を見てからコールするんじゃないかな…」と不安な方は、できるだけコインを高く投げてみるといいかもです。高さが上がる(=フリップする力を強める)と、当然回転数も上がって見にくくなりますよ。なお「コインが空中にある間にコールをお願いします」と相手に頼むのは、基本中の基本デスヨ。
結局のところ、いちばんフェアでイカサマがしにくいのは、投げたコインをそのままテーブル上に落とすやり方かもしれません。落ちどころによってはカードに傷つくし、転がってどっかにいくしで、これもあんまりオススメできないですけどね。机の上に落としやすいコインに「ポケモンコイン」なんてものもありますが、あれは存在そのものがイカサマ(表の方が遥かに出やすい)ので、そもそも問題外。
ミもフタもない結論を言っちゃいますと、どんな方法を使おうとも、そこに物理的な技術が絡むのであれば「練習」は可能であり、そこにはイカサマの無限の可能性があるとすら言えます。正直な話、もし本職のマジシャン(手品師のほうね)の方とコインフリップの勝負をした場合、まったく勝てる気がしません。
ちなみにCRでは、
と定義されてますので、コインの代わりに他のものを使うことも正式に認められています。相手のコイン投げの仕草に妙なところがあった場合、代わりに他のものを使うことを提案してみるのも、悪くない考えでしょう。
…ま、問題は、サイコロはコインよりも遥かに細工が簡単だってことでしょうかね。
この話題は、次回以降においおいと。
次回は(ほんの一部の方だけが楽しめる)「カードフリップ」の予定です。
マジックは、ただ単に強いデッキを使ったからと言って勝てるゲームではありません。
プレイテクニック、デッキ構築テクニック、サイドボーディングはもちろんのこと、ルール&エラッタの熟知、心理戦・駆け引きなども、非常に重要な要素です。
ま、そんなのは強豪プレイヤーの皆様がイヤんなるほど良い記事を書かれてますので、私がいまさら書くコトはないです。ですので、今回からは上記以外の方法で勝率を上げてしまう方法をご紹介します。
まぁ、このへんからキナ臭い匂いを嗅ぎ取っていただければ幸いです。
最近から読み始めて下さいました皆様はじめまして。これが本来のこのblogの「匂い」です。
さて。
いまだにVintage環境ですら「Chaos Orb」と「Falling Star」の2枚が禁止カードになっているように、どうやらマジックというゲームでは、カード以外の部分で勝敗を決めるのを嫌っているようです。しかし、その割には「コインを投げる」などという、明らかにその趣旨とは外れているメカニズムは平然と残ってます。とても不思議。
「Chaos Orb」と「Falling Star」のように、カードを物理的に操作することで効果が増減するものは禁止だが、コイン投げのように「ランダム」に効果が増減するのは良いということでしょうか? たしかに前者は、そのカード操作(具体的に言うと、カードの投げ方)を練習することが可能であり、そこに物理的なテクニックが関わるのは事実ですが、ではコイン投げが本当に「ランダム」かと言えば、そんなことは決してありません。コイン投げも十分に練習が可能であり、そのテクニックと相手のクセ(表or裏の指定や、それを発生するタイミング)を観察することで、コイン投げに勝つタイミングをあげることは十分に可能でしょう。もちろんそれらを駆使しても「常にコイン投げに勝てる!」という状態になることはないでしょうが、それでもほんの僅かにでも勝率をあげるだけでも十分でしょう。すでにソレは「ランダム」ではなく、「自分に有利」になっているのですから。
とりあえず今回は「コインフリップ」のほうからお話いたします。
ご存知のようにコインフリップ(Flip a Coin)は、現在マジックのゲームで使われる、唯一の「物理的な動作」を強いるカード効果となっています。そしてそこは、当然のようにイカサマの温床となります。
日本ではあまり「コインを投げる」と言った動作を日常でしませんので、このコインフリップに慣れていない方は、親指で弾き上げられたコインは大変高速で回転しているイメージがありますが、じつはかなりゆっくり回っています。ある程度の動体視力がある人が落ち着いて見れば、十分に目で見てわかります。特に、表と裏に特徴のあるコイン(よく使われる25セントコインなども、かなり特徴がある部類に入ります)などでは、コインをフリップした人間には、どちらの目が出ているかわかっていてもおかしくありません。
コインフリップの際には、投げたコインは手の甲で受け止めるようにする人が多いですが、これを「投げたコインを空中で、両掌で挟み込むように」して取るひとも稀に見受けられます。
プレイヤーAがコインを投げる
↓
プレイヤーBがコール(表or裏)をする
↓
プレイヤーAは、コインを両掌で受け止める(拝むようなポーズで)
↓
左手、もしくは右手を上にして、それを開く
プレイヤーAに、どの面がでたのかがわかっていれば、当然「自分に有利なほう」で手を開くでしょう。あたり前すぎる話です。ヘタすると、中にはソレを「イカサマ」と認識せず、テクニックなどと思うがきんちょも居る位。じつに始末が悪い。
ちなみに、「じゃあ、手の甲で受け止めるのほうは安心」かというとぜんぜんそんなことは無く、手を開く(上に被せている手をどける)際に手のひらで挟み込むようにすれば、簡単に表裏はひっくり返せます。しかもこの場合、コインに特徴のある凹凸があれば、コインを見なくても表裏が感触で判別できるので、より完璧に操作可能。うーん、なんだかな。
相手プレイヤーが、コインを平面で受け止める形でフリップしていなかった時、もしくは明らかに表裏がわかる印がついてる(凹凸や特徴的な模様など。色がついているなんてもっての他です)ときには、ジャッジを呼んでみてもいいんじゃないかな? こういう時にジャッジに「相手のコイン投げが信じられないので、かわりに投げてください」と頼むのはOKなんでしょうかね? > ジャッジの方々
なお、自分でコインを投げる時に「相手が面を見てからコールするんじゃないかな…」と不安な方は、できるだけコインを高く投げてみるといいかもです。高さが上がる(=フリップする力を強める)と、当然回転数も上がって見にくくなりますよ。なお「コインが空中にある間にコールをお願いします」と相手に頼むのは、基本中の基本デスヨ。
結局のところ、いちばんフェアでイカサマがしにくいのは、投げたコインをそのままテーブル上に落とすやり方かもしれません。落ちどころによってはカードに傷つくし、転がってどっかにいくしで、これもあんまりオススメできないですけどね。机の上に落としやすいコインに「ポケモンコイン」なんてものもありますが、あれは存在そのものがイカサマ(表の方が遥かに出やすい)ので、そもそも問題外。
ミもフタもない結論を言っちゃいますと、どんな方法を使おうとも、そこに物理的な技術が絡むのであれば「練習」は可能であり、そこにはイカサマの無限の可能性があるとすら言えます。正直な話、もし本職のマジシャン(手品師のほうね)の方とコインフリップの勝負をした場合、まったく勝てる気がしません。
ちなみにCRでは、
511.3. 投げられるコインの表と裏がはっきりしていない場合、どちらが表であるかを明確にしておかなければならない。他の方法であっても、同率で2つの結果が出るものであって、両方のプレイヤーがそれに同意できた場合にはそれを用いてもよい。例えば、プレイヤーは偶数面のサイコロを振り、「偶数」「奇数」と宣言することも認められるし、「奇数が表で偶数が裏」と宣言して偶数面のサイコロを振ることも認められる。
と定義されてますので、コインの代わりに他のものを使うことも正式に認められています。相手のコイン投げの仕草に妙なところがあった場合、代わりに他のものを使うことを提案してみるのも、悪くない考えでしょう。
…ま、問題は、サイコロはコインよりも遥かに細工が簡単だってことでしょうかね。
この話題は、次回以降においおいと。
次回は(ほんの一部の方だけが楽しめる)「カードフリップ」の予定です。
えーと。
すいません。
どうにもいいものが書けなかったので、今週の更新はナシでございます。
適当にちょこちょこっと書いては見たのですが、「こんなんなら更新しないほうがマシだなあ」というレベルなので、ボツにいたしました。来週はちゃんと更新いたします。
ところで先日、旧DUELIST誌の時代から編集などに携わっており、最近では公式サイトでマジックのストーリーラインなどを書かれておりますレイ・ナカザワ氏とお会いする機会がありました。なかなか興味深い話も聞けましたので、機会があればご紹介したいと思います。
では、とりあえず今週はこのへんで寝ておきます。
風邪がぜんぜん治らない… orz
すいません。
どうにもいいものが書けなかったので、今週の更新はナシでございます。
適当にちょこちょこっと書いては見たのですが、「こんなんなら更新しないほうがマシだなあ」というレベルなので、ボツにいたしました。来週はちゃんと更新いたします。
ところで先日、旧DUELIST誌の時代から編集などに携わっており、最近では公式サイトでマジックのストーリーラインなどを書かれておりますレイ・ナカザワ氏とお会いする機会がありました。なかなか興味深い話も聞けましたので、機会があればご紹介したいと思います。
では、とりあえず今週はこのへんで寝ておきます。
風邪がぜんぜん治らない… orz
アーティスト大量離脱事件
2007年6月9日コメント (4)前回お話しましたのは1アーティストが迫害された(かもしんない)というお話でした。
今回お話しますのは、もっと多数のアーティスト……それも、恐らくみなさんの想像を遙かに超える量のアーティストが「迫害」されたというお話です。昔からのプレイヤーにとってはけっこう常識であり、またマジックというゲームを語る上でかなりの黒歴史な部分でもあります。
まず最初にお断りしておくことがございます。
この「事件」については、いまだに完全な真相というのが判明しておりません。
当時から噂や憶測が乱れ飛び、また結局Wizards社からの公式なアナウンスも出なかったため、すべての真相を知ることはできませんでした。今回の記事を書くにあたって、可能な限り情報を集め直しましたが、それでもやはり疑問が残る部分が多々あるのも事実です。
ですので今回の記事は、あくまで「こういう話もあったんだな」という、当時の事情を振り返る程度にとどめて置いてくださいまし。決してこれを鵜呑みにして「Wizardsはヒドい!」と憤ることの無きよう。
また同時にですが、もし今回の内容について「俺はこんな情報も知っている」という方がおられましたら、是非是非お聞かせ頂ければと思います。この事件はマジックの歴史上、避けて通れない大事件だと思いますし、この件の真相を求める人はいまでも少なくないのです。
ではお話しさせていただきます。
今回のお話は「アーティスト大量離脱事件」です。
事件があったのは「ミラージュ」および「第五版」の時期。
そもそもの事の発端はWizards社が、マジックのカードに使用しているイラストの版権について、その取り扱い方法を変更したということにあると言われています。具体的に言うと、それまでマジックのイラストについては、その著作権はアーティストが保持しておりました。しかしながらそれにより、Wizards社はアーティストの許可無しではそれらのイラストを運用できないという不便を強いられます。たとえばカードイラストを雑誌などに載せるときにも許可が必要ですし、広告などで使う際にも許可が必要になります。新しい基本セットを作る際にそれらのカードを再録するときなど、それこそ「許可」の確認で大騒ぎになるのは容易に想像がつくところです。
それらの、悪夢ともいえる煩雑さを回避すべく(と推測される)Wizards社が出した提案は「マジックのカードで使用するイラストは、すべてWizards社が買い上げ、管理する」といったものでした。
…ま、この辺の話にも諸説いくつかございます。
「提案ではなく、Wizards社は事前連絡もなしに、いきなりアーティストに通告した」というのが、それらの中で有力な説ではあるのですが、さすがにそれは確認ナシでは言い切れるレベルのことじゃないので、ちょびっとソフトに「提案した」と表現させていただきます。
さて。
「著作権を買い上げる」という通知を受け取ったアーティストの多数は、激怒しました。
著作物はあくまでも自分たちのもの。いいイラストを描けば広告などに利用される(そして印税収入もふえる)のだし、それを買い上げるということはモチベーションも下がる。…Wizards社の提案は、アーティストという人種にとっては、侮辱とも思える提案だったと聞き及びます。
そしてその結果として起こったのが、アーティストの大量離脱。
この決定に激怒したアーティストの数人は、Wizards社との絶縁を宣言し、すべての著作物の権利を引き上げました。代表的なアーティストは、まず「アーティファクト絵師」として今でも人気の高いAmy Weber氏、淡い特徴的な色彩でかなりの人気を得ていたNeNe Thomas氏などがあげられます。
…補足を致しますと、このアーティスト大量離脱事件のことを語るたびにあがる名前が上の2人です。この事件の後にマジックの世界から消えたアーティストは本当に大勢いるのですが、なぜこの2人ばかりの名前があがるのか? それはこの2人がはっきりと「Wizards社とは縁を切った。もう二度と仕事はしない」と発言しているからに他なりません。
また、中には、最初こそ反発したものの、後に和解してイラストを描き続けているアーティストもいます。
当初にイラストの買い上げ制が発表された時、真っ向から反発したのはAnson Maddocks氏であったと記憶しているのですが、氏のイラストは第五版で消滅せず、またその後もイラストを描き続けています。この辺りから推測するに(あくまでも私個人の推測ですが)、おそらくWizards社の主張はある程度真っ当なものだったのでしょう。たしかにイラストを使用するたびに許可を取るのは、双方にとって面倒なだけですし、それを一元管理するのは理にかなってます。アーティストとしても、自分の作品がきちんと評価され運用されるのであれば、それは悪い話でもないでしょう。
…とまあ、今回の話は非常に不確かな話ばかりです。
そもそも、本当にWizards社が「イラストを買い上げる」と宣言したのかどうかすら、今では確かめるすべがありません。ただ一つ結果として残ったのは、この事件の直後に発売された「第五版」では、それまで(αから第四版まで)一度変更されなかったイラストが、大量に変更されたという事実です。過去に、基本セットに再録する際にカードのイラストが変更されたということは一度も(あ、一度だけありましたね。原画壊したPlatesuが)無かったため、この衝撃は非常に大きかったことを記憶しています。
そしてこの「第五版」を期に、マジックのイラストは明らかに変わりました。
いわゆる「ヘタウマ系」に属する味のあるイラストはほぼ無くなり、写実的なイラストばかりになったのも、この「第五版(&ミラージュ)」以降となります。
いまでも、Amy Weber氏のアーティファクト、NeNe Thomas氏の美麗なイラスト、そして同時に消えた数々の素晴らしいアーティストの作品の復活を求める声は、決して少なくないです。
でもそれは、たぶん起こりえません。
悲しいことですが。
実は一度、個人的にAmy Weber氏と直接話をしてみたことがあります。
「またマジックのイラスト描くことはないのでしょうか?」
「絶対に無いですね」
…根は深いようです。
今回お話しますのは、もっと多数のアーティスト……それも、恐らくみなさんの想像を遙かに超える量のアーティストが「迫害」されたというお話です。昔からのプレイヤーにとってはけっこう常識であり、またマジックというゲームを語る上でかなりの黒歴史な部分でもあります。
まず最初にお断りしておくことがございます。
この「事件」については、いまだに完全な真相というのが判明しておりません。
当時から噂や憶測が乱れ飛び、また結局Wizards社からの公式なアナウンスも出なかったため、すべての真相を知ることはできませんでした。今回の記事を書くにあたって、可能な限り情報を集め直しましたが、それでもやはり疑問が残る部分が多々あるのも事実です。
ですので今回の記事は、あくまで「こういう話もあったんだな」という、当時の事情を振り返る程度にとどめて置いてくださいまし。決してこれを鵜呑みにして「Wizardsはヒドい!」と憤ることの無きよう。
また同時にですが、もし今回の内容について「俺はこんな情報も知っている」という方がおられましたら、是非是非お聞かせ頂ければと思います。この事件はマジックの歴史上、避けて通れない大事件だと思いますし、この件の真相を求める人はいまでも少なくないのです。
ではお話しさせていただきます。
今回のお話は「アーティスト大量離脱事件」です。
事件があったのは「ミラージュ」および「第五版」の時期。
そもそもの事の発端はWizards社が、マジックのカードに使用しているイラストの版権について、その取り扱い方法を変更したということにあると言われています。具体的に言うと、それまでマジックのイラストについては、その著作権はアーティストが保持しておりました。しかしながらそれにより、Wizards社はアーティストの許可無しではそれらのイラストを運用できないという不便を強いられます。たとえばカードイラストを雑誌などに載せるときにも許可が必要ですし、広告などで使う際にも許可が必要になります。新しい基本セットを作る際にそれらのカードを再録するときなど、それこそ「許可」の確認で大騒ぎになるのは容易に想像がつくところです。
それらの、悪夢ともいえる煩雑さを回避すべく(と推測される)Wizards社が出した提案は「マジックのカードで使用するイラストは、すべてWizards社が買い上げ、管理する」といったものでした。
…ま、この辺の話にも諸説いくつかございます。
「提案ではなく、Wizards社は事前連絡もなしに、いきなりアーティストに通告した」というのが、それらの中で有力な説ではあるのですが、さすがにそれは確認ナシでは言い切れるレベルのことじゃないので、ちょびっとソフトに「提案した」と表現させていただきます。
さて。
「著作権を買い上げる」という通知を受け取ったアーティストの多数は、激怒しました。
著作物はあくまでも自分たちのもの。いいイラストを描けば広告などに利用される(そして印税収入もふえる)のだし、それを買い上げるということはモチベーションも下がる。…Wizards社の提案は、アーティストという人種にとっては、侮辱とも思える提案だったと聞き及びます。
そしてその結果として起こったのが、アーティストの大量離脱。
この決定に激怒したアーティストの数人は、Wizards社との絶縁を宣言し、すべての著作物の権利を引き上げました。代表的なアーティストは、まず「アーティファクト絵師」として今でも人気の高いAmy Weber氏、淡い特徴的な色彩でかなりの人気を得ていたNeNe Thomas氏などがあげられます。
…補足を致しますと、このアーティスト大量離脱事件のことを語るたびにあがる名前が上の2人です。この事件の後にマジックの世界から消えたアーティストは本当に大勢いるのですが、なぜこの2人ばかりの名前があがるのか? それはこの2人がはっきりと「Wizards社とは縁を切った。もう二度と仕事はしない」と発言しているからに他なりません。
また、中には、最初こそ反発したものの、後に和解してイラストを描き続けているアーティストもいます。
当初にイラストの買い上げ制が発表された時、真っ向から反発したのはAnson Maddocks氏であったと記憶しているのですが、氏のイラストは第五版で消滅せず、またその後もイラストを描き続けています。この辺りから推測するに(あくまでも私個人の推測ですが)、おそらくWizards社の主張はある程度真っ当なものだったのでしょう。たしかにイラストを使用するたびに許可を取るのは、双方にとって面倒なだけですし、それを一元管理するのは理にかなってます。アーティストとしても、自分の作品がきちんと評価され運用されるのであれば、それは悪い話でもないでしょう。
…とまあ、今回の話は非常に不確かな話ばかりです。
そもそも、本当にWizards社が「イラストを買い上げる」と宣言したのかどうかすら、今では確かめるすべがありません。ただ一つ結果として残ったのは、この事件の直後に発売された「第五版」では、それまで(αから第四版まで)一度変更されなかったイラストが、大量に変更されたという事実です。過去に、基本セットに再録する際にカードのイラストが変更されたということは一度も(あ、一度だけありましたね。原画壊したPlatesuが)無かったため、この衝撃は非常に大きかったことを記憶しています。
そしてこの「第五版」を期に、マジックのイラストは明らかに変わりました。
いわゆる「ヘタウマ系」に属する味のあるイラストはほぼ無くなり、写実的なイラストばかりになったのも、この「第五版(&ミラージュ)」以降となります。
いまでも、Amy Weber氏のアーティファクト、NeNe Thomas氏の美麗なイラスト、そして同時に消えた数々の素晴らしいアーティストの作品の復活を求める声は、決して少なくないです。
でもそれは、たぶん起こりえません。
悲しいことですが。
実は一度、個人的にAmy Weber氏と直接話をしてみたことがあります。
「またマジックのイラスト描くことはないのでしょうか?」
「絶対に無いですね」
…根は深いようです。
「Persecute Artist」・2
2007年6月1日コメント (2)前回のつづきです。
読んでない方は、まず最初にそっちから読むといいと思います。今回だけ読んでもわけわかんないでしょうから。
まず問題の整理から。
一般的に、このRebecca騒動は、以下のような流れで起きたと「信じられて」います。
また、別の説としては以下のようなものもあります。
1つめを「解雇説」、2つめが「Rebecca泣きつき説」なんて呼ばれてますね。
ぶっちゃけて言うと「どっちが悪者か」という違いだけです。
しかし事実は、この2つのどちらでもありません。
まず出来事の発端はRebecca氏に、個人的に「なんで最近マジックのイラスト描かないの?」というメールを送った方が、Rebecca氏から返事をもらったことから始まります。この人物が誰かは残念ながら知る由もありませんが、Rebecca氏から返事を受け取った人物は、そのメールをmtgnews.comの常連でもある友人に転送。そしてその「Rebecca氏から返事を受け取った人物の友人」が、そのメールをmtgnews.comに「Rebeccaが解雇された!」というトピックタイトルと共に投稿したのが、事件の発端です。
Wizards社が発表したのでも、Rebecca氏が直接出てきて愚痴ったのでもありません。
アーティストに質問を送った人物が、そのアーティストからの返事を友達に転送し、その友達がフォーラムに投稿。かなりの道のりを経ているんです。
そして、mtgnews.comに投稿された、Rebecca氏から来たというメールは以下の通り。
んー。
訳すと、こんな感じですかね?
そして、このメールを転送された「Rebecca氏から返事を受け取った人物の友人」が、mtgnews.comのフォーラムに投稿した文は以下のとおりです。
原文そのままをコピー&ペーストしてありますので、読める方はそのまま読むほうが雰囲気が伝わると思います。かなり扇情的な文脈となっておりますので、訳すとしたらこんな感じかな?
煽ってます。かなり。
で、結果として、このアートディレクターの元には「なぜ解雇した!!」という怒りの声が殺到。事態を重く見たWizards社は、4日後の2003/2/7に以下のようなコメントを出します。
無茶苦茶長いので要約すると、以下の通り。
Wizards社の肩を持つわけではありませんが、極めて正論。
前回のエントリーでも書きましたが、私個人としてはJeremy Cranford氏がアートディレクターをしていた時期のイラストはあまり好きではありません。しかしながら、それはひょっとすると、たまたま彼がアートディレクターをしていた時期が「Judgment」+「オンスロートブロック」という、たいへんガッカリな時期であったがためなのかもしれません。事実、彼がディレクターに就任する前のOdysseyとTormentも……まぁ、かなりのガッカリ具合。個人的には大差ナシです。
歴代のアートディレクターを見ると、私が一番「イラストの方向性(キャラクターばっかり)が嫌い」と思ってるメルカディアンマスクス・ブロック、「メルカディアよりマシだけど、やっぱり状況描写多め」なインベイション・ブロック、そして「多少は良くなったけど、やっぱりストーリ重視?」なOdysseyとTorment……これらの全てを手がけているのはDana Knutson氏です。別の人。
Jeremy Cranford氏が手がけていたことが確実に分かっている「Judgment、Onslaught、Legions、Scourge」の4セットは……冷静に考えると、マスクスよりは遥かにマシでした。また、同じDana Knutson氏(前任者)が手がけた3ブロックについても、私はOdysseyは別のディレクターだと信じてました。ちょうどWizards社が「ストーリーを過剰に重視することをやめる」と宣言した直後でしたし、なによりその前2つより遥かにいいと思ってますので。すなわち、これらはアートディレクターが全てではなく、同社の方針の問題が大きく影響していることを示していると思われます。そう考えると、全ての矛先となったJeremy Cranford氏は、じつはかなりの被害者だったのかもしれません。
そもそも、最初のフォーラムの投稿で連発されている解雇(FIRED)という単語ですが、オリジナルのRebecca氏のメールには、その言葉は1つも書かれてません。たしかに文脈から判断するとそうも感じられる書き方ではありますが、これはアートディレクターとRebecca氏の間に行き違いがあったのが理由と思われます。ま、もちろん「多量の抗議を受けたWizards社が、Rebeccaの将来のセットへの採用を跡付けで決定した」という可能性もありえるのも事実ですが、この件が大問題になったのは「Wizards社が、アートディレクターの好みによってアーティストを(一方的に)解雇!」という一文が原因なのは、間違いのない事実だと思います。
そして、そのニュースに激怒したプレイヤーが抗議を送りまくり、結果としてアートディレクターを更迭させたというのも、また事実であります。
最後に、ですが。
本日のblogで再三繰り返しております「Rebecca氏から返事を受け取った人物の友人」の名前ですが、彼のハンドルは rancored_elf と言います。
わたくしの方からは、特に何も申し上げるつもりはございませんので、では今回はこのへんで。
----------------------------------------------------------------------
オリジナルのスレッドはまだ残っておりますので、興味がある方はドウゾ。
http://forums.mtgnews.com/showthread.php?threadid=117469
読んでない方は、まず最初にそっちから読むといいと思います。今回だけ読んでもわけわかんないでしょうから。
まず問題の整理から。
一般的に、このRebecca騒動は、以下のような流れで起きたと「信じられて」います。
1) Wizards of the Coast社がRebecca Guayの解雇を発表
2) ファンが猛反発。Wizards社にクレームが殺到
3) Wizards社がRebeccaを解雇しないことを正式に発表。またアートディレクターが降板
また、別の説としては以下のようなものもあります。
1) Rebecca Guayが「Wizards社に解雇されちゃった」という内容の書き込みを、mtgnews.comのフォーラムに投稿。
2) 以下、上と同じ。
1つめを「解雇説」、2つめが「Rebecca泣きつき説」なんて呼ばれてますね。
ぶっちゃけて言うと「どっちが悪者か」という違いだけです。
しかし事実は、この2つのどちらでもありません。
まず出来事の発端はRebecca氏に、個人的に「なんで最近マジックのイラスト描かないの?」というメールを送った方が、Rebecca氏から返事をもらったことから始まります。この人物が誰かは残念ながら知る由もありませんが、Rebecca氏から返事を受け取った人物は、そのメールをmtgnews.comの常連でもある友人に転送。そしてその「Rebecca氏から返事を受け取った人物の友人」が、そのメールをmtgnews.comに「Rebeccaが解雇された!」というトピックタイトルと共に投稿したのが、事件の発端です。
Wizards社が発表したのでも、Rebecca氏が直接出てきて愚痴ったのでもありません。
アーティストに質問を送った人物が、そのアーティストからの返事を友達に転送し、その友達がフォーラムに投稿。かなりの道のりを経ているんです。
そして、mtgnews.comに投稿された、Rebecca氏から来たというメールは以下の通り。
Sadly, the new art director, Jeremy Cranford, thinks my work is too feminine for the vision he has for the game. I would love to continue with Magic but it is not in my hands.
You can write Wizards if you like:
Jeremy Cranford
Wizards of the Coast
1801 Lind Ave SW
Renton Wa 98055
USA
I’m not sure he can be swayed - seeing as his decision is not very popular even at WOTC - and that does not effect him.
んー。
訳すと、こんな感じですかね?
残念ながら、新しいアートディレクターのJeremy Cranfordさんが思うに、私の絵は女性的すぎて、彼の理想とするゲームのイメージは合わないとのことです。私はマジックのイラストを描き続けたいのですが、しかしそれは私の手ではどうすることもできないのです。(以下略)
そして、このメールを転送された「Rebecca氏から返事を受け取った人物の友人」が、mtgnews.comのフォーラムに投稿した文は以下のとおりです。
Rebecca Guay FIRED from Magic!
--------------------------------------------------------------------------------
A friend and I recently found out that our favourite Magic artist was fired from WotC! The new art director doesn’t like her artwork. You may have noticed that Legions has NOTHING from her brush (and is overall a pretty mediocre set for art).
原文そのままをコピー&ペーストしてありますので、読める方はそのまま読むほうが雰囲気が伝わると思います。かなり扇情的な文脈となっておりますので、訳すとしたらこんな感じかな?
Rebecca Guayがマジックから"解雇"された!
--------------------------------------------------------------------------------
俺と友人が最近知ったところによると、我らの愛するアーティストがWizards of the Coastから解雇されたそうだ! 新しいアートディレクターが彼女の絵が嫌いだという理由だとさ。お前らもLegions(訳注:投稿日は2003/2/3。レギオンの発売前です)のイラストに、彼女の絵が一枚もないことにすぐに気付くだろうよ!
煽ってます。かなり。
で、結果として、このアートディレクターの元には「なぜ解雇した!!」という怒りの声が殺到。事態を重く見たWizards社は、4日後の2003/2/7に以下のようなコメントを出します。
February 7, 2003
Q: "Why was Rebecca Guay not used in Legions? Did WotC fire her?"
--Paul Martin, Edmonds, WA
A: From Jeremy Cranford, Magic Art Director:
"To clear up some of the confusion, Rebecca Guay was not fired by Wizards of the Coast; she is a freelance artist who works with us from time to time. In fact, Rebecca is currently working with WotC on other projects in our Dungeons and Dragons line.
"In the Legions set, the creative team had to think of a way to show what happened to Otaria after Kamahl destroyed the Mirari. We decided we would show the effect of this magic by making really intense exaggerated versions of all of the creatures. We would have ’super versions’ and ’hyper versions’ of Soldiers, Clerics, Wizards, Zombies, Goblins, Elves, etc. Even the land would evolve over the course of Onslaught block. When selecting artists, the creative team selected artists that we felt would fit precisely within this vision of what Otaria was becoming.
"Even though Rebecca was not selected for work in the Legions set, Rebecca continues to be a highly valued part of our art team. Rebecca and I have discussed this and I have assured her that her art will appear in future Magic expansions.
"This decision for the Legions set does not mean that I personally do not like watercolor. You should see the beautiful watercolor mural that Rob Alexander did for the recent special Arena promo land cards. It doesn’t mean I favor gauche, oil, acrylic or mixed media. What it does mean is that I use my best judgment to select the best artist for the job of helping to create the truly unique ’Mage-Punk’ fantasy settings that can only exist within the universe of Magic: The Gathering.
"Anything else is pure speculation and is also incorrect."
(ソース) : http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/askwizards/0203
無茶苦茶長いので要約すると、以下の通り。
質問)
なんでLegionsにはRebecca Guayのイラストが一枚もないのですか? 彼女は解雇されたの?
回答)
・そもそもRebecca GuayはWizards社の社員ではありません。フリーのイラストレイターです。
・なので、解雇ということはそもそも起こり得ず、また現在も社内の別プロジェクトである「D&D」の仕事をしている最中です。
・Legionsというセットは、カマールがミラーリを壊したあとのオタリアの世界です。そのため我々は、すべてのクリーチャーを極めて凶悪かつ醜悪に誇大することにしました。そのため、今回は(雰囲気にあわないため)Rebeccaのイラストは入ってませんが、将来のセットには必ず再登場することを約束します。
・このアートコンセプトは「Legion」という特殊なセットのためのものなので、これは決して我々が水彩調のイラストが嫌いというわけではありません。
Wizards社の肩を持つわけではありませんが、極めて正論。
前回のエントリーでも書きましたが、私個人としてはJeremy Cranford氏がアートディレクターをしていた時期のイラストはあまり好きではありません。しかしながら、それはひょっとすると、たまたま彼がアートディレクターをしていた時期が「Judgment」+「オンスロートブロック」という、たいへんガッカリな時期であったがためなのかもしれません。事実、彼がディレクターに就任する前のOdysseyとTormentも……まぁ、かなりのガッカリ具合。個人的には大差ナシです。
歴代のアートディレクターを見ると、私が一番「イラストの方向性(キャラクターばっかり)が嫌い」と思ってるメルカディアンマスクス・ブロック、「メルカディアよりマシだけど、やっぱり状況描写多め」なインベイション・ブロック、そして「多少は良くなったけど、やっぱりストーリ重視?」なOdysseyとTorment……これらの全てを手がけているのはDana Knutson氏です。別の人。
Jeremy Cranford氏が手がけていたことが確実に分かっている「Judgment、Onslaught、Legions、Scourge」の4セットは……冷静に考えると、マスクスよりは遥かにマシでした。また、同じDana Knutson氏(前任者)が手がけた3ブロックについても、私はOdysseyは別のディレクターだと信じてました。ちょうどWizards社が「ストーリーを過剰に重視することをやめる」と宣言した直後でしたし、なによりその前2つより遥かにいいと思ってますので。すなわち、これらはアートディレクターが全てではなく、同社の方針の問題が大きく影響していることを示していると思われます。そう考えると、全ての矛先となったJeremy Cranford氏は、じつはかなりの被害者だったのかもしれません。
そもそも、最初のフォーラムの投稿で連発されている解雇(FIRED)という単語ですが、オリジナルのRebecca氏のメールには、その言葉は1つも書かれてません。たしかに文脈から判断するとそうも感じられる書き方ではありますが、これはアートディレクターとRebecca氏の間に行き違いがあったのが理由と思われます。ま、もちろん「多量の抗議を受けたWizards社が、Rebeccaの将来のセットへの採用を跡付けで決定した」という可能性もありえるのも事実ですが、この件が大問題になったのは「Wizards社が、アートディレクターの好みによってアーティストを(一方的に)解雇!」という一文が原因なのは、間違いのない事実だと思います。
そして、そのニュースに激怒したプレイヤーが抗議を送りまくり、結果としてアートディレクターを更迭させたというのも、また事実であります。
最後に、ですが。
本日のblogで再三繰り返しております「Rebecca氏から返事を受け取った人物の友人」の名前ですが、彼のハンドルは rancored_elf と言います。
わたくしの方からは、特に何も申し上げるつもりはございませんので、では今回はこのへんで。
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オリジナルのスレッドはまだ残っておりますので、興味がある方はドウゾ。
http://forums.mtgnews.com/showthread.php?threadid=117469
「Persecute Artist」・1
2007年5月26日コメント (2)では、たまにはブログのタイトルに従い、本当の意味での「黒歴史」でも。
前回ひっぱりましたアンヒンジドのカードに、以下のようなカードがあります。
アーティストを1人指名して、対戦相手の手札から、そのアーティストが描いたイラストのカードを全て捨てさせる、といったカードです。ポイントは「Rebecca Guay以外のアーティストを指名」といったところ。
……と、ここまで読んだみなさんの中には「あー、あの事件のことか。そんなんダレでも知ってるよ」と、さぞかしガッカリされてる方も多い思われます。あんな有名&最近の事件なんて、このblogで取り上げるほどのものでもないでしょう。しかも、かなり小ネタだし。
でもちょっとお待ちを。
今回の「Rebecca Guay」ネタは、次回の記事の前フリでございます。次回書く予定のテキストのためには、どうしてもこの「Rebecca Guay」事件を書かないとならないので。そんなワケで、今回は退屈でしょうが、少々のご辛抱を。
閑話休題。
話を戻します。
このPersecute Artistというカード名、和訳すると「アーティスト迫害」です。これ、実はそのまんまの意味です。文字通り、アーティストのRebecca Guay氏が迫害されたという事件そのまんまのパロディとなってます。
ちなみにアンヒンジド発売直後に簡単な一問一答の機会があったのですが、その際の「どうしてPersecute Artistでは、Rebecca Guayの名前は選べないの?」という質問に対しての答えは「まだRebecca Guayを迫害する気かい?」という、なんともブラックユーモアに富んだものとなっておりました。
…ま、このヘンの話はM:TG Wikiにも載ってるのでそちらを見てもらえればいいのですが、一応解説いたします。
創成期マジックのイラストは、非常に「アート」をしているものも多く、中には「これはいったい何なんだ」と思わせるもの(例:ベータのDisenchant)や、「このイラストはあまりにもあんまりじゃないかい?」と思えるほどにイメージが違う(例は自粛します)ものもあったのですが、マジックがメジャーなゲームとなって行く中で、段々と写実的なイラストが増えていき、昔からの「味がある」イラストが減っていきました。例をいくつかあげますとPhil Foglio、Kaja Foglio、Mark Poole、Justin Hamptonなどのアメコミ調のイラストは激減し、またNeNe Thomas(彼女については後日補足しますので、今回はツッコミはご遠慮くださいまし)、Quinton Hooverなどの淡い色彩が特徴的なイラストも殆ど出ていません。試しに、テンペストブロック以前と以後の、Hoover氏のイラストの数を調べてみれば、その差は一目瞭然でしょう。
エキスパンション「Mirage」以降、マジックは明らかにストーリーというものを意識し始め、それは「Wetherlight」以降にかなり顕著になりました。この辺りの販売戦略のミスは、いまではWizards社も認めているところですが、具体的に言うと殆どのカードが「ストーリーの何らかの一部」となり、そのためにカードイラストそれ自体がもつ魅力が大幅に失われました。イラストレーターによるオリジナリティのある魔法の解釈や、プレイヤー側が想像もしなかったような大胆なイラストなどは皆無となり、どれもこれも「どっかでみたような場面」と成り下がりました。はっきりと申し上げまして、わたしはこの時代のイラスト(注:イラストレーターではありません。イラストの方針、もしくはアートディレクターです)が好きではありません。
Rebecca Guay氏のイラストにはもともとかなりの固定ファンがついていたのですが、エキスパンション「Scourge」の発売前後に、彼女の解雇情報がmtgnews.comを中心として広まりました。当時のアートディレクターであるJeremy Cranford氏いわく「彼女の女性的なイラストは、マジックのものとは合わない」とのこと。えー。
ま、それに対して「合わないのはオマエの感性のほうだっちゅーの」と思ったプレイヤーの数は、Wizards社の想像を遥かに超えていたようです。mtgnews.comおよびWizards社のフォーラムはそれらの批判で埋まり、相当な数のクレームメールがWizards社にも届いたようです。結果、わずか数日でWizards社は「解雇はしない」という声明を公式を発表。それでとりあえず事態は収束を向かえました。
私個人として言えば、これはJeremy Cranford氏の出した「方針」が悪いのかどうかは微妙なところと思ってます。確かに私はある時期〜Scourge前後(恐らくは彼のディレクター期)のイラストが好きではないのは事実なのですが、これは彼が悪いというよりはストーリーラインを前面に押し出しすぎたWizards社の販売方針が悪いんじゃないかなあ、ともオモイマス。Jeremy Cranfordが退いた後、カードに妙に「きれいなおねーちゃん」のイラストが増えたのも、Wizards社が例の抗議運動の教訓を、誤った方向に捉えちゃった可能性もあるかと危惧するところ。
ま、紆余屈折はあったものの、現在のマジックのイラストは、ストーリー関係の「場面」と、魔法やクリーチャーなどの「姿」が、いい感じに混ざり合ったバランスの取れたものとなっていると思います。なんども引っ張りだすのは忍びないのですが、ウェザーライト・サーガ(戦艦ウェザーライトの乗組員たちの物語。主にミラージュ〜アポカリプスまで)の時期のクリーチャー除去呪文など、かなりの割合で主要人物が戦っている場面ばっかりで、それはそれはゲンナリしたものです。もうあんな時代に戻ることはないことを切に願います。
この事件は結果として「ファンの抗議が、アートディレクターを退任させた」という、ファン側の大勝利に終わってます。Rebecca Guay氏は神河物語で無事に復活し、ファンも一安心です。
しかし。
この事件は、一般的に「アートディレクターが馬鹿だった」という風に語られがちなのですが、本当にそうだったのでしょうか? 次回エントリーでは、そのヘンの事情を、様々な物象と共にご提供する予定です。
ひとつだけ言えるのは、Wizards社が「Rebecca氏を解雇した」と発表したなどという事実は無い、ということです。
では、また来週に。
前回ひっぱりましたアンヒンジドのカードに、以下のようなカードがあります。
Persecute Artist
Choose an artist other than Rebecca Guay. Target player reveals his or her hand and discards all nonland cards by the chosen artist.
アーティストを1人指名して、対戦相手の手札から、そのアーティストが描いたイラストのカードを全て捨てさせる、といったカードです。ポイントは「Rebecca Guay以外のアーティストを指名」といったところ。
……と、ここまで読んだみなさんの中には「あー、あの事件のことか。そんなんダレでも知ってるよ」と、さぞかしガッカリされてる方も多い思われます。あんな有名&最近の事件なんて、このblogで取り上げるほどのものでもないでしょう。しかも、かなり小ネタだし。
でもちょっとお待ちを。
今回の「Rebecca Guay」ネタは、次回の記事の前フリでございます。次回書く予定のテキストのためには、どうしてもこの「Rebecca Guay」事件を書かないとならないので。そんなワケで、今回は退屈でしょうが、少々のご辛抱を。
閑話休題。
話を戻します。
このPersecute Artistというカード名、和訳すると「アーティスト迫害」です。これ、実はそのまんまの意味です。文字通り、アーティストのRebecca Guay氏が迫害されたという事件そのまんまのパロディとなってます。
ちなみにアンヒンジド発売直後に簡単な一問一答の機会があったのですが、その際の「どうしてPersecute Artistでは、Rebecca Guayの名前は選べないの?」という質問に対しての答えは「まだRebecca Guayを迫害する気かい?」という、なんともブラックユーモアに富んだものとなっておりました。
…ま、このヘンの話はM:TG Wikiにも載ってるのでそちらを見てもらえればいいのですが、一応解説いたします。
創成期マジックのイラストは、非常に「アート」をしているものも多く、中には「これはいったい何なんだ」と思わせるもの(例:ベータのDisenchant)や、「このイラストはあまりにもあんまりじゃないかい?」と思えるほどにイメージが違う(例は自粛します)ものもあったのですが、マジックがメジャーなゲームとなって行く中で、段々と写実的なイラストが増えていき、昔からの「味がある」イラストが減っていきました。例をいくつかあげますとPhil Foglio、Kaja Foglio、Mark Poole、Justin Hamptonなどのアメコミ調のイラストは激減し、またNeNe Thomas(彼女については後日補足しますので、今回はツッコミはご遠慮くださいまし)、Quinton Hooverなどの淡い色彩が特徴的なイラストも殆ど出ていません。試しに、テンペストブロック以前と以後の、Hoover氏のイラストの数を調べてみれば、その差は一目瞭然でしょう。
エキスパンション「Mirage」以降、マジックは明らかにストーリーというものを意識し始め、それは「Wetherlight」以降にかなり顕著になりました。この辺りの販売戦略のミスは、いまではWizards社も認めているところですが、具体的に言うと殆どのカードが「ストーリーの何らかの一部」となり、そのためにカードイラストそれ自体がもつ魅力が大幅に失われました。イラストレーターによるオリジナリティのある魔法の解釈や、プレイヤー側が想像もしなかったような大胆なイラストなどは皆無となり、どれもこれも「どっかでみたような場面」と成り下がりました。はっきりと申し上げまして、わたしはこの時代のイラスト(注:イラストレーターではありません。イラストの方針、もしくはアートディレクターです)が好きではありません。
Rebecca Guay氏のイラストにはもともとかなりの固定ファンがついていたのですが、エキスパンション「Scourge」の発売前後に、彼女の解雇情報がmtgnews.comを中心として広まりました。当時のアートディレクターであるJeremy Cranford氏いわく「彼女の女性的なイラストは、マジックのものとは合わない」とのこと。えー。
ま、それに対して「合わないのはオマエの感性のほうだっちゅーの」と思ったプレイヤーの数は、Wizards社の想像を遥かに超えていたようです。mtgnews.comおよびWizards社のフォーラムはそれらの批判で埋まり、相当な数のクレームメールがWizards社にも届いたようです。結果、わずか数日でWizards社は「解雇はしない」という声明を公式を発表。それでとりあえず事態は収束を向かえました。
私個人として言えば、これはJeremy Cranford氏の出した「方針」が悪いのかどうかは微妙なところと思ってます。確かに私はある時期〜Scourge前後(恐らくは彼のディレクター期)のイラストが好きではないのは事実なのですが、これは彼が悪いというよりはストーリーラインを前面に押し出しすぎたWizards社の販売方針が悪いんじゃないかなあ、ともオモイマス。Jeremy Cranfordが退いた後、カードに妙に「きれいなおねーちゃん」のイラストが増えたのも、Wizards社が例の抗議運動の教訓を、誤った方向に捉えちゃった可能性もあるかと危惧するところ。
ま、紆余屈折はあったものの、現在のマジックのイラストは、ストーリー関係の「場面」と、魔法やクリーチャーなどの「姿」が、いい感じに混ざり合ったバランスの取れたものとなっていると思います。なんども引っ張りだすのは忍びないのですが、ウェザーライト・サーガ(戦艦ウェザーライトの乗組員たちの物語。主にミラージュ〜アポカリプスまで)の時期のクリーチャー除去呪文など、かなりの割合で主要人物が戦っている場面ばっかりで、それはそれはゲンナリしたものです。もうあんな時代に戻ることはないことを切に願います。
この事件は結果として「ファンの抗議が、アートディレクターを退任させた」という、ファン側の大勝利に終わってます。Rebecca Guay氏は神河物語で無事に復活し、ファンも一安心です。
しかし。
この事件は、一般的に「アートディレクターが馬鹿だった」という風に語られがちなのですが、本当にそうだったのでしょうか? 次回エントリーでは、そのヘンの事情を、様々な物象と共にご提供する予定です。
ひとつだけ言えるのは、Wizards社が「Rebecca氏を解雇した」と発表したなどという事実は無い、ということです。
では、また来週に。
「アン」シリーズの話
2007年5月18日
ま、とりあえず前回お約束したイラストのご紹介から。
こちらのイラストが、本来「Keeper of the Mind」のために描かれたものです。実際に印刷されたカードと見比べると、かなり印象が異なると思います。参考までに実際のカード画像はコチラ。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/EX/en-us/Card6064.jpg
上半身だけのトリミングかと思いきや、脚の部分までもがざっくり削除されているのがおわかりいただけるかと。要するに、このポーズがダメというわけでしょう。ま、わからんでもないですが。
ちなみにこのイラストは、アーティスト本人に原画をプリントしてもらいました。マジックのアーティストは、けっこうこういうのに気軽に応じてくれますので、大好きなアーティストさんとかが居ましたら挑戦してみてはどうでしょう? つたない英語であってもいいんです。丁寧に頼めば、気持ちは伝わります(たまにはいいこと言うblogです)
さて。
アングルード&アンヒンジドは、ネタの宝庫であります。
しかしこれらの「ネタ」は、多分に内輪ネタが含まれておりますため、事情を知らない人にはちんぷんかんぷんなものも多々あります。
今回はちょっとその辺のお話を。
まず手始めに「Censorship」。
前回もお話しましたように、上の「Keeper of the Mind」の検閲具合を示したカードです。隠せと。とにかく隠せと。アーティスト名までついでに隠せと。
ちなみにアンヒンジドには、カードの「アーティスト」を参照するカードが多数あるのですが、このCensorshipのアーティスト名は「なし」が正解です。このことはアンヒンジドのFAQにも正式に載っております。
なおアングルード&アンヒンジドの2エキスパンションにはOracleがありませんので、それらのルーリングはFAQを参照するか、ジャッジの裁量となるのですが、このFAQがまたヒドい出来です。あ、この場合の「ヒドい」は褒めてます。
アングルードのFAQは広く知られているのに2種類があり、どちらもそれなりのジャッジの方々が作成したものとなってます。作者はD’angelo氏、と言えばわかるひとはわかるでしょう。古くからのルーリングの権威です。『「Cursed Scroll/呪われた巻物」の効果を厳密に解釈すると、プレイヤーに打つことはできないはずだ』と言いだし、発売直後の同カードの価値を大きく揺るがしかけた事件が有名です(実際彼の言うとおりなので、後にソレはカードにエラッタがでました)。
D’angelo氏は公式のルーリングサマリーの作成者ですが、このFAQは彼の趣味で作られたもののようです。なので、このFAQは「準公式」といった程度のものなのですが、そしてその内容は大変ネタ満載です。さすがアメリカ人はわかってらっしゃる。
http://www.crystalkeep.com/cgi-bin/magicsearch.cgi?cardName=&;;cardColour=&cardType=&creatureType=&rarity=&cardText=&rulingText=&expansion=UG&pageNum=0&numCards=92
例えば、アングルードの「Blacker Lotus」の項目には以下のような文章が。
こんな感じ。
このFAQはD’angelo氏と、彼のジャッジ仲間で作成したものなのですが、みんな大変ネタというものをわかってらっしゃる。機会があれば、是非一読をオススメします。
また、このアングルードのFAQには有志による日本語版も作られているのですが、それには「Merfolk of the Pearl Trident 」の項目もあります。以下のサイトから日本語版が見れますので、おヒマな方はどうぞ。
http://www.asahi-net.or.jp/~CN9M-SGR/mtg/unglued/ungl-j.txt
アングルード&アンヒンジドのカードは、本当に冗談みたいなカードばかりなのですが、その中にはのちにちゃんと通常のカードになるものもあります。有名なのは「Gleemax」で、このカードは文字通り「ゲームを支配する」カードです。
Gleemaxとは開発チームを影でコントロールしていると言われる存在であり、その正体はガラスケースに入った脳みそだそーです。彼はWizards of the Coast社の地下にある「禁じられた部屋」と呼ばれる場所に存在しており、Gleemaxが誕生したのは公式に1996年6月5日とされておりますので、開発チームは実に10年以上もこの地球外の知的生命体のコントロール化にあるそうです。
…以上すべて公式の設定です。(注:私の妄想ではないことを強く主張いたします)
ようするに、トンデモない内輪ネタです。なにかとんでもないミスをやらかしたときに「あれは俺じゃない! グリーマックスに支配されていたんだ…」とか言い訳に使うレベルのものです。
ま、でも開発チームの面々はこの設定をいたく気に入った様子で、Gleemaxは何度もマジックのカード化されようと試みがされています。最初のカード化はテンペストの「Helm of Possession」で、このアーティファクトはクリーチャーのコントロールを奪うだけでした。次にカード化されたときには、そのまま「Gleemax」の名前でしたが、そのあまりの効果(あなたはすべての呪文や能力のすべての対象を選ぶ)のため、通常のセットではなくアンヒンジドへの収録でした。あたり前っちゃー、当たり前ですが。
しかしこの「ゲームの全てを支配する」というアイデアはプレイヤーにも気に入られ、最終的にこのカードは「Mindslaver/精神隷属器」としてミラディンに収録され、さまざまなプレイヤーを支配することに成功した模様です。
エイリアンは怖いですね。
こちらのイラストが、本来「Keeper of the Mind」のために描かれたものです。実際に印刷されたカードと見比べると、かなり印象が異なると思います。参考までに実際のカード画像はコチラ。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/EX/en-us/Card6064.jpg
上半身だけのトリミングかと思いきや、脚の部分までもがざっくり削除されているのがおわかりいただけるかと。要するに、このポーズがダメというわけでしょう。ま、わからんでもないですが。
ちなみにこのイラストは、アーティスト本人に原画をプリントしてもらいました。マジックのアーティストは、けっこうこういうのに気軽に応じてくれますので、大好きなアーティストさんとかが居ましたら挑戦してみてはどうでしょう? つたない英語であってもいいんです。丁寧に頼めば、気持ちは伝わります(たまにはいいこと言うblogです)
さて。
アングルード&アンヒンジドは、ネタの宝庫であります。
しかしこれらの「ネタ」は、多分に内輪ネタが含まれておりますため、事情を知らない人にはちんぷんかんぷんなものも多々あります。
今回はちょっとその辺のお話を。
まず手始めに「Censorship」。
前回もお話しましたように、上の「Keeper of the Mind」の検閲具合を示したカードです。隠せと。とにかく隠せと。アーティスト名までついでに隠せと。
ちなみにアンヒンジドには、カードの「アーティスト」を参照するカードが多数あるのですが、このCensorshipのアーティスト名は「なし」が正解です。このことはアンヒンジドのFAQにも正式に載っております。
なおアングルード&アンヒンジドの2エキスパンションにはOracleがありませんので、それらのルーリングはFAQを参照するか、ジャッジの裁量となるのですが、このFAQがまたヒドい出来です。あ、この場合の「ヒドい」は褒めてます。
アングルードのFAQは広く知られているのに2種類があり、どちらもそれなりのジャッジの方々が作成したものとなってます。作者はD’angelo氏、と言えばわかるひとはわかるでしょう。古くからのルーリングの権威です。『「Cursed Scroll/呪われた巻物」の効果を厳密に解釈すると、プレイヤーに打つことはできないはずだ』と言いだし、発売直後の同カードの価値を大きく揺るがしかけた事件が有名です(実際彼の言うとおりなので、後にソレはカードにエラッタがでました)。
D’angelo氏は公式のルーリングサマリーの作成者ですが、このFAQは彼の趣味で作られたもののようです。なので、このFAQは「準公式」といった程度のものなのですが、そしてその内容は大変ネタ満載です。さすがアメリカ人はわかってらっしゃる。
http://www.crystalkeep.com/cgi-bin/magicsearch.cgi?cardName=&;;cardColour=&cardType=&creatureType=&rarity=&cardText=&rulingText=&expansion=UG&pageNum=0&numCards=92
例えば、アングルードの「Blacker Lotus」の項目には以下のような文章が。
・このカードの代理カード(プロキシー)は、本物のBlack Lotusのカードを黒マジックで黒く塗りつぶしたもののみが認められ、それ以外は許可されません
・破る時は、1つより大きい片に破らなくてはなりません。「pieces」と複数形で書いてありますので。
・カードの掃除はあなた自身が行います。これは公式裁定です。
・(選択ルール)カードがスリーブに入っていた場合には、スリーブごと破ります。
(一部抜粋。これでも一部です)
こんな感じ。
このFAQはD’angelo氏と、彼のジャッジ仲間で作成したものなのですが、みんな大変ネタというものをわかってらっしゃる。機会があれば、是非一読をオススメします。
また、このアングルードのFAQには有志による日本語版も作られているのですが、それには「Merfolk of the Pearl Trident 」の項目もあります。以下のサイトから日本語版が見れますので、おヒマな方はどうぞ。
http://www.asahi-net.or.jp/~CN9M-SGR/mtg/unglued/ungl-j.txt
アングルード&アンヒンジドのカードは、本当に冗談みたいなカードばかりなのですが、その中にはのちにちゃんと通常のカードになるものもあります。有名なのは「Gleemax」で、このカードは文字通り「ゲームを支配する」カードです。
Gleemaxとは開発チームを影でコントロールしていると言われる存在であり、その正体はガラスケースに入った脳みそだそーです。彼はWizards of the Coast社の地下にある「禁じられた部屋」と呼ばれる場所に存在しており、Gleemaxが誕生したのは公式に1996年6月5日とされておりますので、開発チームは実に10年以上もこの地球外の知的生命体のコントロール化にあるそうです。
…以上すべて公式の設定です。(注:私の妄想ではないことを強く主張いたします)
ようするに、トンデモない内輪ネタです。なにかとんでもないミスをやらかしたときに「あれは俺じゃない! グリーマックスに支配されていたんだ…」とか言い訳に使うレベルのものです。
ま、でも開発チームの面々はこの設定をいたく気に入った様子で、Gleemaxは何度もマジックのカード化されようと試みがされています。最初のカード化はテンペストの「Helm of Possession」で、このアーティファクトはクリーチャーのコントロールを奪うだけでした。次にカード化されたときには、そのまま「Gleemax」の名前でしたが、そのあまりの効果(あなたはすべての呪文や能力のすべての対象を選ぶ)のため、通常のセットではなくアンヒンジドへの収録でした。あたり前っちゃー、当たり前ですが。
しかしこの「ゲームの全てを支配する」というアイデアはプレイヤーにも気に入られ、最終的にこのカードは「Mindslaver/精神隷属器」としてミラディンに収録され、さまざまなプレイヤーを支配することに成功した模様です。
エイリアンは怖いですね。
ヤっちゃったイラストたち
2007年5月11日コメント (2)アーティスト特集・第3段。
今回は「ヤっちゃったイラスト」特集です。
アーティスト本人に悪気はなく、極めてマジメに描いたのに「えー、これは……」となってしまったイラスト。前回のイタズラ特集とは好対照ですね。
---------------------------------------------------------------
Voidmage Prodigy / 非凡な虚空魔道士
[オンスロート & DCIプロモカード]
まずは軽いジャブ。
インビテーショナル・トーナメントで優勝したカイ・ブッディのカードです。有名ですね。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/ONS/en-us/Card40101.jpg
なにが問題かというと、まあ一言で言うと「ヒドい」。
やたらデブだわ、ヘンなポーズだわ、顔だけが妙に写実的で浮きまくりだわ。さすがにこれはカイ本人からはもちろん、世界中のファンからもブーイングだったようです。
ま、でもこれはアーティストが悪いともいえないイラストなんです。
もともとこのイラストは、完成済みのイラストでした。カイの顔ではなく別の顔で。それを急遽インビテーショナルカードとして「顔だけ」差し替えることになったため、上記のような非難が集まる自体に。そりゃ合ってなくて当たり前なんです。だってもともと違う顔だったんだし。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/TSB/en-us/Card108811.jpg
結果的にこのカードは、のちにプロモカードとして、イラスト違いで配布されました。普通、新しいエキスパンションのカード(特に「レア」カードは)数年経たないとプロモでは再版されないのですが、異例中の異例といえるほどのスピードで。そして皆さんもご存知の『Time Spiral/時のらせん』では、過去のオリジナルイラストの存在などまるで無かった事のように、プロモ版のイラストで再登場しています。
かわいそうなのは、黒歴史にされちゃったオリジナルイラストと、そのアーティストさん。
---------------------------------------------------------------
Living Wall
[第一般〜リバイズド]
ジャブの次は小ネタです。
あんまり面白くないけど、まぁコレを紹介せずに「ヤっちゃったイラスト」は話が進まないし。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/1E/en-us/Card29.jpg
えっと、コレについてはイラストを見て各人でご判断いただくしかないのですが……ま、見る人が見れる「ヤバイ」と感じるらしいのですよ。このイラストが。
ちなみに私はどうとも感じませんでしたし、ほかの一般人の方も大抵はそうでしょう。よほど穿った見方をしないと平気だとは思うのですが……しかしこのイラストが検閲を食らったというのは、まぎれもない事実であったりします。
見る人が見れば、そう見えるらしいのです。
このイラストが……まぁ人間の一部で、普段はあまり人に晒さない部分であり、ちょっと性的好奇心が旺盛な人なら試しちゃうこともあるかもしれないという部分です。ぶっちゃけていうと括約筋?
…見えるのかよ、ホントに…
アメリカ人がたまによくわかりません。でも検閲されるくらいだから、見えるんだろネー。
アーティストも災難だ(あ、またアンソン氏ですね。前回から大人気だ)
---------------------------------------------------------------
Keeper of the Mind
[エクソダス]
ヤっちゃったイラストの代表格ですね。
あまりにもヤっちゃい具合が凄すぎて、アングルードでネタにされてるほどのやんちゃイラストです。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/EX/en-us/Card6064.jpg
普通にみる限りでは「ナニが問題なんだ?」という感じでしょう。
実はこのカードのイラスト、トリミングされています。本当はもっと大きなイラストなんですが、一部だけがカードイラストになっています。理由? ヤバいからです。
このカードのオリジナルのイラストは……まぁなんて言うんでしょう。
言葉にしていうのなら「露出度の高いローブを着た女魔術師が、M字開脚のようなポーズで生足をさらけ出し、さらに左手はビミョーに股間の位置」という、なんともどうしようもない程に扱いに困るシロモノでした。断っておきますが、言葉にすると確かにこうなるのではありますが、そこにエロティックさは殆どありません。ただただ、ポーズがそうなっているというだけであり、普通にマジメなイラストなんです。ポーズ以外は。
WoCも扱いに困ったのでしょう。そんな深読みでボツにするわけにも行かないし。
最終的にこのイラストは「脚をすべて消され、さらに上半身だけのトリミング」という形でカードになりました。
この下半身部分に興味がある方は、アングルードの「Censorship」というカード(日本語に訳すと『検閲』)を、目を凝らして見るといいです。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/UG/en-us/Card9747.jpg
なんとなく見えてくるでしょう。
検閲前のオリジナルイラストが。
---------------------------------------------------------------
マジックのイラストは、結構な頻度で「アーティストが仕上げた後」に、WoCの手によって修正や改変がされています。その殆どはアーティストにも無断で行われるため、それに憤りを覚えるアーティストも少なくないとか。
修正・改変が行われる理由はさまざまですが、「中国市場向けによろしくない髑髏を消す」と言ったダレもが納得できるようなものから、「なんかイメージが違う(とWoCが思った)」と言うアーティスト激怒な理由まであります。ま、これはまた別の機会に。
Keeper of the Mindのイラストについては、アーティスト経由でオリジナルのイラストを入手しております。次回の更新の時に公開しますので、わくわくしながら待っててくれれば幸いです。
そのイラスト見て、「これはヤバイな」と思うか「なんでコレが?」と思うかはアナタ次第ですが、WoC的にはアウトらしいのですよ。WoCは想像力が豊かすぎるんじゃないかと、たまに思うこの頃です。
今回は「ヤっちゃったイラスト」特集です。
アーティスト本人に悪気はなく、極めてマジメに描いたのに「えー、これは……」となってしまったイラスト。前回のイタズラ特集とは好対照ですね。
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Voidmage Prodigy / 非凡な虚空魔道士
[オンスロート & DCIプロモカード]
まずは軽いジャブ。
インビテーショナル・トーナメントで優勝したカイ・ブッディのカードです。有名ですね。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/ONS/en-us/Card40101.jpg
なにが問題かというと、まあ一言で言うと「ヒドい」。
やたらデブだわ、ヘンなポーズだわ、顔だけが妙に写実的で浮きまくりだわ。さすがにこれはカイ本人からはもちろん、世界中のファンからもブーイングだったようです。
ま、でもこれはアーティストが悪いともいえないイラストなんです。
もともとこのイラストは、完成済みのイラストでした。カイの顔ではなく別の顔で。それを急遽インビテーショナルカードとして「顔だけ」差し替えることになったため、上記のような非難が集まる自体に。そりゃ合ってなくて当たり前なんです。だってもともと違う顔だったんだし。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/TSB/en-us/Card108811.jpg
結果的にこのカードは、のちにプロモカードとして、イラスト違いで配布されました。普通、新しいエキスパンションのカード(特に「レア」カードは)数年経たないとプロモでは再版されないのですが、異例中の異例といえるほどのスピードで。そして皆さんもご存知の『Time Spiral/時のらせん』では、過去のオリジナルイラストの存在などまるで無かった事のように、プロモ版のイラストで再登場しています。
かわいそうなのは、黒歴史にされちゃったオリジナルイラストと、そのアーティストさん。
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Living Wall
[第一般〜リバイズド]
ジャブの次は小ネタです。
あんまり面白くないけど、まぁコレを紹介せずに「ヤっちゃったイラスト」は話が進まないし。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/1E/en-us/Card29.jpg
えっと、コレについてはイラストを見て各人でご判断いただくしかないのですが……ま、見る人が見れる「ヤバイ」と感じるらしいのですよ。このイラストが。
ちなみに私はどうとも感じませんでしたし、ほかの一般人の方も大抵はそうでしょう。よほど穿った見方をしないと平気だとは思うのですが……しかしこのイラストが検閲を食らったというのは、まぎれもない事実であったりします。
見る人が見れば、そう見えるらしいのです。
このイラストが……まぁ人間の一部で、普段はあまり人に晒さない部分であり、ちょっと性的好奇心が旺盛な人なら試しちゃうこともあるかもしれないという部分です。ぶっちゃけていうと括約筋?
…見えるのかよ、ホントに…
アメリカ人がたまによくわかりません。でも検閲されるくらいだから、見えるんだろネー。
アーティストも災難だ(あ、またアンソン氏ですね。前回から大人気だ)
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Keeper of the Mind
[エクソダス]
ヤっちゃったイラストの代表格ですね。
あまりにもヤっちゃい具合が凄すぎて、アングルードでネタにされてるほどのやんちゃイラストです。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/EX/en-us/Card6064.jpg
普通にみる限りでは「ナニが問題なんだ?」という感じでしょう。
実はこのカードのイラスト、トリミングされています。本当はもっと大きなイラストなんですが、一部だけがカードイラストになっています。理由? ヤバいからです。
このカードのオリジナルのイラストは……まぁなんて言うんでしょう。
言葉にしていうのなら「露出度の高いローブを着た女魔術師が、M字開脚のようなポーズで生足をさらけ出し、さらに左手はビミョーに股間の位置」という、なんともどうしようもない程に扱いに困るシロモノでした。断っておきますが、言葉にすると確かにこうなるのではありますが、そこにエロティックさは殆どありません。ただただ、ポーズがそうなっているというだけであり、普通にマジメなイラストなんです。ポーズ以外は。
WoCも扱いに困ったのでしょう。そんな深読みでボツにするわけにも行かないし。
最終的にこのイラストは「脚をすべて消され、さらに上半身だけのトリミング」という形でカードになりました。
この下半身部分に興味がある方は、アングルードの「Censorship」というカード(日本語に訳すと『検閲』)を、目を凝らして見るといいです。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/UG/en-us/Card9747.jpg
なんとなく見えてくるでしょう。
検閲前のオリジナルイラストが。
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マジックのイラストは、結構な頻度で「アーティストが仕上げた後」に、WoCの手によって修正や改変がされています。その殆どはアーティストにも無断で行われるため、それに憤りを覚えるアーティストも少なくないとか。
修正・改変が行われる理由はさまざまですが、「中国市場向けによろしくない髑髏を消す」と言ったダレもが納得できるようなものから、「なんかイメージが違う(とWoCが思った)」と言うアーティスト激怒な理由まであります。ま、これはまた別の機会に。
Keeper of the Mindのイラストについては、アーティスト経由でオリジナルのイラストを入手しております。次回の更新の時に公開しますので、わくわくしながら待っててくれれば幸いです。
そのイラスト見て、「これはヤバイな」と思うか「なんでコレが?」と思うかはアナタ次第ですが、WoC的にはアウトらしいのですよ。WoCは想像力が豊かすぎるんじゃないかと、たまに思うこの頃です。
アーティスト特集・第2段。
今回は「いたずら」特集です。アーティストが仕掛けた数々のいたずらをご紹介。
---------------------------------------------------------------
Uktabi Orangutan / ウークタビー・オランウータン
[ヴィジョンズ & 第六版]
まぁ、ひとことで言うと「ナニをヤってるんだ」ってとこでしょう。
有名すぎるくらい有名なイラストなので、今更このblogで紹介することもないのですが、まあ「イラストに仕掛けられた悪戯」を紹介するうえで、コレを外せないのも事実。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/6E/en-us/Card14690.jpg
イラストに描かれているこの赤毛のサルは、そのCIP(Comes into play)効果の優秀さで大変人気な働き者なのですが……イラスト右側に保護色っぽい色でさりげなく描かれている2匹のサルは、ナニがどっかにinしてるplayをしてて、oh coming!な状態です。(わかるヒトだけ分かってください)
ちなみに海外でのこのカードの愛称は、そのまんま「セッ○スモンキー」です。
---------------------------------------------------------------
Chaos Lord
[アイスエイジ]
…ま、このカードの効果をすらすらいえる人なんてまず居ないでしょう。
各プレイヤーのアップキープ時に場にあるパーマネントの数を数え、それが「偶数」なら、コントロールを移動するという、もうどうしたらいいのかわかんないカードです。「先制攻撃、速攻」持ちなのですが、場に出たときは「速攻」を失うという、ホントに途方に暮れる有様。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/IA/en-us/Card2614.jpg
で、イタズラはこの裏切り者のロードが持っている盾に彫ってある文字。
このなにやら角ばった文字はルーン文字で、書いてある文章は「I am really mean(俺ってホントに卑怯者)」。
オンライン辞書wikipediaに、このルーン文字の読み方が書いてありますので、ヒマでヒマでたまんないGWを送ってるひきこもりの方は、読んでみるのもいいんじゃないかと思うの。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%B3%E6%96%87%E5%AD%97
ちなみに私は「really」の部分がどーしても読めませんでした。
ここの部分、私が聞いた元ネタが間違ってる可能性もあるので、もしちゃんと読めちゃったヒマ(中略)方が居ましたら、教えてくれてもいいんじゃないかなと思うの。
---------------------------------------------------------------
Phil & Kaja Foglio
[大量のカード]
マジックを始めたばかりのときには「なんだこのてきとーなイラストは」と思い、しかし遊んでるうちになんだか馴染んでくるFoglio夫妻のイラスト。ここ最近のエキスパンションは、どうも写実的なイラストに偏りっぱなしなので、彼らがかくほんのりテイストのイラストが新セットに入ってると、なんだかちょっと安心するほどです。
で、彼らの描くイラストは……もう、イタズラだらけ。
2人で100枚以上のイラストを描いてるため、とても全部は紹介できませんが、有名なものをあげるだけでもこんなのが。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/MI/en-us/Card3241.jpg
宝の山にダルマが…
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/LE/en-us/Card1481.jpg
トランプのハートのAを隠し持ってます
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/PO/en-us/Card4385.jpg
なぜこんなところにジョルレイルが?
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/UG/en-us/Card9894.jpg
持っている華はBlack Lotus。渡している本には…
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/FE/en-us/Card1949.jpg
ラノワールのエルフは有名ですが、良く見ると体はJedit Ojamenで、腕はUthden Trollで…
---------------------------------------------------------------
【おまけ】
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/OD/en-us/Card29977.jpg
別にコレは悪戯ではないでしょうが、個人的にお気に入りのイラストです。
「赤」にとっての神器とも言えるカードが、いろいろ描かれてます。
ボガーダンあたりは、ちょっと分かりにくいですけどね。
---------------------------------------------------------------
気がついたら、もう土曜日になってました。
GWだからってサボりすぎちゃダメですね。反省。
来週はちゃんと、週の半ばに更新予定。
今回は「いたずら」特集です。アーティストが仕掛けた数々のいたずらをご紹介。
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Uktabi Orangutan / ウークタビー・オランウータン
[ヴィジョンズ & 第六版]
まぁ、ひとことで言うと「ナニをヤってるんだ」ってとこでしょう。
有名すぎるくらい有名なイラストなので、今更このblogで紹介することもないのですが、まあ「イラストに仕掛けられた悪戯」を紹介するうえで、コレを外せないのも事実。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/6E/en-us/Card14690.jpg
イラストに描かれているこの赤毛のサルは、そのCIP(Comes into play)効果の優秀さで大変人気な働き者なのですが……イラスト右側に保護色っぽい色でさりげなく描かれている2匹のサルは、ナニがどっかにinしてるplayをしてて、oh coming!な状態です。(わかるヒトだけ分かってください)
ちなみに海外でのこのカードの愛称は、そのまんま「セッ○スモンキー」です。
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Chaos Lord
[アイスエイジ]
…ま、このカードの効果をすらすらいえる人なんてまず居ないでしょう。
各プレイヤーのアップキープ時に場にあるパーマネントの数を数え、それが「偶数」なら、コントロールを移動するという、もうどうしたらいいのかわかんないカードです。「先制攻撃、速攻」持ちなのですが、場に出たときは「速攻」を失うという、ホントに途方に暮れる有様。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/IA/en-us/Card2614.jpg
で、イタズラはこの裏切り者のロードが持っている盾に彫ってある文字。
このなにやら角ばった文字はルーン文字で、書いてある文章は「I am really mean(俺ってホントに卑怯者)」。
オンライン辞書wikipediaに、このルーン文字の読み方が書いてありますので、ヒマでヒマでたまんないGWを送ってるひきこもりの方は、読んでみるのもいいんじゃないかと思うの。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%B3%E6%96%87%E5%AD%97
ちなみに私は「really」の部分がどーしても読めませんでした。
ここの部分、私が聞いた元ネタが間違ってる可能性もあるので、もしちゃんと読めちゃったヒマ(中略)方が居ましたら、教えてくれてもいいんじゃないかなと思うの。
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Phil & Kaja Foglio
[大量のカード]
マジックを始めたばかりのときには「なんだこのてきとーなイラストは」と思い、しかし遊んでるうちになんだか馴染んでくるFoglio夫妻のイラスト。ここ最近のエキスパンションは、どうも写実的なイラストに偏りっぱなしなので、彼らがかくほんのりテイストのイラストが新セットに入ってると、なんだかちょっと安心するほどです。
で、彼らの描くイラストは……もう、イタズラだらけ。
2人で100枚以上のイラストを描いてるため、とても全部は紹介できませんが、有名なものをあげるだけでもこんなのが。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/MI/en-us/Card3241.jpg
宝の山にダルマが…
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/LE/en-us/Card1481.jpg
トランプのハートのAを隠し持ってます
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/PO/en-us/Card4385.jpg
なぜこんなところにジョルレイルが?
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/UG/en-us/Card9894.jpg
持っている華はBlack Lotus。渡している本には…
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/FE/en-us/Card1949.jpg
ラノワールのエルフは有名ですが、良く見ると体はJedit Ojamenで、腕はUthden Trollで…
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【おまけ】
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/OD/en-us/Card29977.jpg
別にコレは悪戯ではないでしょうが、個人的にお気に入りのイラストです。
「赤」にとっての神器とも言えるカードが、いろいろ描かれてます。
ボガーダンあたりは、ちょっと分かりにくいですけどね。
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気がついたら、もう土曜日になってました。
GWだからってサボりすぎちゃダメですね。反省。
来週はちゃんと、週の半ばに更新予定。
間違いイラストの数々
2007年4月26日コメント (2)
2週に渡って前フリしましたイラストレーター・ネタ。
イラスト関係の話はいろいろとあるのですが、有名なのはもう誰もが知ってる(例:Birds of Paradiseのイラストは、実は基本地形のIslands用に描かれたものだった)でしょうし、マイナーすぎるものは本当にダレも知らない(例:Mana Drainに描かれているイラストって何だよ?)ので、なかなかに線引きが難しく。
とりあえず今回は間違って描いちゃったイラスト特集です。
トップバッターは、前回のクイズに登場したUrza’s Mineから〜
---------------------------------------------------------------
Urza’s Mine
[アンティキティ]
まずは前回予告しました「地雷/Mine」イラスト。
私の知ってる限りで、一番ビッグな勘違いです。ちなみにイラストは当然のごとくボツになりましたので、いまこのイラストをマジックのカード上で見ることはありません。当然WoC社のデータベースにもありませんので、私の秘蔵のデータコレクションからブログトップに貼り付けです。
Mineという英単語は「鉱山・採掘坑」と「地雷」の2つの意味がありますので、どちらの意味として取るかは文脈から判断しなければなりません。しかし、特別に「地雷」を指す場合にはlandmineという言い方をすることもできるので、恐らくイラストを依頼したほうからすれば「Mine = 鉱山」で当たり前だったのでしょう。
まぁでも、アンティキティという「アーティファクト = 魔力のこもった道具」が主役のセットでMineと言われたら、そりゃ「地雷」を思い浮かべてもムリはないです。しかも人名付きだったら、ソレを「ウルザさんが開発した特別な地雷」と「ウルザさんの所有する鉱山」のどちらと考えるかといえば……ま、これはアーティストは悪くないと思います。せっかく描いたのにね、イラスト。
---------------------------------------------------------------
Onulet
[アンティキティ]
Anson Maddocks氏、再び。そしてアンティキティも再び。
この時期は本当に、連絡が不行き届きだったのですかねえ。
このカード、元々は「Onulets」です。複数形。
なんでわざわざ複数形の必要があるかというと、このカード自体が「Soul Net / 魂の網」のアナグラムになっているからです。「クリーチャーが墓地におかれたらライフゲイン」のSoul Netに対し、「自分が墓地におかれたらライフゲイン」のクリーチャーというワケだったんですね。
ところが完成したイラストには「Onulet」1体がぽつねん、と。
複数形じゃないと意味がないのに。
仕方なく、カード名を変えられたという不遇なカードです。
そこまで思い入れられて作られたのに、ダレもゲームで使ってくれないしね。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/AQ/en-us/Card1015.jpg
ちなみにこの「Onulet」が大きくなったバージョンとも言える「Anodet Lurker / 潜むエイノデット」は、「Darker Onulet(ちょっとワルめのオニュレット)」のアナグラムになってます。とことんどーでもいい小ネタですが。
---------------------------------------------------------------
Feldon’s Cane
[アンティキティ]
またアンティキティです。本当に多いな、このセットは。
今度の犠牲者(犯人?)は Mark Tedin氏。最古参の1人にして、今尚素晴らしいイラストを描き続けるアーティストです。
古いマジックのセット(アルファ、アンラビアンナイト、アンティキティ)には、マジックの関係者の内輪ネタやお遊びがたくさんカード名になっているのですが、これもその一つ。元々はスタッフの1人にして、テストプレイに大きく貢献した「Don Felice」氏の名前のアナグラムで「Feldon’s Ice Cone」という名前のカードでした。見ての通り、Fel+Don+iceがそのまま氏の名前の並び替えで、しかもConeも氏の名前に使われている文字だけで構成されているという、見事なアナグラム。
しかしできあがったイラストは……「Cane」。
惜しいっ、一文字違い!
「Cone」は円錐。もしくは円錐型の帽子。
「Cane」は細いステッキ。
察するに、当時はアーティストにイラストを依頼する際に、カードのフルネームを含む詳細は連絡してなかったなかったんでしょうね。「Cone(円錐)のイラスト1枚描いてー」「オッケー!」なノリで。
氷のステッキじゃ折れるだろ、ってことで、哀れDon Felice氏のカードは変更を余儀なくされることに。
ちなみに彼はその後Fallen Empireでようやく「Delif’s Cone」として登場しましたが、このカードがプレイヤーにどのような扱われ方をされたかは言うまでもなく。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/AQ/en-us/Card1006.jpg
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/FE/en-us/Card1830.jpg
重ね重ね、哀れ。
---------------------------------------------------------------
Hyalopterous Lemure
[アイスエイジ]
絵師の勘違いカードの代表格。
カード名が示す「Lemure」は、ローマ神話に登場する死霊・レムルースです。通常は複数扱いで「Lemures」となりますね。ま、黒のカードに相応しいクリーチャーといえます。
ところが、その依頼に対して絵師のRichard Thomasが書いたのは、あろうことか「Lemur(キツネザル)」でした。猿かよ!
で、結局そのサルが黒のクリーチャーとなるべく大変な努力をした結果、背中に羽が生えた奇怪なサルが樹にしがみついた絵図という、大変理解に苦しむが、なんか愛嬌のあるイラストが誕生しました。てか、そんなに苦労する前に、もう一度依頼されたカードのスペルを確認しようよ、と。字違うし。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/IA/en-us/Card2457.jpg
カード名から「s」を取ったのは、本当に苦肉の策だったのでしょうねぇ。
Onulets事件の時と同じく、1体しか描かれてませんし。
って、ということは、ダブルでミスってますね。このイラスト。
---------------------------------------------------------------
イラスト関係ネタは、他にも…
・何が描いてるのかわかんないカードの真実
・アーティストが仕掛けたイタズラの数々
・様々な理由でボツになったカード
・思わずツッコミを入れたくなるイラスト
・様々な理由でクビになったアーティスト
・逆に、Wizardsと絶縁宣言をしたアーティスト
などなど、実に多彩。
2週にも渡って前フリに費やすだけあって、なかなかの燃料が揃っております。
さーて、どれから書こうかなあ。
イラスト関係の話はいろいろとあるのですが、有名なのはもう誰もが知ってる(例:Birds of Paradiseのイラストは、実は基本地形のIslands用に描かれたものだった)でしょうし、マイナーすぎるものは本当にダレも知らない(例:Mana Drainに描かれているイラストって何だよ?)ので、なかなかに線引きが難しく。
とりあえず今回は間違って描いちゃったイラスト特集です。
トップバッターは、前回のクイズに登場したUrza’s Mineから〜
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Urza’s Mine
[アンティキティ]
まずは前回予告しました「地雷/Mine」イラスト。
私の知ってる限りで、一番ビッグな勘違いです。ちなみにイラストは当然のごとくボツになりましたので、いまこのイラストをマジックのカード上で見ることはありません。当然WoC社のデータベースにもありませんので、私の秘蔵のデータコレクションからブログトップに貼り付けです。
Mineという英単語は「鉱山・採掘坑」と「地雷」の2つの意味がありますので、どちらの意味として取るかは文脈から判断しなければなりません。しかし、特別に「地雷」を指す場合にはlandmineという言い方をすることもできるので、恐らくイラストを依頼したほうからすれば「Mine = 鉱山」で当たり前だったのでしょう。
まぁでも、アンティキティという「アーティファクト = 魔力のこもった道具」が主役のセットでMineと言われたら、そりゃ「地雷」を思い浮かべてもムリはないです。しかも人名付きだったら、ソレを「ウルザさんが開発した特別な地雷」と「ウルザさんの所有する鉱山」のどちらと考えるかといえば……ま、これはアーティストは悪くないと思います。せっかく描いたのにね、イラスト。
---------------------------------------------------------------
Onulet
[アンティキティ]
Anson Maddocks氏、再び。そしてアンティキティも再び。
この時期は本当に、連絡が不行き届きだったのですかねえ。
このカード、元々は「Onulets」です。複数形。
なんでわざわざ複数形の必要があるかというと、このカード自体が「Soul Net / 魂の網」のアナグラムになっているからです。「クリーチャーが墓地におかれたらライフゲイン」のSoul Netに対し、「自分が墓地におかれたらライフゲイン」のクリーチャーというワケだったんですね。
ところが完成したイラストには「Onulet」1体がぽつねん、と。
複数形じゃないと意味がないのに。
仕方なく、カード名を変えられたという不遇なカードです。
そこまで思い入れられて作られたのに、ダレもゲームで使ってくれないしね。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/AQ/en-us/Card1015.jpg
ちなみにこの「Onulet」が大きくなったバージョンとも言える「Anodet Lurker / 潜むエイノデット」は、「Darker Onulet(ちょっとワルめのオニュレット)」のアナグラムになってます。とことんどーでもいい小ネタですが。
---------------------------------------------------------------
Feldon’s Cane
[アンティキティ]
またアンティキティです。本当に多いな、このセットは。
今度の犠牲者(犯人?)は Mark Tedin氏。最古参の1人にして、今尚素晴らしいイラストを描き続けるアーティストです。
古いマジックのセット(アルファ、アンラビアンナイト、アンティキティ)には、マジックの関係者の内輪ネタやお遊びがたくさんカード名になっているのですが、これもその一つ。元々はスタッフの1人にして、テストプレイに大きく貢献した「Don Felice」氏の名前のアナグラムで「Feldon’s Ice Cone」という名前のカードでした。見ての通り、Fel+Don+iceがそのまま氏の名前の並び替えで、しかもConeも氏の名前に使われている文字だけで構成されているという、見事なアナグラム。
しかしできあがったイラストは……「Cane」。
惜しいっ、一文字違い!
「Cone」は円錐。もしくは円錐型の帽子。
「Cane」は細いステッキ。
察するに、当時はアーティストにイラストを依頼する際に、カードのフルネームを含む詳細は連絡してなかったなかったんでしょうね。「Cone(円錐)のイラスト1枚描いてー」「オッケー!」なノリで。
氷のステッキじゃ折れるだろ、ってことで、哀れDon Felice氏のカードは変更を余儀なくされることに。
ちなみに彼はその後Fallen Empireでようやく「Delif’s Cone」として登場しましたが、このカードがプレイヤーにどのような扱われ方をされたかは言うまでもなく。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/AQ/en-us/Card1006.jpg
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/FE/en-us/Card1830.jpg
重ね重ね、哀れ。
---------------------------------------------------------------
Hyalopterous Lemure
[アイスエイジ]
絵師の勘違いカードの代表格。
カード名が示す「Lemure」は、ローマ神話に登場する死霊・レムルースです。通常は複数扱いで「Lemures」となりますね。ま、黒のカードに相応しいクリーチャーといえます。
ところが、その依頼に対して絵師のRichard Thomasが書いたのは、あろうことか「Lemur(キツネザル)」でした。猿かよ!
で、結局そのサルが黒のクリーチャーとなるべく大変な努力をした結果、背中に羽が生えた奇怪なサルが樹にしがみついた絵図という、大変理解に苦しむが、なんか愛嬌のあるイラストが誕生しました。てか、そんなに苦労する前に、もう一度依頼されたカードのスペルを確認しようよ、と。字違うし。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/IA/en-us/Card2457.jpg
カード名から「s」を取ったのは、本当に苦肉の策だったのでしょうねぇ。
Onulets事件の時と同じく、1体しか描かれてませんし。
って、ということは、ダブルでミスってますね。このイラスト。
---------------------------------------------------------------
イラスト関係ネタは、他にも…
・何が描いてるのかわかんないカードの真実
・アーティストが仕掛けたイタズラの数々
・様々な理由でボツになったカード
・思わずツッコミを入れたくなるイラスト
・様々な理由でクビになったアーティスト
・逆に、Wizardsと絶縁宣言をしたアーティスト
などなど、実に多彩。
2週にも渡って前フリに費やすだけあって、なかなかの燃料が揃っております。
さーて、どれから書こうかなあ。
「回答編」を模した次回予告及びネタ振り
2007年4月19日コメント (2)では、まず前回のクイズの答えあわせから。
問題 1
マジックのカードには、2つのイラストが繋がっているものが多々あります。
それぞれのペアを見つけてください。
1) Phage the Untouchable / 触れられざる者フェイジ
2) Repentant Vampire / 悔悟せる吸血鬼
3) Guardian Angel
4) Mox Jet
5) Fireball (Arena版プロモ)
回答:
1) Akroma, Angel of Wrath / 怒りの天使アクローマ
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/TSB/en-us/Card106645.jpg
これは簡単。有名なのでほとんどの人が知ってると思います。
ご存知、宿命の対決コンビ。
2) Gallantry / 勇敢な行為
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/OD/en-us/Card28755.jpg
改心した吸血鬼と一緒に戦ってる人ですね。
あんまりオデッセイのストーリー知らないので、誰だかわかりませんが。
ちなみにこのイラストは実は3枚続きでして、「Gallantry / 勇敢な行為」の上にもう一枚こちらのカードが。
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/OD/en-us/Card29910.jpg
3) Paralize
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/1E/en-us/Card75.jpg
なにしてやがるんでしょうね、この天使は。
4) Forcefield
http://resources.wizards.com/Magic/Cards/1E/en-us/Card14.jpg
かなりの難問。角度が違うので、カード2枚を左右に並べても繋がりません。
でも一応「左側」と「右側」となってますけどね。
イラスト続きを探すときの鍵は「イラストレーター」と、「カードの背景」です。
このカード2枚もそうですが、問題(2)のMark Tedin氏のものとかも、その二つに注目しなければなかなか見つけることは難しいです。
5) Incinerate (DCI版・メンバーズプロモ)
これもまたWoC社のデータベースにはないので、今回のトップに貼り付けときました。
まあ、火の玉を食らったら、そら燃えますね。
面白いのは、実はこの絵違いIncinerateと、同じく絵違いのCounterspellはDCIの「Legend Membership(有料のメンバー会員。毎月サイドボード誌が送られてくる。アメリカ・カナダ限定。現在はサービス終了)」に入会したときにもらえるのですが、このIncinerateと絵続きになってるFireballは、Arenaトーナメントの賞品でした。どうせなら2枚セットで配ればいいのに。
問題 2
デュアルランドの1枚「Plateau(白赤ランド)」はβ版とリバイスド版でイラストが違います。その理由は?
回答:
パソコンに入ってたイラストのデータがぶっ壊れた。
もちろんすぐに絵師に連絡をとって、再度原画をスキャンしようとしたそうですが、すでに原画は売却済みだったのでスキャンできず。そのために新しいイラストになっちゃったと。ちなみにこの新しいイラスト、本来はアイスエイジで使うもののハズでした。
まぁ、原画を失くしたとかじゃなくてよかった、と言うべきなんだけど……大事なデータならバックアップくらい取ろうよ。
問題 3
初期のマジックのイラストはアーティストに概要だけを伝え、内容はほぼお任せであったため、勘違いのために全く別のイラストとなってしまうことがありました。その中で、とあるカードを依頼されたAnson Maddocks氏がやらかしたミスと、そのカードとは?
回答:
Urza’s Mine (ウルザの地雷)
まぁ、やらかしたという感じ。
依頼は「ウルザの鉱山(Mine)」でした。
しかしAnson氏が描いたのは「地雷(Mine)」。英単語のスペルはまったく一緒。
はっきり言って、これはAnson氏のミスではないでしょう。連絡不足。
「次はアーティファクトが主体のセットだから、Mine描いて〜」と言われたら、そりゃフツーは「地雷」のほうのMineを思い浮かべると思います。しかもご丁寧に「ウルザの」なんていう、兵器開発者と思われる名前までついてるし。
そんなワケでAnson氏が描いてしまった「ウルザの地雷」。
画像データは次回ご紹介いたします。
……「〜はCMの後で!」みたいなイヤらしい引っ張り方で誠に申し訳無いですが、Diarynoteは1エントリーに1枚の画像しか貼り付けられないので仕方ないんッス。
次回はその「ウルザの地雷」を含めた、イロイロな絵師の「間違い」について。
その後もしばらくはアーティストのお話になると思います。
2週にも渡る長い前フリにお付き合いいただき、誠に感謝。
クイズで無理やりネタつくり
2007年4月13日
はい、またこの季節がやってまいりました。
新エキスパンションのシーズン。
肩身せまいっすねー、新情報を扱わないサイトは。
そんなワケで、まぁぶっちゃけて言うと、ネタがないです。
なにかネタにして欲しいこととか、知りたい裏話がある人は、スパムな勢いでメールするといいですよ。こちらの身元がバレないレベルなら、なんでも話します。
ま、それにしてもネタが無し。
しかたないから、今週はクイズでもしてお茶を濁しましょう。
写真はそれぞれ以下のリンクから見れます。
1) http://resources.wizards.com/Magic/Cards/LGN/en-us/Card40545.jpg
2) http://resources.wizards.com/Magic/Cards/OD/en-us/Card29945.jpg
3) http://resources.wizards.com/Magic/Cards/3E/en-us/Card1347.jpg
4) http://resources.wizards.com/Magic/Cards/2U/en-us/Card630.jpg
Fireballのだけ公式になかったので、今日のブログトップに貼り付けました。
コアなファンな方には有名なクイズ。
答えを聞けば、だれもが納得できると思います。
ちなみに今のイラスト受注方式は、事前にカード名の仮名と、そのカードの情景・おおまかなイメージなどがオーダーシートにきっちり書かれてます。まあ、二度とこんなチンプンカンプンなミスは起こらないと思います。
あ、ちなみに「Onulet」じゃないです。あれもAnsonですが、あんなチャチなミスじゃないです。あー、あとLiving Wallでもないっすよ。あれはイラストはあってますし。
…こうやって考えると、Anson氏はかなりいろいろやらかしてるなあ……。このヘン、次のエントリーのネタになりそうだ。
回答は来週に。
新エキスパンションのシーズン。
肩身せまいっすねー、新情報を扱わないサイトは。
そんなワケで、まぁぶっちゃけて言うと、ネタがないです。
なにかネタにして欲しいこととか、知りたい裏話がある人は、スパムな勢いでメールするといいですよ。こちらの身元がバレないレベルなら、なんでも話します。
ま、それにしてもネタが無し。
しかたないから、今週はクイズでもしてお茶を濁しましょう。
問題 1
マジックのカードには、2つのイラストが繋がっているものが多々あります。
以下のカードの、それぞれのペアを見つけてください。
1) Phage the Untouchable / 触れられざる者フェイジ
2) Repentant Vampire / 悔悟せる吸血鬼
3) Guardian Angel
4) Mox Jet
5) Fireball (Arena版プロモ)
写真はそれぞれ以下のリンクから見れます。
1) http://resources.wizards.com/Magic/Cards/LGN/en-us/Card40545.jpg
2) http://resources.wizards.com/Magic/Cards/OD/en-us/Card29945.jpg
3) http://resources.wizards.com/Magic/Cards/3E/en-us/Card1347.jpg
4) http://resources.wizards.com/Magic/Cards/2U/en-us/Card630.jpg
Fireballのだけ公式になかったので、今日のブログトップに貼り付けました。
問題 2
デュアルランドの1枚「Plateau(白赤ランド)」はβ版とリバイスド版でイラストが違います。その理由は?
コアなファンな方には有名なクイズ。
答えを聞けば、だれもが納得できると思います。
問題 3
初期のマジックのイラストはアーティストに概要だけを伝え、内容はほぼお任せであったため、勘違いのために全く別のイラストとなってしまうことがありました。その中で、とあるカードを依頼されたAnson Maddocks氏がやらかしたミスと、そのカードとは?
ちなみに今のイラスト受注方式は、事前にカード名の仮名と、そのカードの情景・おおまかなイメージなどがオーダーシートにきっちり書かれてます。まあ、二度とこんなチンプンカンプンなミスは起こらないと思います。
あ、ちなみに「Onulet」じゃないです。あれもAnsonですが、あんなチャチなミスじゃないです。あー、あとLiving Wallでもないっすよ。あれはイラストはあってますし。
…こうやって考えると、Anson氏はかなりいろいろやらかしてるなあ……。このヘン、次のエントリーのネタになりそうだ。
回答は来週に。